ROASとは?設定する際の目安や改善のポイントをわかりやすく解説
公開日:2023年04月18日
広告を運用する際には、配信した広告がどれだけ売上に貢献しているのかを把握することが重要。
そのために役立つ指標のひとつが「ROAS」です。
この記事では、ROASの計算式や目安、活用するメリットやデメリット、改善するためのポイントなどをわかりやすく解説していきます。
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ROASとは
ROASとは「Return On Advertising Spend」の略で、「広告の費用対効果」という意味です。
算出のための計算式は以下。
売上÷広告費×100(%)
ROASが高いほど、広告の費用対効果が高いことになります。
ROASを算出することで広告費1円あたりの売上額や広告費の回収率を把握できるため、広告同士の費用対効果を比較したり、広告予算の配分や入札価格の調整などを行う際の判断材料に使われます。
ROI・CPAとの違い
ROASと似た指標、「ROI」や「CPA」との違いも覚えておきましょう。
ROIのほうは広告費に対する利益を基準にした指標です。
「利益÷広告費×100(%)」という計算式で算出でき、広告や事業の投資対効果を測定できます。
一方CPAはコンバージョンを1件獲得するためにかかった広告費を表す指標のこと。
「広告費÷コンバージョン数」で算出でき、広告の効率性や顧客獲得単価を測定できます。
ROAS、ROI、CPAはそれぞれ異なる観点から広告の費用対効果を測る指標であるため、目的やシーンに応じて使い分けることが大切です。
ROASを設定する際の目安
ROASが100%を超えたからと言って、必ずしも利益が出ているとは限りません。
売上から原価を差し引くと、赤字になっている可能性もあります。
そのため、ROASを設定する際には、商品・サービスの粗利を考慮し、損益分岐点を上回るラインを目安として設定するのが賢明です。
ROASを指標とするメリット・デメリット
ここからはROASを指標とするメリット・デメリットを紹介します。
まずはメリットから見ていきましょう。
メリット
主なメリットは以下の3点です。
- 売上と広告費が紐付けば算出できるので計算しやすい
- 広告同士の費用対効果を比較するのに適している
- 過去の売上データや将来の売上予測の情報が入手しやすい
売上と広告費が紐付けば算出できるので計算しやすい
ROASのメリットの一つは、計算が単純でわかりやすいこと。
広告から得られた売上を、その広告にかかった費用で割るだけで、ROASを求めることができます。
売上と広告費が紐付けられていれば、どの広告がどれだけ効果的なのかが一目でわかり、Web広告なら、売上の発生源となった広告を追跡することも比較的容易です。
広告同士の費用対効果を比較するのに適している
ROASは費用対効果を数値化できるため、さまざまな媒体や手法による広告同士を比較するのにも使えます。予算配分を見直す際などに役立つでしょう。
過去の売上データや将来の売上予測の情報が入手しやすい
ROASは、過去の売上データや将来の売上予測に基づいて設定することができます。
過去のデータから平均的なROASを算出して目標値として設定したり、将来的な売上目標から必要なROASを逆算することもで可能です。
デメリット
一方、以下のようなデメリットもあります。
広告の目的によっては向いていない
ROASはWeb上で売上が発生して完結する業種・業態に適していますが、実際の店舗の販売や問い合わせ・資料請求が目的など、Web上で売上が生じない場合には向いていません。
その場合は、来店率や成約率などを考慮した指標を採用したほうが良いでしょう。
ROASを改善するポイント
最後にROASを改善するポイントを3つほど紹介します。
- CVRの向上を測る
- ターゲティングを調整する
- 客単価の増加・リピーター化を狙う
CVRの向上を測る
ROASを改善するポイントの1つに、CVR(コンバージョン率)の改善があります。
CVRの改善には、サイトの導線やランディングページの最適化などが効果的です。
ターゲティングを調整する
広告費が発生しているのに売上につながっていない状況なら、広告のターゲティングが適切でないことが原因かもしれません。
ターゲティングが適切でないと、コンバージョンが見込めないユーザーに対して広告が掲載され、広告費だけが多く発生するおそれがあります。
キーワードや地域、年齢層などの設定や、リマーケティングやカスタムオーディエンスなどを活用して、最適なターゲティングを探ってみましょう。
客単価の増加・リピーター化を狙う
ROASを改善するためには、顧客一人あたりの購入価格をアップさせることや、リピーター数を増加させることも効果的。
客単価の向上には、まとめ買いのキャンペーンや関連商品のサジェスト、リピーター数の増加には、メールマガジンやSNSなどでファンづくりをおこなったり、ポイント制度やクーポンなどでリピート購入を促したりすることが有効です。
まとめ
今回はROASについて詳しく解説しました。
ROASは広告費の回収率を示す指標で、広告のパフォーマンスを可視化し、最適化や改善に役立ちます。CPAやROIとは異なる内容を測定するので、使い分けることや損益分岐点を把握することが重要です。
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