リスティング広告の戦略設計ガイド!運用技術より重要な理由とは?

公開日:2025年01月17日

Web広告の王道、リスティング広告で成果を出すために欠かせないのが戦略設計。

本記事ではリスティング広告における戦略の重要性から具体的な立案方法、実施フローまでを体系的に解説します。

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なぜリスティング広告で戦略が重要なのか?

リスティング広告は一見するとキーワードを設定して入札するだけの簡単な仕組みに思えるかもしれません。或いは、自社のリスティング広告予算は小さいから戦略のような大袈裟なことを考える必要がないとお考えの方もおられるかもしれませんね。

多くの企業が戦略を設計せずにリスティング広告を配信しているのが現状。

しかし、戦略を立てずに広告配信した結果、予算が大きく超過したり、期待した効果が得られないケースが後を絶ちません。このような失敗を防ぎ、リスティング広告を効果的に活用するために欠かせなのが戦略設計なのです。

広告運用テクニック論は戦略の下位概念

入札単価の調整やキーワードのマッチタイプの使い分けなど、リスティング広告には数多くの運用テクニックが存在します。ただし、これらは全て戦略の方向性に基づき、達成すべき目的に沿って実施されるべき戦術の話

まずは大きな方向性を定める戦略があってこそ、個々のテクニックが効果を発揮するのです。

リスティング広告の戦略によって変わる最適な戦術

戦略を戦術に落とし込む上で明確化したいのがリスティング広告の目的。

リスティング広告に投資する目的も企業によって様々です。新規顧客の獲得、ブランド認知の向上、指名検索ユーザーの囲い込みなど、それぞれの目的に応じて最適な手段が異なってきます。

広告目的の例 考えられる手段の例
新規顧客獲得 顕在層向けキーワードで購入や申込みを狙う
ブランド認知向上 業界関連の幅広いキーワードを対象とした広告表示の最大化
指名検索ユーザーの囲い込み 指名検索キーワードで他社へ流れないよう守りの広告掲載

 

例えば、認知獲得を目指す戦略であれば広くリーチしたり、過去に接点が無いユーザーを狙った広告の活用が有効でしょう。一方で、商品の購入につながるコンバージョンを重視する戦略なら、ターゲットを絞り込み、顕在層を狙ったリスティング広告の配信が有効。

それぞれの手段で効果的な運用テクニックがありますが、どのような運用テクニックが活きるのかも戦略次第で変わるのです。

戦略によって変わる配信後の評価

広告配信後の成果を評価する際も戦略が重要な判断基準となります

例えば、認知拡大が目的なら表示回数やクリック数が重要な指標になり、商品販売が目的ならコンバージョン率(CVR)や広告費用対効果(ROAS)を重視するなど、見るべき指標も異なるもの。

事前に評価軸を定めておかないと、配信結果を適切に評価できず、配信後の改善方針を見誤まってしまいます。

効果的なリスティング広告戦略の立て方

ここからは効果的なリスティング広告戦略の立て方について詳しく解説していきます。

リスティング広告を配信する理由を明確にする

最初におこなうのは、なぜリスティング広告を配信するのかという根本的な理由の明確化です。

「広告と言えばまずはリスティング広告が王道だから」「競合他社も出稿しているから」といった理由ではなく、自社のビジネス目標達成にどう貢献するためのリスティング広告なのかを明確にしましょう。

誰に何を訴求するかを設計する

次に重要なのが、ターゲット設定訴求内容です。

リスティング広告は指定の検索キーワードで検索したユーザーへ広告配信する仕組み。そのため、検索キーワードごとにユーザーの検索意図を想定し、ターゲットに合った広告の配信はもちろん、検索ニーズに合った適切な訴求内容が求められます

 

例えば、リスティング広告の運用代行サービスを提供する企業の場合、ターゲットが「リスティング広告の運用を依頼する代理店を選定する比較検討層」と「リスティング広告のことをよく知らない非認知層」では訴求ポイントが大きく異なりますよね。

検索キーワードが「リスティング広告 費用」であれば、運用代行費用が必須の訴求内容になりますし、検索キーワードが「リスティング広告 とは」であれば、リスティング広告の特徴やメリットから訴求する必要があるでしょう。

KGIとKPIを設定する

リスティング広告の目標設定では、最終的な成果指標であるKGI(Key Goal Indicator)と、その達成に向けた中間指標であるKPI(Key Performance Indicator)を明確にします。

これらの指標が曖昧なままで広告を配信してしまうと、広告の成果が良かったのか悪かったのかの判断が困難。具体的な数値目標を設定することでリスティング広告の成果を定量的に評価でき、その後の運用も方向性を間違わずに実施できるのです。

広告予算を決定する

リスティング広告の予算設定は、目標コンバージョン数の達成に必要なクリック数と想定クリック単価から逆算するのが基本。ただし、初期は市場の反応を見るための試験運用期間として、控えめの予算から始めることをおすすめしています。

プラン変更時は戦略を再確認する

運用開始後、成果に応じてプランを変更することは当然あり得ます。ただし、その際には必ず当初の戦略に立ち返って整合性を確認しましょう。

場合によっては戦略自体の見直しが必要になることもありますからね。

広告代理店と連携する

多くの企業がリスティング広告を運用する際に、広告代理店へ運用代行を依頼しているのが現状です。

リスティング広告の運用は高度なスキルが求められるため合理的な判断と言えますが、気をつけておきたいのが部分最適の罠。リスティング広告は代理店へ依頼し、SEO対策は自社で取り組むといった場合に、リスティング広告以外の情報を代理店と連携する必要が無いと判断しては危険です。

なぜならリスティング広告もSEOもSEM(検索エンジンマーケティング)の施策であり、相互に影響し得るから。

例えば、リスティング広告でCVRが高いキーワードならSEOでも集客できるとより多くの成果が期待できますし、SEOでは集客できなていないキーワードをリスティング広告でカバーすることもできますが、これらは断片的な情報では実施できません。

リスティング広告を代理店へ依頼する際は、他の施策も情報提供しながら、Web全体での取り組み情報やオフライン広告など他の施策も共有し、自社が目指すゴールへ向けた全体最適化を図りましょう。

 

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戦略設計後のリスティング広告実施フロー

戦略が固まったらいよいよ具体的な実施フローに入ります。ここからは具体的な進め方を見ていきましょう。

広告のプランニングをおこなう

広告プランニングでは具体的な配信設計をおこないます。

3種類のリスティング広告媒体から選定する

リスティング広告には3種類の主要媒体があります。

日本国内のリスティング広告にはGoogle広告、Yahoo!広告、Microsoft広告の3種類があり、それぞれ特徴が異なるため、自社の戦略に合わせて適切な選択が必要です。

配信シミュレーションを試算する

選定したキーワードについて、想定される配信ボリュームや必要な予算を試算します。

各広告プラットフォームが提供するシミュレーションツールや過去の配信データを活用して精度の高い予測を目指しましょう。広告代理店へ運用を依頼する場合は、広告代理店が過去に運用してきたリスティング広告の実データを元にシミュレーション作成してもらえるため事前に依頼して試算しましょう。

キーワードを調査して選定する

キーワード選定はリスティング広告の要となる重要な作業です。

検索ボリュームや競合状況、そして検索ユーザーの意図を考慮しながら、戦略に沿ったキーワードを選定していきましょう。

ユーザーが検索するキーワードは頭で考えるのではなく必ずキーワードツールを使ってデータから洗い出し、取捨選択する際に頭で考える順番で進めます。

リスティング広告の配信を設定する

リスティング広告の配信設定では、アカウント構造の設計からキャンペーンや広告グループ、広告文の作成、入札設定まで、ここでは細かな作業が続きます。

実際に広告の配信を開始する前にはコンバージョンを計測できるように計測タグの設置も忘れず対応しておきましょう。

配信結果を分析して改善施策を検討する

配信開始後は、結果の分析と改善のサイクルが始まります。特に初期は想定通りの結果が出ないことも多いので、PDCAサイクルを回しながら最適化を進めていく必要があります。

 

リスティング広告のプランニングから配信設定までのより具体的な手順はリスティング広告の始め方を解説した記事もぜひご覧ください。

リスティング広告戦略のまとめ

リスティング広告の成功に欠かせない戦略設計についてご紹介しました。

運用テクニックに走る前に、まずは目的と方向性を明確にすることから始めましょう。そして、設計した戦略に基づいて、一貫性のある運用を心がけることが重要。戦略なき広告運用はただの予算消化に終わってしまう可能性が高いのでくれぐれもご注意ください。

リスティング広告を戦略面から検討する際はぜひ一度こちらのお問い合わせフォームからお気軽にご相談下さい。GoogleやLINEヤフー認定代理店である弊社が状況をお伺いし、ご提案や配信シミュレーション、過去の配信事例などの情報提供もさせていただきます。

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