リスティング広告を徹底改善!効果を高める分析・施策とは?

更新日:2025年02月19日

リスティング広告の効果を高める改善の取り組み。

本記事ではリスティング広告の改善方法と各指標の意味、具体的な改善施策について解説します。

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なぜ、リスティング広告の改善が必要なのか?

リスティング広告は配信時の設定のままで運用を続けていると効果が頭打ちになり、悪化してしまうことも少なくありません。はじめにリスティング広告の改善が欠かせない理由を確認しておきましょう。

改善によってリスティング広告の効果が得られる理由

リスティング広告は検索エンジンの結果ページに表示される広告で、ユーザーが検索したキーワードと関連性の高い広告が表示されるため、潜在顧客に直接アプローチできるというメリットがあります。

でも、ただ広告を出稿するだけでは思うような効果を得られない場合も多いもの。

なぜなら、ユーザーの検索意図やニーズや広告市場は常に変化しているからで、リスティング広告を効果的に運用するためには定期的な改善が欠かせません。

 

リスティング広告の定期的な改善によって、以下のような効果が期待できるのです。

  • 自社リスティング広告の配信最適化
  • 競合他社の広告出稿に対抗できる戦略の立て直し
  • 検索ユーザーの変化するニーズに合わせた広告展開
  • 広告費用対効果(ROAS)の最大化
  • 新規顧客獲得コストの抑制

リスティング広告の改善が必要な背景

Web広告はマス広告やオフライン広告と比べて効果が高いケースが多く、リスティング広告を活用する企業が増えたことで競争が激化しています。これにはインターネットの普及によって消費者の購買行動が大きく変化したことも大きく影響しています。

特に以下のような背景から、リスティング広告の改善はますます重要になってきているのです。

  • コロナ禍以降、オンラインでの検索が急増し、リスティング広告の競争が激化した
  • 物価上昇に伴う広告費用の高騰により、効率的な運用の必要性が高まった
  • ユーザーの情報収集方法の多様化により、検索行動が変化した

リスティング広告を改善するメリット

リスティング広告の継続的な改善には以下のようなメリットがあります。

メリット 詳細
費用対効果の向上 無駄な広告費用を削減し、効果の高い施策へ予算を配分
成果の向上 コンバージョン数の増加、CVRの改善による売上向上
競争力の維持 競合他社に対する優位性の確保と市場シェアの維持

 

リスティング広告は運用方法次第で効果的な集客施策にも、費用対効果が合わないコストにもなり得ます。リスティング広告の改善は自社のビジネスに欠かせない集客施策として機能するために欠かせないということですね。

リスティング広告改善時に重要な指標

リスティング広告の改善では、実際に配信した結果を分析して改善方針を決めていきます。ここでは特に重要な指標を見てみましょう。

広告費用対効果(ROAS)

ROAS(Return On Advertising Spend)は、広告費用に対する売上の比率を示す指標。例えば、広告費20万円で売上100万円を達成した場合、ROASは500%となります。ROASが高いほど、広告費用に対して効率的に売上を上げているということですね。

ROAS = 売上 ÷ 広告費用

コンバージョン数(CV)

商品購入や資料請求など目標とする成果の達成数を示すコンバージョン数(CV)は、事業に直結する重要指標。リスティング広告の直接的なビジネス成果であるコンバージョン数は、広告の効果を測る上で重要な指標となります。

コンバージョン単価(CPA)

1件のコンバージョンを獲得するために必要な広告費用を示すのがCPA(Cost Per Acquisition)。CPAが低いほど、効率的にコンバージョンを獲得できているということになりますね。

CPA = 広告費用 ÷ コンバージョン数

コンバージョン率(CVR)

リスティング広告のクリック数に対するコンバージョン数の割合を示すCVR(Conversion Rate)は、広告からの成果獲得効率を表します。CVRが高いほど、リスティング広告から集客したページで効果的にコンバージョンを獲得できていると言えます。

CVR = コンバージョン数 ÷ クリック数 × 100

クリック率(CTR)

リスティング広告の表示回数に対するクリック数の割合を示すCTR(Click Through Rate)。CTRが高いほど、広告がユーザーの目に止まり、興味を引いていると考えられます。

CTR = クリック数 ÷ インプレッション数 × 100

インプレッション数(IMP)

リスティング広告の表示回数を示すインプレッション数は、潜在顧客へのリーチ数を表します。インプレッション数が多いほど、広告が多くのユーザーに露出されているということ。

もしインプレッション数が少ない場合は、クリック数やコンバージョン数も増えにくく、リスティング広告を改善する上でインプレッション数の確保は大前提。ただし、単にインプレッション数を増やすことが効果的とは限らず、ターゲットとなるユーザーに適切な広告を表示することも重要です。

 

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リスティング広告を分析・改善する流れ

リスティング広告を分析して改善する際は以下の流れで進めるのが効果的です。

  1. 現状の各種指標から目標との差を把握する
  2. 問題箇所を洗い出す
  3. 改善施策の仮説を立てる
  4. 優先順位を決めて改善施策を実行する
  5. 改善前後の指標を確認する

1.現状の各種指標から目標との差を把握する

まずは現状と目標値のギャップを明確にします。

ROAS、コンバージョン数、CPA、CVR、CTR、インプレッション数など、それぞれの指標を確認することで、優先して改善すべきポイントが見えてきます。

もし目標値が無い場合は改善の前にリスティング広告の施策をしっかりと計画してから取り組むのがおすすめ。計画を立てて目標値を持ってリスティング広告を配信しないと現状を正しく評価できませんし、改善によって何を達成すれば良いかも不明確だからです。

2.問題箇所を洗い出す

現状把握を元に、問題箇所を具体的に洗い出しましょう。

例えば以下のような状況が考えられます。

指標 問題箇所の例
CPAが高い コンバージョンにつながらないキーワードで広告が表示されている、入札単価が高すぎる、品質スコアが低い
CVRが低い ランディングページに問題がある、広告文とランディングページの内容が一致していない、ターゲットユーザーに合っていない
CTRが低い 広告文が魅力的でない、ターゲットユーザーに合っていない、広告表示オプションを活用していない
インプレッション数が少ない マッチタイプが厳しすぎる、配信地域や時間帯が適切でない、予算が不足している

このように、指標ごとに問題箇所を具体的に洗い出すことで、リスティング広告の改善ポイントが見えてきます。

3.改善施策の仮説を立てる

次に、改善が必要な指標の問題点に対する具体的な改善施策を検討します。

ここでは実行可能な施策を考えていきましょう。

例えば、「キーワードを絞り込むことでCPAを下げられるのではないか」「ランディングページのファーストビューを改善することでCVRを上げられるのではないか」といった仮説を立てます。

4.優先順位を決めて改善施策を実行する

全ての施策を一度に実行するのではなく、期待効果の高さや工数を考慮して優先順位をつけます。

改善インパクトが大きく、少ない工数で実行できる施策から取り組むのが効率的

例えば、CVRに問題があり、改善施策を実行する際に「広告文の改善」と「ランディングページの改善」を検討するなら、広告文から改善した方が少ない工数・短時間で実行できそう、ファーストビューでの離脱が多いからまずはランディングページの改善こそ改善インパクトが大きい、といった観点で優先順位を付けて実行します。

5.改善前後の指標を確認する

施策実行後は必ず効果測定をおこない、改善前の数値と比較して期待通りの効果が得られているか確認します。

改善前と後で指標がどのように変化したかを分析することで施策の効果を測定し、仮に改善効果が出なかったとしても、これを踏まえてまた次の改善に活かすことができるのです。

 

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リスティング広告の成果を改善する方法

ここからはリスティング広告運用の現場で実際に効果が出ている改善手法を各指標別に詳しく解説します。改善が必要な指標別に見ていきましょう。

また、自社運用で改善が難しい場合は外注も有効な選択です。リスティング広告の外注についてはこちらの記事もご覧ください。

コンバージョン単価(CPA)を下げる方法

CPAを下げるということは、より少ない費用でコンバージョンを獲得できるようになるということ。CPAを下げるための具体的な方法をご紹介します。

入札単価を調整してコストを抑える

リスティング広告の入札単価とは、広告表示機会のオークションにおいて、広告主が支払っても良いと考えるクリック1回あたりの上限額のこと。入札単価を適切に調整することでCPAをコントロールすることができます。

CPAが高いと感じたら、まずは入札単価を下げてみましょう。

 

例えば、コンバージョンが発生しやすい時間帯は入札単価を上げ、深夜など効果の低い時間帯は大幅に下げる時間帯での入札調整、スマートフォンとPCでのコンバージョン率の差が大きい場合に入札の強弱をつけるデバイス別での調整など、入札単価の設定を変更します。

ただし、入札単価を下げすぎると広告の表示回数が減り、機会損失につながる可能性があるので注意が必要。目標CPAを達成できる範囲で、段階的に調整していくことが重要です。

品質スコアを向上させて費用対効果を高める

品質スコアとはGoogleが広告の品質を評価した指標。広告の関連性、クリック率、ランディングページ(広告のリンク先ページ)の質などを総合的に判断し、1~10段階でスコア表示します。

品質スコアを向上させるためには、広告表示オプションを設定する、広告文とキーワードとランディングページの内容を一致させる、ランディングページの読み込み速度を改善する、ユーザーにとって分かりやすく魅力的なランディングページを作成するといった対策が有効です。

品質スコアは、次の 3 つの要素を総合して算出されます

推定クリック率(推定 CTR): お客様の広告が表示された場合にクリックされる可能性の高さを示します。
広告の関連性: お客様の広告がユーザーの検索の意図と一致する度合いを示します。
ランディング ページの利便性: お客様のランディング ページが、広告をクリックしたユーザーにとってどの程度関連性があり有用であるかを示します。

(出典:検索キャンペーンの品質スコアについて - Google 広告 ヘルプ

コンバージョン率(CVR)を上げる方法

CVRを上げるということは、リスティング広告からランディングページへ訪問したユーザーをより多くコンバージョンにつなげられるということ。

ここではCVRを上げるための具体的な方法をご紹介します。

キーワードの選定・除外で精度を高める

リスティング広告ではユーザーが検索するキーワードを元に広告を表示します。そのため、キーワードの選定は非常に重要。コンバージョンにつながらないキーワードは除外キーワードに設定しましょう。

例えば、化粧品の販売を目的とした広告の場合、「化粧水 おすすめ」や「美容液 ランキング」といったキーワードは購入意欲の高いユーザーの集客が期待できる一方で、「化粧水 作り方」や「美容液 効果無し」といったキーワードは情報収集が目的のユーザーも多く、前者よりコンバージョンにつながりにくい可能性があります。

コンバージョンにつながらないキーワードを除外することで、より精度の高いターゲティングをおこない、CVRの向上を目指しましょう。

ランディングページ(LP)を最適化する

LPの質が低いとユーザーはすぐに離脱してしまい、コンバージョンにつながりません。つまり、リスティング広告の配信設定がどれだけ優れていても、LPに大きな問題があればコンバージョンを獲得できないということ。

LPを最適化するには、ページの読み込み速度を高速化する、モバイルフレンドリーなデザインにする、分かりやすいレイアウトにする、コンバージョンしやすい導線を作る、魅力的なオファーを提示する、といったポイントがあります。

リスティング広告の成果を高めるLP改善はこちらの記事で更に詳しく解説しています。

クリック率(CTR)を上げる方法

CTRの改善はより多くの見込み客を獲得するための施策。以下の改善手法によって改善が期待できます。

ターゲットユーザーに響く広告文を作成する

広告文はユーザーにクリックを促すための重要な要素です。ターゲットユーザーのニーズや興味関心に合わせた広告文を作成することでCTRを向上させることができます。

▼効果的な広告文の構成例

見出し1:キーワード+ベネフィット
見出し2:具体的な数値や特典
説明文:差別化ポイント+行動喚起

 

以下に挙げた例のようにCTRを高める魅力的な表現を盛り込むことも大切です。

  • 「初回限定30%OFF」「14日間無料トライアル」など具体的な特典
  • 「24時間対応」「当日発送」など即時性のアピール
  • 「月間10,000社が利用」「顧客満足度98%」など信頼性を示す数値

広告文を改善するためには、広告文でA/Bテストを実施してCTRの高い広告文を残す、トレンドに合わせて定期的に広告文を更新するといった運用改善も効果的です。

広告表示オプションを活用して魅力を高める

広告表示オプションとは広告に電話番号やサイトリンクなどを追加できる機能。広告表示オプションを活用することで、広告の魅力を高め、CTRを向上させることができます。

電話番号を表示することでユーザーがすぐに問い合わせできるようにする、サイトリンクを表示することでユーザーに関連性の高いページを提示するといったことが可能です。

広告表示オプションは無料で利用できるため、積極的に活用しましょう。

 

更に詳しい内容は、リスティング広告のクリック率を解説した記事をご覧ください。

インプレッション数(IMP)を増やす方法

インプレッション数を増やすということは、より多くのユーザーに広告をリーチさせるということ。以下に、インプレッション数を増やすための具体的な方法をご紹介します。

マッチタイプを調整して広告表示回数を増やす

マッチタイプはキーワードと検索語句の一致度合いを設定するもので、完全一致、フレーズ一致、部分一致(Google広告はインテントマッチ)、絞り込み部分一致(Google広告はフレーズ一致へ統合)があります。

マッチタイプを調整することで、広告の表示回数を増やす余地があります。

部分一致は検索語句にキーワードが含まれていれば広告が表示されるため、幅広いユーザーにリーチすることが可能。ただし、部分一致は関連性の低い検索語句にも広告が表示されてしまう可能性があるため注意が必要です。

配信地域や時間帯を最適化して効果的にリーチする

配信地域や時間帯を最適化することで、より効果的にターゲットユーザーにリーチすることができます。

配信地域や時間帯を広げて配信することで、インプレッション数を増やすことができます。

広くリーチすることで成果が悪化する可能性も考慮し、段階的に広げる、変更後の指標を見て悪化したら戻すといった調整もおこないましょう。

キャンペーンの予算配分を最適化する

複数のキャンペーンを実施している場合は、予算配分を最適化することでインプレッション数を増やすことができます。効果の高いキャンペーンやシーズナリティに合わせて需要が増えるキャンペーンに予算を集中させることで、より多くのインプレッションを獲得する可能性があります。

また、新しいキャンペーンを実施する場合はテスト期間を設け、効果を検証してから予算配分を調整しましょう。

リスティング広告を改善する方法まとめ

本記事ではリスティング広告の改善方法をご紹介しました。

リスティング広告の改善は継続的な取り組みが重要です。各指標を総合的に分析し、優先順位をつけながら改善を進めることで成果を高めていきましょう。

弊社クリエルでは企業様のリスティング広告の改善・運用をご支援しています。GoogleやLINEヤフー認定代理店である弊社が状況をお伺いし、ご提案や配信シミュレーション、過去の配信事例などの情報提供もさせていただきます。運用会社を弊社へ切り替えて改善した事例もございますのでぜひお気軽にご相談ください。

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