リスティング広告とディスプレイ広告の違いとは?効果的な使い方を解説
更新日:2025年02月19日
人気のWeb広告、リスティング広告とディスプレイ広告。
どちらも上手く活用すると効果的なWeb広告のため、違いを理解して適切に使い分けたいですよね。本記事ではリスティング広告とディスプレイ広告の違いやそれぞれの特徴、効果的な活用方法を詳しく解説していきます。
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リスティング広告とは?
リスティング広告とは、ユーザーが検索エンジンで特定のキーワードを検索した際に表示される広告です。
Googleの場合、検索結果の最上部や最下部に「広告」と分かるように掲載されます。
例えば、ユーザーが「リスティング広告 福岡」と検索した場合、リスティング広告の運用サービスを提供する企業の広告が表示され、広告をクリックした先には福岡を対象にリスティング広告の運用支援をおこなう企業のページが用意されているといった具合です。
クリック課金型と呼ばれ、ユーザーが広告をクリックした時にのみ費用が発生するのが特徴。そのため、費用対効果を測定しやすく、無駄なコストを抑えながら集客できる広告です。
リスティング広告の基本的な仕組み
リスティング広告はオークション方式で配信される仕組みです。
広告主が入札したい検索キーワードと入札価格を設定し、他の広告主との競争入札によって広告の表示順位が決定されるのです。
ただし、入札価格が高ければ必ず上位に表示されるわけではありません。例えばGoogleでは「品質スコア」という指標も重要な要素となっていて、広告文の品質や、リンク先ランディングページの関連性なども総合的に判断されます。
また、日本国内ではリスティング広告が3種類あるため、併せて確認しておきましょう。配信プラットフォームによる違いも理解しておくことで適切に使い分けることができます。
リスティング広告のメリットと注意点
リスティング広告の大きなメリットは「すでに興味を持っているユーザー」にアプローチできること。ユーザーのニーズに合った広告を配信できる点にあります。
そのため、購買意欲の高いユーザーにアプローチできる可能性が高く、コンバージョンにつながりやすいという特徴があります。
- 高い費用対効果が期待できる
- すぐに効果を測定できる
- 柔軟に予算を調整できる
検索意図が明確なユーザーに広告を表示するためコンバージョン率が高くなりやすいだけでなく、クリック数やコンバージョン数などの指標をリアルタイムで確認できる点や日予算の設定や予算配分の変更などを柔軟に調整できる点もWeb広告のメリットです。
一方で以下のような注意点もあります。
- 競争の激しいキーワードは費用が高額になりがち
- 訴求する広告は限定的
リスティング広告の人気キーワードは入札額が高騰する傾向にあります。競合他社の広告出稿が多かったり、多くの予算を配分しているキーワードはオークションの仕組みによって必然的に集客単価が高くなってしまうのです。
また、リスティング広告は限られた文字数だけで魅力を伝える必要があるため、ユーザーの興味を惹きつける工夫が必要になります。
ディスプレイ広告とは?
ディスプレイ広告とは、Webサイトやアプリの広告枠に表示される画像や動画を使った広告のこと。多くのWebサイトに掲載されているバナー広告をイメージすると分かりやすいでしょう。
視覚的に訴求力の高い広告を配信できるのが特徴で、ブランド認知度の向上や商品・サービスへの興味関心を引く目的での利用が目立ちます。
ディスプレイ広告の基本的な仕組み
ディスプレイ広告はGoogleディスプレイネットワーク(GDN)やYahoo!ディスプレイ広告(YDA)、その他の広告配信ネットワークを通じて配信されます。広告枠を提供するメディアと、広告を出稿したい広告主をマッチングさせる仕組みですね。
配信設定ではターゲットとなるユーザーの興味関心や年齢・性別、居住地や利用デバイスなどを元に、適切なユーザーへの配信が可能です。
バナー広告とディスプレイ広告の違い
「バナー広告」と「ディスプレイ広告」は混同されがちな用語ですが、全く同じものを指す用語ではありません。
バナー広告はディスプレイ広告の一種であり、ディスプレイ広告には画像(バナー広告)、動画広告、ネイティブ広告、レスポンシブ広告などさまざまなフォーマットが含まれます。
項目 |
バナー広告 |
ディスプレイ広告 |
広告の種類 |
画像広告 |
画像・動画・テキスト広告 |
広告の定義 |
画像形式の広告フォーマット |
ディスプレイネットワークを活用した広告の総称 |
配信の仕組み |
Webサイト上に静的または動的に表示 |
Webサイト・アプリ・YouTubeなど多様な媒体に表示 |
配信方式 |
単独の広告フォーマットとして使用 |
さまざまな広告フォーマットを含む配信方式 |
ディスプレイ広告のメリットと注意点
ディスプレイ広告ならではの特徴として以下のようなメリットがあります。
- 視覚的なアプローチが可能
- 幅広いリーチ
- 詳細なターゲティング
ディスプレイ広告では画像や動画を使用できるため、商品やサービスの魅力を視覚的に訴求できます。また、様々なWebサイトに広告を掲載できる幅広いリーチ、興味関心や行動履歴などを元にしたターゲティングが可能。
一方で、リスティング広告と比べると一般的にクリック率は低くなる傾向がある点やユーザーが広告ブロックツールを使用していると広告が表示されにくい点には注意が必要です。
リスティング広告とディスプレイ広告の違いを比較
次にリスティング広告とディスプレイ広告の主要な違いを様々な角度から見ていきましょう。
広告配信の目的の違い
リスティング広告とディスプレイ広告の大きな違いの一つは配信する目的。
リスティング広告は主に「購買意欲の高いユーザーにアプローチしてコンバージョンを獲得すること」を目的として利用されます。一方、ディスプレイ広告は「ブランド認知度の向上や商品・サービスへの興味関心を高めること」を目的とした配信に活用されています。
広告種類 |
主な目的 |
リスティング広告 |
顕在層向け:商品購入・資料請求などのコンバージョン獲得 |
ディスプレイ広告 |
潜在層向け:ブランド認知向上・新規顧客の開拓 |
広告が表示される場所と形式の違い
リスティング広告は表示される広告枠が検索結果ページに限定されますが、ディスプレイ広告は多様なWebサイトに表示されます。また、広告フォーマットも大きく異なりますね。
広告種類 |
表示場所と広告フォーマット |
リスティング広告 |
検索結果ページ、テキスト形式のみ |
ディスプレイ広告 |
様々なWebサイト、画像・動画など多様な形式 |
配信面の広さの違い
配信面の広さも両者には大きな違いがあります。
リスティング広告は検索結果という限定された場所での配信となりますが、ディスプレイ広告は膨大なWebサイトやアプリに配信可能。例えば、Google広告の場合はGDNの広告配信ネットワークを利用して数百万ものWebサイトやアプリに広告を掲載することができます。
ターゲティングの違い
リスティング広告はユーザーが検索したキーワードに基づいてターゲティングをおこないます。一方、ディスプレイ広告はユーザーの興味関心や属性などに基づいてターゲティングをおこないます。
配信対象となるユーザーの居住地域やデバイスのように、共通するターゲティング設定もあります。
広告種類 |
主なターゲティング方法 |
リスティング広告 |
検索キーワード、地域、デバイスなど |
ディスプレイ広告 |
興味関心、デモグラフィック、地域、デバイスなど |
費用の違い
費用面でも両者には特徴的な違いがあります。
リスティング広告は検索意欲の高いユーザーが対象のため、クリック単価は比較的高額になりがち。
一方、ディスプレイ広告は広く薄く配信する特性からクリック単価は一般的に低めとなります。クリック課金型ではなくインプレッション課金型を選択すると、広告が表示された回数に応じて費用が発生する形式での配信も可能です。
ユーザー接触頻度の違い
ユーザーとの接触頻度も異なります。
リスティング広告はユーザーが検索した時にのみ表示されるため接触頻度は低くなります。一方、ディスプレイ広告はユーザーが様々なWebサイトやアプリを閲覧する際に表示されるため、接触頻度が高くなります。
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リスティング広告とディスプレイ広告を使い分けるポイント
ここからはリスティング広告とディスプレイ広告をどのように使い分ければ良いのか、活用のポイントをご紹介します。
広告の目的に応じた使い分け
リスティング広告とディスプレイ広告は前述の通り、それぞれ異なる目的で利用されます。そのため、広告の目的に応じた使い分けがポイント。
コンバージョンを獲得したい場合はリスティング広告を、ブランド認知度を向上させたい場合はディスプレイ広告を利用するなど、目的に合わせて適切な広告手法を選択しましょう。
問い合わせや購入を最優先で増やしたい場合はリスティング広告を、認知拡大のために広くリーチしたい時はディスプレイ広告を、どちらも重視するケースでは両者を組み合わせるといった使わけが基本となります。
効果を最大化するターゲティングの方法
商材やビジネスの特性に応じてリスティング広告とディスプレイ広告のターゲティングを使い分けることで、広告効果の最大化を図れます。
以下の観点で、それぞれの特性を活かした具体的な使い分け方を見てみましょう。
商品・サービスの認知度による使い分け
認知度が低い新商品の場合は、まずディスプレイ広告で興味関心ターゲティングを活用し、類似商品に興味がある層へアプローチすることから始めます。その後、ブランド名でのリスティング広告を組み合わせて、認知経路を確保していきましょう。
一方、認知度が高い既存商品の場合は、リスティング広告で商品名や特徴的な機能名のキーワードターゲティングを中心に広告配信しましょう。これにディスプレイ広告でのリマーケティングを補完的に組み合わせることが効果的です。
商品・サービスの価格帯による使い分け
高額商材の場合は段階的なアプローチが有効です。まずディスプレイ広告で興味関心層を開拓し、リマーケティングでユーザーへ再度リーチしていきます。その後、比較検討フェーズに入ったタイミングではリスティング広告でカバーすることでコンバージョンを獲得します。
これに対し、低価格商材では即効性の高いリスティング広告を主軸とした展開が効果的。ここにディスプレイ広告での類似商品購入者へのアプローチを組み合わせることで、コンバージョン獲得の機会を更に増やしましょう。
商品・サービスの購入サイクルによる使い分け
消耗品などの定期的な購入商材では、リスティング広告で「購入」「通販」などの購買意欲の高いキーワードを押さえることが重要です。
一方、耐久消費財などの不定期な購入商材の場合は、まずディスプレイ広告で商品認知と理解を広げることに注力します。そして、購買検討フェーズではリスティング広告でしっかりとフォローする配信設計にすることで機会損失を防ぐことができるでしょう。
これらの使い分けはあくまでも基本的な方針。実際の運用では広告出稿の目的や配信後の効果測定結果を見ながら、最適な組み合わせを見つけていくことが重要ですね。特に初期の運用では小規模な予算から始め、効果を見ながら徐々に予算を拡大していく広告展開がおすすめです。
リスティング広告とディスプレイ広告の違いまとめ
リスティング広告とディスプレイ広告はそれぞれに異なる特徴と役割を持っています。即効性の高いリスティング広告と認知拡大に強いディスプレイ広告。これらを目的に応じて適切に使い分け、時には組み合わせることで、より効果的な広告運用に取り組みましょう。
弊社ではリスティング広告やディスプレイ広告はもちろん、様々なWeb広告を取り扱っておりますので、広告選びでお悩みの場合はぜひご相談ください。Web広告の媒体選びに役立つ「初めてでも間違えない!Web広告媒体の選び方」も無料で配布中。こちらも合わせて参考にしてみてくださいね。
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