Google広告の自動入札とは?メリットやデメリット、活用のポイントも紹介
公開日:2023年01月20日
AIが自動的に広告の入札単価を調整してくれる、便利な「自動入札機能」。
今回は、Googleリスティング広告における自動入札について詳しく解説します。
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自動入札とは?
自動入札とは、広告配信の目的に応じて、AIが入札価格を適切に調整してくれる機能のこと。
さまざまな媒体で自動入札機能は利用できますが、今回は主にGoogleリスティング広告における自動入札について解説していきます。
自動入札のメリット
自動入札には以下のようなメリットがあります。
- 運用の手間を削減できる
- 機械学習による最適化が図れる
- 目的ごとに戦略を指定できる
運用の手間を削減できる
競合の配信状況などを見て入札額を調整するという、手間のかかる作業をAIが肩代わりしてくれるため、業務上の負担を大幅に軽減することが可能。
特にリスティング広告の場合は、手動入札しようとすると、キーワードひとつ一つに対して入札額を設定する必要があり、かなり時間を取られることになります。
そうした手間を削減できるのは自動入札がもたらす大きなメリットの一つです。
機械学習による最適化が図れる
自動入札で広告の配信を続けることでアカウントにデータが蓄積されて機械学習が進み、継続的に配信の精度を高めていくことが可能です。
また、オークション(広告の表示順位決め)ごとに入札額を調整してくれるため、無駄な予算消化を防ぐとともに、費用対効果の改善も期待できます。
目的ごとに戦略を指定できる
後ほど詳しく紹介しますが、AIによる自動入札の方針は一種類ではなく、達成したい目的に応じて戦略を選ぶことができます。
サイトのアクセスを増やす目的、コンバージョン率を高める目的など、さまざまな広告配信に対応可能です。
自動入札のデメリット
一方、以下のようなデメリットも存在します。自動入札を利用する際は注意しましょう。
- データの量が十分にないと最適化が進まない
- 配信が不安定になる場合がある
データの量が十分にないと最適化が進まない
機械学習がどれだけ進んでいるかによって、自動入札の精度は異なります。
学習に必要なデータが足りていない場合、手動入札よりもパフォーマンスが下がってしまうことも。
そのため、最初は幅広く配信してデータを集め、機械学習が進むにつれてターゲティングを狭めていくという手法が推奨されます。
配信が不安定になる場合がある
上記のように、データ量確保の目的で幅広い層への配信をおこなった場合、一時的な単価の高騰や、設定を超えた予算の消化が起こる場合があります。
学習が進めばこれらの事象は改善されますが、最初のうちは配信が不安定になる可能性があることも覚えておきましょう。
Google広告における自動入札の戦略
Googleでは、広告配信の目的に応じてさまざまな方針の自動入札を利用できます。
ちなみに、入札戦略には「自動入札」「スマート自動入札」の2種類があり、コンバージョンを増やす目的のものがスマート自動入札と呼ばれます。
自動入札
スマート自動入札
- 目標コンバージョン単価
- 目標広告費用対効果
- コンバージョン数の最大化
- コンバージョン値の最大化
- 拡張クリック単価
クリック数の最大化
予算内でクリックの獲得数を最大化するよう入札が行われます。
サイトへの流入数を増やしたい場合におすすめの戦略です。
目標インプレッションシェア
目標インプレッションシェアは、インプレッション(表示回数)を重視した戦略で、検索結果の最上部、上部または任意の箇所に広告が表示されるように入札単価が調整されます。
商材・サービスの認知拡大をおこないたい場合におすすめです。
目標コンバージョン単価
コンバージョン単価(コンバージョン獲得1件あたりにかかる金額)の目標数値を設定し、その範囲内で獲得できるコンバージョンを最大化します。
無理な数値を設定すると配信量が大幅に減ってしまうこともありえますので、配信状況を見て適切な目標を設定しましょう。
目標広告費用対効果
費用対効果を重視したい場合はこちらの戦略がおすすめです。
設定したROAS(広告の費用対効果。売上÷広告費×100[%])を達成しながら、売上を最大化するように入札単価の調整がおこなわれます。
コンバージョン数の最大化
その名の通り、コンバージョン数が最大化するように入札単価が調整されます。
あくまでコンバージョンの獲得のみを優先するため、クリック単価の高騰が起こる場合もあります。
コンバージョン値の最大化
上記と名前が似ていますが、こちらはコンバージョンの数ではなく、コンバージョン獲得によってもたらされる「売上」を最大化することを目的とします。
この戦略が利用されるのは、コンバージョンが一種類ではなく、それぞれ価値が違う場合などです。
拡張クリック単価
拡張クリック単価は、手動入札と自動入札を合わせたような機能です。
基本的には広告グループやキーワードごとに手動で設定した入札単価をもとにしつつ、コンバージョンが最大化するように配信されますが、よりコンバージョンを増やせそうな場合には、AIによって設定単価に調整が加えられます。
自動入札活用時のポイント
最後に、自動入札を活用する際のポイントを3つ紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
- 広告アカウントが安定してから使用する
- 頻繁に広告の設定を変更しない
- 高すぎる目標設定は避ける
広告アカウントが安定してから使用する
アカウントに配信データがある程度貯まっている状態で自動入札を導入すれば、最初から自動入札を利用する場合に比べて、学習期間の短縮や最適化の精度向上が期待できます。
そのため、最初から自動入札に任せるのではなく、運用が安定してきた段階で導入するのがおすすめです。
頻繁に広告の設定を変更しない
自動入札を導入したあとは、広告の設定を頻繁に変更するには避けたほうが無難です。
配信条件が短期間で変更されると、効率的に機械学習が進まない可能性があります。
学習期間の目安としては、自動入札の導入から2~3週間ほど。その期間は設定の変更をなるべく控えるようにしましょう。
高すぎる目標設定は避ける
自動入札では配信の戦略を選び、CV数、流入数などの目標数値を決める必要がありますが、そこで設定した目標が達成できないと、機械学習がうまく進まないばかりか、十分な量の配信がおこなわれない可能性もあります。
自動入札を利用する場合は、まず達成可能な範囲の目標を設定し、徐々に目標を高くしていくのがおすすめです。
まとめ
今回はGoogle広告の自動入札について解説しました。
うまく使えば、手間の削減、配信の効率化が可能な自動入札機能。
ぜひこの記事を参考に導入してみてください。
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