GA4でのKPI設定を解説!初心者でもできる手順と活用例
公開日:2024年12月13日
Webサイトの成果管理において重要なGA4のKPI設定。
本記事ではGA4でのKPI設定の基本から具体的な活用方法まで、初心者の方が今日から取り組める方法をご紹介します。
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GA4でのKPI設定の基本
GA4(Google Analytics 4)のKPI設定はWebサイトの成果を正確に測定し、改善につなげるための重要なもの。従来のユニバーサルアナリティクス(UA)とは異なる点もあるため、ここではKPI設定の基本的な考え方やGA4とUAの違いを見てみましょう。
GA4でのKPI設定が重要な理由
GA4でのKPI設定が重要な理由は主に3つ。
1つ目は正確なデータ計測です。
GA4は従来のUAと比べてよりユーザー中心のデータ収集が可能となり、複数のデバイスをまたいだユーザーの行動もより正確にトラッキングできるようになりましたね。成果を把握する上で重要なデータを計測設定するためにもKPI設定が重要になります。
2つ目はより詳細な行動分析が可能になった点。
GA4ではユーザーの行動をイベントベースで捉え、より柔軟な分析ができるようになりました。例えば重要なページの閲覧やスクロール率、エンゲージメント指標など細かな行動データも収集できます。
GA4でのKPI設定が重要な理由の3つ目は機械学習を活用した予測分析です。
GA4では機械学習を活用して、将来の行動予測やセグメント分析をおこなうことができます。今後もGA4の機能が進化を続けると考えれば、手軽にKPIとして設定した指標の予測ができるようになっていくことでしょう。
従来のUAとGA4でのKPI設定の違い
UAとGA4ではデータの収集・分析の仕組みが異なります。
以下の表で主な違いを把握しておきましょう。
項目 |
違いのポイント |
データモデル |
UAはセッションベース、GA4はイベントベース |
分析設定の自由度 |
GA4はよりカスタマイズ可能な柔軟な構造 |
クロスプラットフォーム分析 |
GA4では標準で利用可能 |
KPI設定前に確認すべきポイント
効果的なKPI設定のために以下のポイントを事前に確認しておきましょう。これらを押さえておくことで、より実践的で効果的なKPI設定が可能になります。
- KGI(=ゴール)から逆算してKPIを設定する
- 効果測定できるKPIを設定する
- KPIの振り返りを定期的におこなう計画を立てる
KGI(=ゴール)から逆算してKPIを設定する
まず大切なのは、Webサイトを運営する最終的なゴール、つまりKGI(Key Goal Indicator)を明確にすること。
KGIとは、そのメディアで最終的に達成したい目標のことです。例えば、自社の商品やサービスの認知拡大、リード獲得、売上アップなどが代表的なKGIですね。
このようなKGIをしっかりと設定した上で、そのゴールを達成するための重要な評価指標となるのがKPI(Key Performance Indicator)です。
KGIからブレイクダウンしてKPIを設定していくことで日々の運用における指針が明確になり、目標に向かってブレることなくWebサイトの各施策を実行できるのです。
効果測定できるKPIを設定する
KPIは測定可能な指標を設定します。定性的な目標も大切ですが、Webサイトの運用においては定量的な指標を設定し、数値の変化を追っていくことも重要ですよね。
例えば、Webサイトのセッション数や選定したSEOキーワードの表示順位、記事を読んだ後の行動「問い合わせをする」「資料請求をする」などをKPIに設定するのはよくあるケースです。
数値が分からないとWebサイトの各種施策や運営にかかるコストに対して費用対効果を判断できないため、企業として事業投資するからには測定可能なKPIが必要。
ただし、これらのKPIはツールを使わないと測定が難しいため、アクセス解析ツールや順位計測ツールなどを導入し、環境整備をおこないましょう。
KPIの振り返りを定期的におこなう計画を立てる
せっかく適切なKPIを設定しても定点観測しなければ意味がありません。KPIはモニタリングし、定期的に振り返りをおこなうことが重要です。
週次や月次など、サイクルを決めてKPIの達成度を評価・分析していきましょう。
振り返りの際は単なる数値確認だけでなく、「なぜその結果になったのか」という要因分析が重要。GA4の経路データ探索やユーザーセグメント機能などを使うと詳細な行動分析も可能になります。
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KPI管理に必要なGA4の指標と分析方法
GA4では様々な指標を組み合わせてKPI設定に対する分析ができます。ここでは主要な指標とその分析方法について見ていきましょう。
集客に関する重要指標
集客に関する指標はWebサイトへのアクセスの質と量を評価する上で重要です。
GA4では以下のような指標が特に重要となります。
- 総ユーザー数:サイトへ訪問したユニークユーザーの数
- 新規ユーザー率:初めてサイトへ訪問したユーザーの割合
- トラフィックソース:ユーザーのサイト訪問元を表すディメンション
特にエンゲージメント率はGA4で新しく導入された指標。この指標を活用することで、UAで活用されていた直帰率以上に有益なデータから集客の質を評価できるようになりましたね。
サイト内のユーザー行動を把握するための指標
ユーザー行動に関する指標はサイト改善の重要なヒントとなります。GA4では以下のような指標を活用して、詳細な行動分析が可能です。
- エンゲージメント率:サイトに10秒以上滞在、2ページ以上閲覧、1件以上のキーイベント、これらいずれかに該当するセッションの割合
- ステップ完了率:ファネル探索レポートで次のステップへ進んだユーザーの割合
- イベント数:指定条件に該当するイベントが発生した回数
サイト訪問ユーザーに期待する行動を起こしているかを分析できるファネル探索もGA4で使える便利な機能です。KPI指標そのものだけでなく、そこに至るまでの各ステップの完了率を可視化することで問題がある箇所を特定し、プロセスの改善検討が可能となります。
売上・コンバージョンに関する重要指標
売上やコンバージョンに関する数値は特に重要。GA4では以下のような指標を中心に分析を行います。
GA4では「キーイベント」と呼ばれる指標で複数のコンバージョンを設定可能。
例えば、「資料請求」「お問い合わせ」「商品購入」など、複数の成果地点に対する達成率を個別に計測し、KPIの達成状況の把握や改善案の検討にデータを活用できます。
コンバージョン数はWebサイトのKPIとして設定する代表的な指標ですね。
GA4でコンバージョンを計測する方法は以下の記事で詳しくご紹介しています。
GA4のKPI設定でよくあるトラブルと解決策
ここからはKPIを設定してGA4で運用する上でよくあるトラブルとその解決策について解説していきましょう。
KPIに設定したデータが計測できない場合の原因と対処法
KPI指標をGA4で計測できない場合、以下の問題が起きていないか確認します。
- タグの実装漏れ
- フィルタの設定ミス
- イベントの設定ミス
GA4の計測タグが正しく実装されているか、誤ってフィルタを設定していないか、計測イベントの設定を間違っていないかをそれぞれ確認してみましょう。
計測開始時に自社で設定してデータを確認している場合は、誤って自社のIPアドレスからのアクセスをフィルタで除外している可能性があります。
計測データに関する問題の原因と対処法
KPIに設定したデータを計測できていても、正確なデータを計測できていなかったり、GA4で確認できるデータが正確ではないケースもあります。
例えば、計測タグを重複して設置していることで実際より多くのイベントデータを計測してしまうケース。正しく計測していても、GA4のレポート画面でしきい値が適用されて正確なデータを表示できないケースもあります。
前者は計測タグを一つだけ設置する、後者はしきい値が適用されない指標に絞ったレポートを作成するという対処法が有効です。
データの精度を高める上で、スパムにも注意したいところ。
ボットによるアクセスがあると実際のユーザーによるデータを正しく計測できません。不自然なアクセスがある場合は該当データを特定し、レポート上でフィルタを掛けて除外することで正確なデータの確認が可能です。
GA4でのKPI設定のまとめ
本記事ではKPI設定について解説しました。Webサイトの成果を把握し、改善する上で、設定したKPI指標をGA4で正しく計測できる環境は欠かせません。
常に目標と現状の差を把握して目標達成に向けた施策に取り組んでいきましょう。
計測したKPI指標をGA4で分析する際はこちらの「GA4レポート活用の基本マニュアル」も参考に、レポート機能を活用してみてくださいね。
アクセス解析に欠かせない
GA4レポート活用の基本
Googleのアクセス解析ツールとして15年振りに登場した次世代バージョンのGA4。
GA4を導入される企業様は増えていますが、導入したは良いももの使い方が分からずお困りのWeb担当者様も少なくありません。そこでGA4のアクセスデータを見るために必要な「レポート」と「探索」の機能に特化して使い方を解説した資料をご用意しました。
▼本資料に掲載されている内容の一例は・・・
・レポートの主な画面
・カスタマイズしたレポート画面の設定方法
・探索の使い方
・ページ別の指標を確認する方法
・ランディングページ別の指標を確認する方法
・旧GAのユーザー概要を再現する方法
GA4を活用してアクセス解析をおこなう際にぜひご活用ください。