直帰率とは?離脱率との違いからサイト改善手法まで詳しく解説
更新日:2024年01月12日
サイトの良し悪しを計る基準にもなる重要な指標、直帰率と離脱率。
離脱率と似ている直帰率、両者は何が違うのでしょうか。
この記事ではそんな直帰率と離脱率の違いを詳しく解説します。直帰率の改善方法も紹介しますので、是非サイト運営にお役立てくださいね。
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直帰率とは
Googleアナリティクスの直帰率は、GA4(Googleアナリティクス4)とUA(ユニバーサルアナリティクス)で用語の定義が異なります。
ここではGA4とUAにおける直帰率の定義と違いを簡単にご紹介します。
GA4(Googleアナリティクス4)の直帰率
GA4では直帰率の定義が変わりました。
後述するUAでの直帰率が見直され、新たな指標として登場したエンゲージメント率と直帰率がそれぞれ活用されています。
エンゲージメント率は、エンゲージメントのあったセッションの割合です。直帰率は、エンゲージメントがなかったセッションの割合です。直帰率はエンゲージメント率の逆数です。
(出典:[GA4] エンゲージメント率と直帰率)
GA4ではページを10秒以上閲覧したり、何らかのイベントが計測されたり、他のページへ遷移するとエンゲージメントがあったと判定されます。このエンゲージメントがあったセッションの割合がエンゲージメント率。
反対に、エンゲージメントが無かったセッションの割合が直帰率となります。
GA4の直帰率 = 1(100%) - エンゲージメント率
GA4の直帰率とエンゲージメント率の詳細はこちらの記事をご覧ください。
UA(ユニバーサルアナリティクス)の直帰率
UAの直帰率とは、サイトに訪れたユーザーが、最初に開いた1ページだけを見て、別のページを閲覧せずに離脱した割合を指します。
ページAの直帰率は「直帰数÷ページAを起点としたサイトへの訪問数」で求められます。
例えば、ページAを入り口にサイトに入ってきたユーザーが10人いたとして、ページAだけを見て帰ったユーザーが8人、ページBやCなど他のページを閲覧して帰ったユーザーが2人だった場合は、直帰率80%となります。
直帰率はページごとに算出できるため、アクセス解析においては、改善すべきページを見つけるための指標として有用です。
直帰率と離脱率の違いとは
直帰率と離脱率、紛らわしくて混同してしまいますよね。離脱とはその名の通り、ユーザーがサイトを離れること。直帰は離脱の一部なのです。
離脱率は、特定ページの閲覧を含む訪問数のうち、その特定ページで離脱した割合を指します。
離脱率の計算式
ページAの離脱率は
ページAからのサイト離脱数 ÷ ページAの閲覧を含むセッション数 = 離脱率
サイト全体の離脱率は当然100%であるため、ページごとに算出します。
低い方がいい?直帰率の平均値目安
では、直帰率はどれくらいが普通なのでしょうか。これはサイトの内容などにも左右されるため一概には言えませんが、以下の数値が目安となります。
- 検索エンジンからの訪問の場合 約30~50%
- 広告やSNSを経由した訪問の場合 約40~60%
また、通販や小売サイトなど、ページ内に「おすすめ商品」「関連商品」といった他ページへの誘導が多いサイトの直帰率は低く、ブログやポータルサイトなど、各ページがコンテンツとして独立しているようなサイトは直帰率が高くなる傾向にあります。
直帰率が0%は計測エラーの可能性有り
Googleアナリティクスで直帰率が0%や近しい数値になる場合があります。
通常、全てのユーザーが直帰せずにGA4ならエンゲージメントがあったセッションばかりになることは考えにくいもの。そんな時にまず確認したいのが、Googleアナリティクス計測タグの二重設置です。
Googleアナリティクス計測タグを誤って二重計測している場合、ユーザーがページへ訪問した際に2回のページ閲覧が計測され、その直後に離脱した場合でも直帰率として正しく計測されません。
直帰率が0%のような極端に低い数値となった場合は計測タグを二重で設置していたり、GTMの設定を間違っていたり、設置ミスが考えられます。計測タグの設定が適切がどうかを確認してみましょう。
直帰率が高くなる原因
貴社サイトの直帰率は目安と比べていかがでしたか?もし目安よりも高かった場合は、改善の余地があるかもしれません。
ユーザーに直帰されてしまう原因としては、以下のようなことが考えられます。
- 内容がユーザーニーズと一致していない・分かりづらい
- サイト自体の使い勝手が悪い
内容がユーザーニーズと一致していない・分かりづらい
まず挙げられるのはコンテンツの質です。
ユーザーは各々知りたい情報があってサイトを訪問しています。そのニーズを満たす情報を提供できない・情報を用意していることを最初のページで示せない場合は、見る価値なしと判断されて直帰されてしまうでしょう。
また、文章表現がわかりづらい、配色が不快といったこともユーザーが離れる原因になります。些細な点もユーザーの閲覧にとっては大きなストレスなのです。
サイト自体の使い勝手が悪い
内容自体は問題なくても、サイトの作りが悪く、求めている情報まで容易にたどり着けない場合も直帰率は高くなります。メニューが見づらかったり、読み込みが遅いサイトなどはユーザーに嫌われてしまうでしょう。
特に読み込み速度は重要で、サイトの表示までに6秒以上かかるとユーザーは諦めて帰ってしまうと言われています。
また、表示がスマホの画面に対応していないのもユーザーにとって大きなマイナスです。コンテンツが良くても、サイトの使い勝手が良くなければ意味がありません。
直帰率と離脱率の改善方法
上記の原因を踏まえたうえで、直帰率を改善する方法について紹介します。自分のサイトに当てはまる箇所があれば、改修の参考にしてみてください。なお、離脱率の改善方法はこちらの記事もご参照ください。
コンテンツの見直し
上でも説明したとおり、ユーザーの求める情報が載っていないと直帰率は高くなります。
ユーザーがどういったキーワードで検索して自分のサイトに来ているのかを分析して、それにあったコンテンツを用意しておきましょう。ページを開いてすぐに目に入る位置に情報を盛り込むのも大切です。
また、ページ内容とタイトルを合わせておくと、ユーザーとコンテンツのミスマッチを防げます。
UIの改善・導線設計
大切なのは、ユーザーにとって使いやすくわかりやすいサイト構成にすること。
ページ間の移動がしやすいよう、適切な位置に別ページへのリンクを設置したり、どこにいてもサイト全体のメニューが開けるようにしたりと、ユーザビリティを高める工夫をしましょう。ページの読み込み速度向上もUIの改善にあたります。
サイトマップのページを作って、サイトの全体像がわかるようにするのもおすすめです。
モバイルフレンドリー化
モバイルフレンドリー化とは、Webサイトがスマホでも快適に閲覧できる状態にすること。要するにスマホ対応です。フォントサイズの最適化や、リンク、ボタンといったパーツの調整をして、スマホの小さい画面でも見やすい構成にします。
モバイルフレンドリー化に関しては以下の記事で詳しく解説していますので、こちらも合わせて参考にしてみてください。
直帰率と離脱率のまとめ
今回は直帰率と離脱率について解説しました。
ユーザーが最初に見るページは、そのサイトの第一印象になります。サイトの入り口になるページは特に重点的に整備しておきましょう。
直帰率や離脱率をはじめとするデータを分析する際に欠かせないGoogleアナリティクス4(GA4)の使い方については、「GA4レポート活用の基本マニュアル」をご活用いただけると幸いです。
アクセス解析に欠かせない
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