離脱率の改善方法と対象ページの見極め方を解説!
更新日:2024年10月28日
アクセス解析の際に必ず目にする「離脱率」。
ページ改善に取り組む上で役立つ離脱率はアクセス解析の際にチェックしておきたい指標です。今回は離脱率を改善すべきページとそうでないページ、離脱率が高くなる原因から改善方法まで詳しく解説します。
>>GA4のレポートを活用して離脱率を改善する
離脱率とは
はじめに離脱率とは何かを確認しておきましょう。
「離脱」の定義は、あるサイトを閲覧していたユーザーが他のサイトに移動したり、ブラウザを閉じたりして、そのサイトを離れること。離脱率とは、特定のページの閲覧を含むセッション数に対して、そのページからの離脱が発生した割合のことを指します。
例えばページAの離脱率であれば、「ページAからのサイト離脱数÷ページAの閲覧数」。GA4の離脱率や計算式はこちらの記事で詳しく解説しています。
離脱率と直帰率の違い
最初に開いた1ページだけを見てすぐに離脱した割合を示す直帰率は、離脱率と別物なので注意が必要。直帰率はこちらの記事で詳しく解説していますので、合わせて参考にしてみてください。
- 離脱率…すべてのPVに対して、ユーザーがサイトを離脱した割合
- 直帰率…1 - エンゲージメント率 = 直帰率
離脱率が高くても改善不要のページ
基本的に離脱率は低いほうが良いのですが、例外もあります。以下のようなページは、離脱率が高くても(離脱率のためだけに)改善する必要はありません。
サンクスページ
サンクスページとは、商品の購入や問い合わせなどのアクション完了後に表示される、「ありがとうございました」といったページ。この場合はユーザーに期待する行動はすでに達成されていますので、離脱率が高くても必ずしも問題とは限りません。
他のサイトへの誘導ページ
キャンペーンサイトや販売サイト、ブログなど、関連サイトへの導線を設置しているようなページです。
こういったページは、別のサイトに移動してもらうことが前提ですので、当然離脱率が高くなります。むしろ、離脱率が高い方がよいと言えるでしょう。
離脱率を改善すべきページ
ここからは、離脱率が高い場合に改善が必要なページを紹介していきます。もし当てはまるものがあれば、データを分析しながら改善を図ることをおすすめします。
PV数が多いページ
閲覧数が多いページの離脱率が高い場合、単純にその分多くのユーザーを逃していることになります。
こうしたページを改善するだけでPV数やコンバージョン(商品購入やお問い合わせなどサイトの最終的な目標)数が伸びる可能性があります。
閲覧時間が短いページ
閲覧時間が短いページは、ユーザーが開いた瞬間に「自分が見たいページと違う」と感じて離れていることが多いです。
ユーザーニーズとページが提供する情報がかけ離れている可能性がありますので、ユーザーの知りたい、見たいといった欲を満たせるコンテンツ作りを目指して内容を調整しましょう。
問い合わせフォーム
せっかく問い合わせフォームまで来たユーザーの多くが、入力完了前に離脱している場合は、フォームの内容に問題があるといえるでしょう。
入力項目が多すぎる、入れたくない情報まで必須で入力しなければならないというのが主な理由です。
購入完了に至るまでのページ
問い合わせフォーム同様、アクションが完了する前にユーザーが離れてしまうのはもったいないことです。
特にカートに商品を入れたにも関わらず、購入せずに離脱することを「カゴ落ち」といい、この場合は購入が完了するまでにユーザーにとって優しくないページが存在することを示唆します。
購入に至るまでの手順が煩雑だったり、返品交換などの注意事項が丁寧に書かれていなかったりしたため購入をやめた、という経験はないでしょうか。極力、ユーザーにそういったストレスを与えないことが大切です。
また、使いたい決済方法がない、配送が遅いという理由で購入をやめるユーザーもいますので、もしそういった部分も可能であれば改善することをおすすめします。
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離脱率が高い原因と改善策
高い離脱率には、どういった原因があるのでしょうか。ここからは、改善策と合わせて離脱率が高くなる理由を解説します。
ページタイトルと内容が合っていない
ユーザーは、自分の欲しい情報が載っているかどうか、ページのタイトルを見て判断します。予想していた内容と実際のページが違った場合、すぐに離脱してしまうでしょう。
改善策
サイト内、または検索結果画面に表示されるページのタイトルを、ひと目でわかりやすく、内容と差異がないように変更しましょう。誇張表現はユーザーに嫌われやすく、サイト全体の信頼感を損ないかねないので注意です。
また、余裕があれば、内容的に不足しているコンテンツの追加を検討しても良いかもしれません。
他ページへの導線がない
ユーザーが一つのページを閲覧し終わった後にもっと知りたいことがあったとしても、次にどのページに移動すればいいかわからない場合、諦めて去ってしまうことが考えられます。
快適にサイトを閲覧してもらうには「接客」が大切。ユーザーを先回りして導線を敷きましょう。
改善策
導線を整備し、ユーザーに進むべきルートを示してあげることが大切です。
具体的には、「サービス概要を見た後は料金表」「よくある質問で疑問を解消できなければ問い合わせフォーム」というふうに、ユーザーが知りたいであろう順番を想定して導線設計を行いましょう。
外部への導線が多い
導線はあっても、それが外部に向けられたものである場合、離脱率は高くなるでしょう。
意図的なものであれば問題ありませんが、外部のサイトに移動したあとに元のサイトに戻ってくるということはほぼありませんので、不要なリンクは設置しないようにしましょう。
改善策
どうしても外部へのリンクが必要な場合は、リンクをクリックしたときに必ず別のタブで開くようにしましょう。元のサイトのタブをブラウザ上に残すことで、いつでも戻れるようにするためです。
読み込みに時間がかかる
ページが重くてなかなか表示されないサイトは、ユーザーにとってストレスです。クリックしてからページが表示されるまでに6秒以上かかると、離脱するユーザーが多いと言われています。
読み込み中に離脱されないためには、読み込み速度の向上が必要です。
改善策
サイトを構成するデータをなるべく軽量化するようにしましょう。画像やHTML、CSS、JSファイルなどを圧縮してデータサイズを軽減すると、読み込み速度は速くなります。
自分のサイトの読み込みスピードが速いかどうかは、以下のサイトでテスト可能です。
PageSpeed Insights
ユーザーの目的が達成された
ページ内でニーズを的確に満たすことができれば、ユーザーは満足して離脱します。この場合はネガティブな離脱ではないため、改善は必要ありません。
「良い離脱」か「悪い離脱」かは、そのページの滞在時間を見て判断しましょう。滞在時間が短すぎる場合は要注意です。
離脱率の改善方法まとめ
今回は離脱率の改善について解説しました。
離脱率を下げるために必要なのは、ユーザーにとって有益なサイトを作ること。閲覧する側の立場に立って今一度自社のサイトを見てみましょう。
離脱率をはじめとするデータを分析する際に欠かせないGoogleアナリティクス4(GA4)の使い方については、「GA4レポート活用の基本マニュアル」をご活用いただけると幸いです。
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