GA4移行設定の手順と注意点を解説!代行や活用支援サービスも活用しよう
更新日:2024年11月08日
Googleアナリティクス利用者なら急いで取り組みたいGA4への移行。
2023年7月1日以降はUA(ユニバーサルアナリティクス)でのアクセスデータ計測ができなくなるため、Googleアナリティクスを継続利用する場合はGA4(Googleアナリティクス4)への移行が必須です。
本記事ではGA4への移行手順や外部サポートが必要な方向けの支援サービスもご紹介します。
>>GA4の移行支援サービスをチェックする
(追記)UAは提供終了となり、現在はGoogleアナリティクス内のプロパティが既に削除されています。
GA4への移行設定前に理解するべき3つのポイント
GA4への移行は早く取り組むべきですが、慌てて移行設定をおこなう前に事実を正しく理解しておく必要があります。ここではUAからGA4への移行において最初に理解しておきたい3つのポイントをご紹介します。
1.UAデータの計測期限と閲覧期限を理解する
UAでのアクセスデータ計測期限と閲覧期限はそれぞれ下記の通りです。
- 計測期限:2023年6月30日まで
- 閲覧期限:2024年12月31日まで
※計測終了後、少なくとも 6 か月間アクセス可能
こちらのアナリティクスヘルプページに「今後数か月間はこのページをチェックして、最新情報をご確認ください。」と記載があるように、今後変更が入る可能性もあります。
GA4は導入後に使いながら慣れるまでの期間や計測設定の見直しをおこなって企業ごとにフィットした運用に落とし込むことを想定すると、すぐにでも導入することをオススメします。
2.GA4移行後も過去データは残る
UAからGA4へ移行しても、UAのデータ自体は残ります。
UAとは別にGA4のデータを新たに計測するため、現在UAを活用している企業様がGA4の計測を始めるデメリットはありません。そのため、早くGA4の計測を開始することがWeb業界で推奨されているのです。
3.GA4はUAと別物のツールと考える
同じGoogleアナリティクスのUAからGA4へ移行することもあって、UAの延長線上にGA4があるように考えられがちですが、両ツールはもはや別物。UAで計測しているデータにこだわりすぎず、今後のGA4活用を新たに検討していく必要があります。
新しいGA4への移行に抵抗感を抱く方も少なくありませんが、そこはご安心ください。慣れてくるとGA4の方が便利に感じてくるはずです。
現状整理から始めるGA4への移行設定
GA4への移行設定を進める前に、現状整理をおこないましょう。その上でGA4で必要な設定・活用方法を検討していきます。
UAの設定状況を書き出す
今はどのようなデータを計測しているのか、何をコンバージョンとして見ているのか、定期的にチェックしているデータは何か…。
まずはUAで出来ていることを整理しましょう。
UAで計測はしていても、汎用的な指標を時々チェックする程度であれば、GA4への移行設定といっても複雑な設定作業は不要なのかもしれません。
UAをしっかりと使い込んでいるなら、それらがGA4でも再現できるのか、できないとしたらどのような代替案があるかを検討する必要があります。
計測が不要なものと不足しているものを整理する
GA4への移行前に考えておきたいのが、不要な計測データについて。
UAで計測していても全く活用しておらず、今後も活用する予定がなければGA4で複雑な設定をおこなう必要はありません。GA4移行を良い機会と捉え、改めて担当サイトで必要な計測データやアクセス解析の運用を見直しておきましょう。
イベント計測の種類
GA4の大きな変更点の一つが、イベントベースでの計測になったこと。
ここではGA4移行時の設定を考える上で抑えておきたい3種類のイベントをご紹介します。
計測タグ設置のみでOKの「自動収集イベント」
GA4の計測タグを設置しておくと自動的に計測できる自動収集イベント。GA4へ移行すると必ず全サイトで計測することになるイベントです。
ページのURLを取得する「page_location」やページタイトルを取得する「page_title」などが該当します。
機能の有効化が必要な「測定機能の強化イベント」
機能のオン・オフを切り替えるだけで計測できるのが測定機能の強化イベント。拡張イベントとも呼ばれます。
設定画面で機能を有効化(オン)するだけで計測できるため、GA4移行時に有効化の作業をおこないますが、中には有効化が不要なケースもあるため状況に応じた判断が必要。
例えばユーザーがページの90%まで画面をスクロールしたらイベントが発生する「scroll」は、5%単位や10%単位などより細かくスクロールイベントを他の方法で計測する場合は無効化しておいた方が良いでしょう。
個別設定が必要な「カスタムイベント」
計測したいイベントをサイトごとに設定する必要があるカスタムイベント。GA4の移行で基本設定をおこなった後に併せて設定しておきたいイベントです。
コンバージョンイベントを計測する際も、カスタムイベントの計測設定をおこなった上で該当イベントがコンバージョンイベントへ設定する順序になるため、何らかの目的をもって運営される企業サイトは基本的にこのカスタムイベントの設定が必要。
GA4移行設定前に「何を計測し、何を計測しないか」を検討しておかなければ、何をカスタムイベントとして計測設定すると良いのかがわかりません。
「現状整理から始めるGA4への移行設定」のパートでお伝えしたように、移行作業前にしっかりと検討されることをオススメします。
Googleがお勧めする「推奨イベント」
アナリティクスヘルプでは「推奨イベント」が紹介されています。
運営サイトによっては該当しないものも多いですが、カスタムイベントを検討する上で参考情報として活用できます。
GA4移行時の注意点
ここではこれからGA4へ移行される方向けに注意点をお伝えします。
UAと同じデータの計測ができないことを想定しておく
UAとGA4は異なるツールであり、Googleが公表している情報からは原因が特定できないデータ差異が発生することがあります。ことがある、というよりも基本的にデータ差異が発生するものと理解しておきましょう。
ここで大事なことは、UAとGA4で同じデータを計測しても多少の誤差が出ることに対して、必要以上に気にしないということ。異なるツール間で差異が発生すること自体は自然なものと割り切りましょう。
例えばユーザー数のデータ差異が発生するケース。
GA4ではGoogleシグナルを利用してスマホとPCの両方から同一人物がアクセスした場合に同じユーザー(=1ユーザー)として計測できる精度が向上しました。UAでは異なるユーザー(=2ユーザー)として計測されるため、この場合はユーザー数に差異が発生します。
初期設定と運用を移行前に検討しておく
GA4への移行において、初期設定を心配される方が多い一方で、実は初期設定後の運用検討が抜けている方も少なくありません。初期設定はあくまでも計測データをGA4に溜めるもの。
蓄積したGA4のデータをどのように活用するか、つまり運用まで考えておかなければせっかく初期設定をおこなってデータ計測ができていても業務へ活かせませんよね。
誰がどのようなデータを確認するのか、確認する画面はどこか、確認方法は明確か、このようなGA4移行後の活用まで見据えて取り組みましょう。
自動移行とUAの計測タグについて理解しておく
UAを利用中でGA4への移行をおこなっていない場合、オプトアウトしていないとGoogleによるGA4への自動移行がおこなわれます。
GA4への自動移行とは、UAをベースにしたGA4プロパティが自動的に作成される処理のこと。
しかし、この自動移行によって作成されるGA4プロパティの仕様は不明確で、少なくともUAの設定を完全に引き継がれないケースがある点に注意が必要です。
また、UAで使用している計測タグの種類によっては、自動移行によって作成されたGA4プロパティでの計測に利用できない場合があります。(参考:[UA→GA4] 自動作成された GA4 プロパティにデータがない - アナリティクス ヘルプ)
UAの計測タグ |
GA4での利用可否 |
Googleタグ(gtag.js) |
GA4でも利用可能 |
analytics.js |
GA4でも利用可能 |
上記以外の計測タグ |
GA4では利用不可 |
状況によっては別途計測タグの設置が必要になるため、自動移行でGA4の設定が完了していると誤解しないよう、必ず実際の計測データを確認した上で必要な追加設定をおこないましょう。
GA4活用支援サービス
企業様のWebマーケティングを支援する弊社クリエルでは、GA4活用支援サービスをご用意しています。
UAと勝手が異なるGA4をWeb担当者様がご活用いただけるよう、初期設定代行やご要望事項をヒアリングした上での個別カスタマイズ、導入後のフォローアップまで柔軟にサポートいたます。
GA4活用支援サービスの詳細はこちらをご覧ください。
弊社ではお陰様で日々多くのユーザー様にGA4関連記事をご覧いただき、GA4の資料も多数ご利用いただいています。また、資料ポータルサイトのマーケメディアでは「サイト分析・データ分析」カテゴリで年間ダウンロードランキング1位を獲得しました。
今後もGA4の最新情報提供や活用支援をおこなって参ります。
GA4への移行まとめ
本記事ではGA4への移行手順や設定、弊社が提供する支援サービスを解説しました。
社内または代行サービスを活用してGA4への移行をおこない、今後もGoogleアナリティクスを継続利用できるように環境の整備を進めていきましょう。GA4を業務でしっかりと使いたい場合は弊社の「GA4活用支援サービス」もぜひご覧ください。