MA・SFA・CRMの違いは活用する営業フェーズと解決できる課題

更新日:2022年07月20日

企業での活用が進むMA・SFA・CRM。

なんとなくツールを使ってデータ管理や業務を効率化することはわかっても、MAとSFAの違いは何なのか?SFAとCRMはどう使い分けるツールなのか?と改めて考えてみると、明確な違いがわかりにくいですよね。

そこでこの記事では簡潔にMA・SFA・CRMの違いと活用方法についてご紹介します。

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MA・SFA・CRMとは?1分で分かる違い

MA・SFA・CRMの違いを端的にお伝えすると、ツールを活用する営業フェーズの違いです。

営業プロセスを3つのフェーズに分けると以下の通り。

  1. 見込み客を集めて商談機会を獲得する
  2. 商談やフォロー活動を通じて契約を獲得する
  3. 契約後の顧客サポートからリピート化を図る

見込み客を集客し、商談でクロージングし、取引を継続するのがBtoBセールスの一般的な流れですね。

 

上記3つのフェーズに対するMA・SFA・CRM活用フェーズを当てはめると以下の通りとなります。

  1. 見込み客を集めて商談機会を獲得する・・・MAを活用するフェーズ
  2. 商談やフォロー活動を通じて契約を獲得する・・・SFAを活用するフェーズ
  3. 契約後の顧客サポートからリピート化を図る・・・CRMを活用するフェーズ

 

では、MA・SFA・CRMはそれぞれどのようなツールなのでしょうか?

MAの意味とツールの概要

MAはマーケティング・オートメーション、つまりマーケティング自動化という意味で、マーケティング活動を支援するツールです。

見込み客を集めて関係を築くことで、見込み客から自社や自社商品の認知や興味関心を獲得します。見込み客のデータ(=リード)情報を管理し、メール配信を自動化したり、見込み客の購買意欲を数値化(スコアリング)して今すぐ客を自動検知したり、マーケティング活動を効率化するために効果的なツールです。

マーケティング・オートメーションの名前から業務の自動化が注目されがちなMA。しかし、アナログでも行っていないマーケティング業務を勝手に、自動的にMAが実行して成果が上がるような魔法のツールではない点に注意が必要です。

SFAの意味とツールの概要

SFAはセールスフォース・オートメーション、営業組織の自動化という意味からきている営業支援ツールです。SFA最大手の株式会社セールスフォース・ジャパンが提供するSalesforceと混同しがちですが、SalesforceもSFAの一つ。

顧客データや案件データを管理し、営業活動の履歴管理や売上データを紐付けた集計・分析によって、営業活動を効率化します。

 

見込み客に対していつ誰がどのような接点を持ったか、どのような案件があるのか、案件ステータスが見積もり提出段階なのか、受注したのか、失注したのか…。これらをSFAで管理することで営業活動の効率化を図り、適切な営業活動により売上拡大の効果が見込めます。

SalesforceがMAツールのAccount Engagement (旧 Pardot)と連携して活用されるように、SFAとMAはどちらも見込み客を管理する点で営業プロセスがつながっているため連携できることが望ましいと言えます。

CRMの意味とツールの概要

CRMはカスタマー・リレーションシップ・マネジメント、つまり顧客との関係を管理する意味で、これは概念であり、同時にツール名でもあります。MAやSFAと比較する文脈で使われるCRMは顧客管理システムのことを指します。

CRMもMAやSFAと同様に顧客情報を管理し、メール配信やデータ分析といった同様の機能がありますが、CRMは既存顧客に対してのフォロー活動に使われる点が異なります。

 

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解決する課題の違いから見るMA・SFA・CRM

MA・SFA・CRMを一言で表すと次のようになることがわかりました。

  1. MA・・・マーケティング支援ツール
  2. SFA・・・営業支援ツール
  3. CRM・・・顧客管理ツール


これらのツール活用を検討する際には自社のどんな課題を解決したいかを考えると必要なツールを判断できるため、ここからは各ツールの期待効果について見てみましょう。

商談数を増やすMA

MA活用で最も期待できる効果は商談数の増加です。

見込み客を集め(リードジェネレーション)、関係を構築し(リードナーチャリング)、商談に繋がりやすい見込み客を見極める(リードナーチャリング)と、顕在顧客の絶対数が増えるため自然と商談獲得が伸びるわけです

MAでできることとしてよく取り上げられるメール配信の自動化やスコアリング機能は商談数を増やすための手段に過ぎません。見込み客にとって必要なタイミングで、必要な営業活動をおこなえることがMAのキモ

 

MAツールは国内海外含め、数多くのツールが販売されています。各MAの違いを理解し、自社にとってどのMAツールが最適なのかは、MAツールの比較で重要な5つのポイントも参考にしてみてください。

売上を増やすSFA

SFA活用による期待効果は売上の増加です。

顧客データを管理し、商談履歴をデータ化することで商談の成功要因・失敗要因をナレッジ化して成約率を上げたり、各案件を可視化することで組織的対応による機会ロスを防いだり、売上増加に寄与する営業支援ツールなのです。

リピート購入を増やすCRM

CRM活用による期待効果はLTV(生涯顧客価値=一顧客あたりの売上金額)向上です。

既存顧客へのフォロー活動による満足度向上やメールによる継続的な情報提供で顧客接点を増やすと、既存顧客のリピート購入へ繋がりますよね。一般的に新規顧客の獲得コストが高いため、既存顧客からのリピート受注を伸ばす方が低コストで売上増加を実現できると言われています。

データ連携がおすすめ!MA・SFA・CRMの活用法

MA・SFA・CRM各ツールの概要と活用シーンからそれぞれの違いについてご紹介しました。

どのツールも営業プロセスの一部で活用し、顧客データを管理・活用してビジネス成果につなげていますね。共通する顧客データを活用する以上、MA・SFA・CRMは相互にデータ連携することが運用のポイントになります。

 

MAのデータで管理されている顧客Aが、SFAのデータ上では顧客Bとして管理されていると業務が非効率に。顧客AのWebサイト閲覧データが顧客Bと繋がらなければ、担当営業はMAとSFAの画面を見比べたり、データを手動で紐付けしなければいけません。

日本の社名は漢字、ひらがな、カタカナ、英数字が混在し、歴史がある企業では旧漢字も使用されるケースがあるため、表記統一(名寄せ)が運用上の問題になりがち。MA・SFA・CRMのデータ連携がなければこれがツール単体とツール間の両方で表記統一する(データスクリーニング)必要が出てしまいます。

 

様々な分野で進むDX化の中で、データ管理において分断されたデータ資産は足枷となってしまうため、ツール選定時にはデータ連携を念頭において検討することをおすすめします。MAを活用したマーケティングDXの始め方をご紹介した資料も参考にしてみてください。