MAツール比較で重要な5つのポイントとBtoB向けMAの選び方

更新日:2024年02月28日

国内で拡大するMAツール市場。

海外で人気のMAツールに加え、日本のツールベンダーも増えたことで、ユーザーにとっては比較検討が年々難しくなっています。MAツールを比較しようと調べた結果、情報量の多さに困惑したことはありませんか?

本記事ではBtoB企業がMAツールを比較する際のポイントと主なMAツールをご紹介します。

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BtoBで高い効果を発揮するMAツール

MAツールが日本でも広まっている背景の一つに、BtoB営業のオンラインシフトがあります。

対面営業の機会が減り、見込み客からの問い合わせを待っていては提案機会を逃してしまいます。

そこでリード施策によって見込み客と関係を築きながらニーズに合わせて提案する必要性が高まった現在。BtoBにおいてMAツールの利用価値が高まっているのです。

MAツールを比較する際のポイント

もし自社でMAツールを検討する場合は、情報収集した上で数あるMAツールの中からいくつかの候補に絞る必要があります。その際に抑えておきたい比較のポイントを確認してみましょう。

BtoBに強いMAツールか

MAツールにはBtoBに強いMAツールとBtoCに強いMAツール、両方に対応している高機能なMAツールがあります。

BtoCに強いMAは、厳密にはCRMツールとしての機能が中心。例えば、BtoCの販促で高い効果が期待できるLINEアカウントとの連携機能がBtoBではあまり有効ではないケースが多いように、不要な機能が多くて高価格なMAツールはBtoBで利用する必要はありませんよね。

 

ただでさえ多機能なMAツールが多いため、自社のビジネスに必要な機能があるMAツールに絞って比較検討し、候補を絞り込みましょう

使わない機能が多数あると価格が割高になる傾向があり、機能が多いほどUIも複雑になるため、必要十分なMAツールを選定したいところです。

想定リード数・PV数と価格

多くのMAツールで採用されているのが従量課金制リード数や計測するWebサイトのページビュー数で価格が変動するMAツールが主流です。

このため自社の想定リード数やページビュー数が多いか少ないかによって価格感が大きく変わということ。MAツールにも大企業向けと中小企業向けで分かれるため、自社のスケールに合ったMAツールを比較しましょう。

SFAツールとの連携

リード施策はマーケティング業務とセールス業務が関わります。マーケティング部門がリードを獲得して有望なリード情報を営業部門へ引き渡し、営業部門がその後の商談~受注管理をおこなうのが一般的。

この場合、営業部門では顧客情報をSFA(営業支援ツール)で管理している企業も多いのではないでしょうか?

 

代表的なSFAはSalesforceやKintoneで、これらのSFAとMAツールが連携できるかどうかは後々の運用に大きく関わってきます。未連携の場合はMAツールで獲得したリード情報を手動でSFAへ定期的に取り込む作業が発生するため非効率に。

MAツールとSFAが連携できる場合は定期的に自動でリード情報が更新されるため、手動の運用をおこなう必要がありません。

国内製品か海外製品か

MAツールは海外で導入が進み、遅れて日本国内で広がってきました。そのためMAツールには海外製品も多数あり、使いやすさやサポートなどに不安がある場合はこの点も考慮が必要。

国内製品の方が比較的日本人に馴染みがあるUIのものが多く、サポートも手厚い傾向があります。

MAツールを導入して失敗する企業の多くは「十分に使いこなせないこと」が要因の一つ。導入後の運用こそが重要となるため、自社で効果的に運用できるかどうかは考慮する必要があります。

サポート体制

MAツールはマーケティングオートメーションツールの名前の通り、マーケティング業務の一部を自動化できる便利なツールですが、初期設定はどうしても工数がかかってしまいます

MAツール毎に使い方も、設計思想も異なるため、提供会社のサポート体制は重要なポイントです。

BtoBに強いMAツール比較

ここからはBtoBに強いMAツールをご紹介します。

なお、価格情報など各社MAツールの比較情報は2021年12月24日時点の弊社調査情報となります。MAツールは頻繁にアップデートされ、最新情報が常に変化しているため、具体的な検討段階ではMAツール提供会社からの最新情報を確認されることを強くおすすめします。

SHANON MARKETING PLATFORM

最初にご紹介するのは株式会社シャノンのSHANON MARKETING PLATFORM(シャノンマーケティングプラットフォーム)。展示会のようなオフラインでのイベント管理にも強く、デジタルとアナログの両方を一元管理できる国産MAツールです。

イベント管理機能はオンラインセミナーを開催する際にも活かせて、集客用のフォーム生成やセミナー参加者へのフォローを手軽におこなえます。

 

SFA連携もSalesforceとKintoneに対応し、リード施策全体を効率良く実施できます。国産ツールで専用のサポートチームも用意されているため、導入後に困った際にいつでも相談できる点は特にMAツールを始めて導入する企業にとって安心できるポイント。

項目 詳細
BtoB向き/BtoC向き BtoB向き
価格 初期費用:600,000円~(導入支援含む)
月額費用:100,000円~
SFAの双方向連携 Salesforce・Kintoneに対応
国内製品/海外製品 国内製品
サポート体制 カスタマーサポート利用が無料(電話・メール)

SHANON MARKETING PLATFORMの詳細はこちら

SATORI

有名タレントを起用して積極的にプロモーション展開しているSATORI株式会社の「SATORI」。

リード獲得前の企業情報にもアプローチできる「アンノウンマーケティング」やWebサイトへのポップアップバナー、プッシュ通知機能が充実しているなど、リードジェネレーションに強みがある国産MAツールです。

項目 詳細
BtoB向き/BtoC向き BtoB向き
価格 初期費用:300,000円~
月額費用:148,000円~
SFAの双方向連携 Salesforceに対応(Kintoneの双方向連携は有償)
国内製品/海外製品 国内製品
サポート体制 オンラインサポート利用が無料

SATORIの詳細はこちら

Account Engagement (旧 Pardot)

SFAで国内外トップシェアのSalesforce。株式会社セールスフォース・ドットコムが提供するAccount Engagement (旧 Pardot)は、このSalesforceとのシームレスな連携が強みです。

自社でSalesforceをSFAとして導入済みであれば真っ先に比較検討するべきMAツール。一方で、ノンユーザーはSalesforceへの乗り換えが前提となります。

中小企業向けのMAツールと比べると価格帯が上がるため、Salesforceと連携可能な他のMAツールと比較するケースも少なくありません。

項目 詳細
BtoB向き/BtoC向き BtoB向き
価格 初期費用:0円
月額費用:150,000円~
SFAの双方向連携 Salesforce・Kintoneに対応
国内製品/海外製品 国内製品
サポート体制 サポート有無・内容は契約プランによる

Account Engagement (旧 Pardot)の詳細はこちら

アイセールス

一般的なMAツールがマーケターの利用を想定しているのに対して、営業の利用を想定したMAツールという特徴があるアイセールス。

営業が使うなら導入後の支援も必須となることから、MAツールの導入~運用の伴走コンサルティングを提供することでMAを有効活用できるようにサービス展開しています。

項目 詳細
BtoB向き/BtoC向き BtoB向き
価格 初期費用:非公開
月額費用:300,000円~
SFAの双方向連携 未対応
国内製品/海外製品 国内製品
サポート体制 月額費用に伴走支援を含む

アイセールスの詳細はこちら

List Finder

株式会社 Innovation & Co.のList Finderは低価格なのに導入後のコンサルティングを無料で提供している、スモールスタートしたい企業に向いているMAツール

低価格でも主なMAツールの機能は揃っています。

項目 詳細
BtoB向き/BtoC向き BtoB向き
価格 初期費用:100,000円~
月額費用:39,800円~
SFAの双方向連携 Salesforceに対応
国内製品/海外製品 国内製品
サポート体制 6ヶ月間の活用コンサルティング、電話サポートが無料

List Finderの詳細はこちら

BowNow

クラウドサーカス株式会社が提供するBowNowは無料から利用できるため導入しやすいMAツールです。

MAツールで陥りがちな、複雑な使い方を回避する工夫がされている点も特徴的。

必要以上に複雑な使い方をせずシンプルに成果を出すためのテンプレート機能があるため、始めてMAツールを利用する場合でも安心。マーケティング担当者が不在の場合は、テンプレート機能の活用を検討してみましょう。

項目 詳細
BtoB向き/BtoC向き BtoB向き
価格 初期費用:0円~
月額費用:0円~
SFAの双方向連携 Salesforce・Kintoneに対応
国内製品/海外製品 国内製品
サポート体制 導入支援、技術サポートが無料(月額有料プラン契約者のみ)

BowNowの詳細はこちら

b→dash

株式会社データXのb→dashは、MAツールとして比較されることが多いものの、厳密にはデータを統合管理する基盤となるCDPです。

管理画面からノーコードでデータを管理し、顧客をセグメントしてメール配信したり、Webサイト上にポップアップを表示したり、MAツールとしても活用できます。BtoB、BtoCのどちらにも強く、BtoCで活用できる機能にはアプリへのプッシュ通知やLINE連携などがあります。

項目 詳細
BtoB向き/BtoC向き BtoB・BtoCどちらにも強い
価格 初期費用:非公開
月額費用:非公開
SFAの双方向連携 Kintoneに対応
国内製品/海外製品 国内製品
サポート体制 カスタマーサポート利用が無料

b→dashの詳細はこちら

Hubspot(Marketing Hub)

海外の人気ツール、Hubspot。MA機能を提供するMarketing Hubは無料から使えて、有料プランも高機能な割に低価格で提供されています。MA機能だけでなく、複数のツールを組み合わせられる統合型のツールです。

海外製品ということで使用感に不安があれば無料プランで試してみると良いでしょう。

項目 詳細
BtoB向き/BtoC向き BtoB向き
価格 初期費用:非公開
月額費用:0円~
SFAの双方向連携 Salesforceに対応
国内製品/海外製品 海外製品
サポート体制 各種有償サポート

Hubspotの詳細はこちら

Marketo Engage

マルケトが買収統合されてアドビ株式会社の製品となった「Marketo Engage」。

広告連携やSNS連携など、多数の外部連携ができて、柔軟に活用できるMAツール。主に大企業向けで、中小企業やスモールスタートしたい場合はあまり向いていないと言えます。

項目 詳細
BtoB向き/BtoC向き BtoB・BtoCどちらにも強い
価格 初期費用:非公開
月額費用:非公開
SFAの双方向連携 Salesforceに対応
国内製品/海外製品 海外製品
サポート体制 オンラインサポートが無料、その他有償サポート有り

Marketo Engageの詳細はこちら

MAツールは最新情報の確認を推奨

MAツールは各社が短いサイクルで仕様をアップデートするため、Web上の情報と最新の状況が異なるケースも多々あります。MAツール提供各社が調査して公表しているMAツールの比較資料でさえも同様に競合MAツールの比較情報に誤りが多く見られ、いかにMAツールが成長市場で早いスピードで変化しているかが伺えます。

自社に合うMAツールをいくつか絞り込んだ後は、直接MAベンダーや代理店へ確認してみましょう。

弊社でもMAを代理販売しているため、お問い合わせいただければ最新の情報や「atsuma」によるMAツールと活用支援をご案内可能です。ぜひお気軽にお問い合わせください。

MAツールで比較すべきは本当に必要な機能

MAツールを比較するポイントとBtoBにおける主なMAツールをご紹介しました。

自社導入のためにMAツールを比較検討する際は、改めて要件を整理してみてください。

  • MAツールを使って自社で実現したいことは何か?
  • そのために必要な機能は何か?

 

多くの企業から多種多様なMAツールが提供され、機能も豊富。つい面白そうな機能に惹かれるかもしれませんが、自社にとって本当に必要な機能は意外と限られているものです

例えば自社サイトへ登録フォームを設置し、登録されたリードに対してメール配信・サイト内の行動データ取得・スコアリングだけ出来れば十分、これだけなら多くのMAツールに標準で実装されている機能です。十分な機能があるなら、必要以上に高機能なMAツールに投資する必要はないかもしれません。

 

弊社クリエルが自社導入に向けてMAツールを比較検討した際も、多くのMAツールが必要な機能のほとんどを実装していました。そんな中でツール選定に影響した大きな要素の一つが「Kintone連携できること」。既に社内でKintoneを長く運用していたため、Kintone連携を考慮するとMAツールの比較対象は一気に絞り込めました。

MAツールを比較する際は、豊富な機能に踊らされずに”本当に必要な機能”を見極めることが重要です。もしKintoneを自社利用している場合は、弊社でのMA活用方法をご案内できますのでお気軽にお問い合わせください。