CVRとは?意味や計算方法を初心者向けにわかりやすく解説
公開日:2024年06月06日
Web施策の成果指標として重要なCVR(コンバージョン率)。
本記事ではCVRの意味や計算方法など、CVRとは何かをわかりやすく解説します。
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CVR(コンバージョン率)とは?
CVR(コンバージョン率)とは、Webサイトやランディングページを訪れたユーザーのうち、目標となるアクションを完了した割合を示す指標。Webマーケティングにおいて重要視される数値の一つです。
ECサイトであれば商品の購入、資料請求ページなら資料のダウンロードなど、Webサイトの目的に応じたアクションをコンバージョン(CV)と呼びます。
このコンバージョンが発生した割合がCVRということですね。
CVRの意味
CVRはWebサイトやランディングページの効果を測定するための重要な指標の一つです。
高いCVRはサイトに来訪したユーザーが効率的にコンバージョンしていることを示しています。つまり、高いCVRはサイトやページが目的に対して適切に設計され、ユーザーを適切に誘導できているということ。
一方、CVRが低い場合はサイトやページに改善の余地がある、或いは集客ターゲットやオファーがマッチしていない可能性があることを示唆しています。
ユーザーがコンバージョンに至る過程で何らかの障壁や問題点があるのかもしれません。サイトやページの内容がユーザーにとって興味が無いもの、魅力的でないものかもしれません。
CVRを改善することは、Webマーケティングで成果を出す上で重要なポイントとなります。
CVRの計算方法
CVRは以下の計算式で求められます。
CVR(%) = (コンバージョン数 ÷ 訪問数)× 100
例えば、あるランディングページの1日の訪問者数が1,000人で、そのうち30人が資料請求を完了したとします。この場合のCVRは以下のように計算できますね。
CVR =(30 ÷ 1,000) × 100 = 3.0%
つまり、このランディングページのCVRは3.0%ということになります。
CVとCVRの違い
CVはコンバージョンの実数を指すのに対して、CVRはコンバージョンの割合を指す点が両者の違い。
例えば、AページとBページのCV数がどちらも100件だったとしても、セッション数がAページは1,000、Bページは10,000だったら、CVRはAページが10%、Bページが1%になります。
CVだけを見ていると、AページとBページのパフォーマンスが同じように見えてしまいますよね。でも、CVRを見るとパフォーマンスには10倍の開きがあるのです。
CVRを見ることで、セッション数を考慮した上でそれぞれのページのパフォーマンスを比較できるようになります。単にCVだけを追うのではなく、CVRにも着目することが重要なのです。
CTRとCVRの違い
CTRはクリック率、つまり広告や検索結果をクリックされた割合を示します。一方、CVRはクリック後にコンバージョンを完了した割合ですね。
CTRが高くてもCVRが低い場合は、集客できていてもコンバージョンまで誘導することができていない状態。逆に、CTRは低いけどCVRが高い場合は、集客数が少ないながらもしっかりコンバージョンまで至っているということ。
理想的なのはCTRとCVRがどちらも高いことですが、両者のバランスを見ながら集客とコンバージョンのどちらに注力して成果を伸ばすかの判断も大切です。
CVR(コンバージョン率)が重要な指標である理由
CVR(コンバージョン率)はWebマーケティングの効果を測定し、改善点を見つけるための重要な指標です。
広告を出稿している場合、CVRは広告の効果を測定するための重要な指標になります。広告経由でサイトに来訪したユーザーがどの程度コンバージョンしているかを知ることで、広告の質や、ランディングページの適切さを評価できますよね。
高いCVRであれば効率良くコンバージョン獲得できるため、広告予算を増やすことも検討できる状況。
SEOで集客したWebサイトで高いCVRとなっているなら集客に注力する、低いCVRならサイト改善に取り組むといった施策の優先順位を決める上でもCVRは重要な指標です。
また、CVRはWebサイトやページの問題点を発見するためのヒントにもなります。
例えば、特定のページのCVRが低い場合はそのページに何らかの問題があるのかもしれません。特定のキャンペーンからWebサイトへ訪問したユーザーのCVRが低い場合は、キャンペーン施策の見直しも必要でしょう。
CVR指標を含め、ユーザーの行動データを分析することで改善点の発見につながります。
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CVR(コンバージョン率)改善の打ち手
CVRを改善するためには様々な観点から施策を検討する必要があります。
ここではCVR改善に有効な5つの打ち手をご紹介します。
集客方法を見直す
Webサイトに来訪するユーザーの質が原因でCVRが低い場合があります。
自社のサービスやプロダクトにマッチしていないユーザーを集めてしまっていてはコンバージョンは望めません。広告のターゲティングを見直したり、SEOのキーワードを最適化したりすることで、より質の高いユーザーを集めることができるかもしれませんね。
集客方法によってユーザーの質は異なり、一般的には例えばディスプレイ広告よりも能動的に情報を調べているリスティング広告やSEOによる集客の方がCVRは高くなる傾向があります。
ターゲットを適切に設定する
CVRを高めるにはターゲットユーザーを適切に設定し、そのユーザーに合わせてWebサイトやページを最適化することが重要です。
例えば、若年層向けのサービスなのにページのデザインがシニア向けのテイストや表現になっていると、若年層ユーザーはコンバージョンしにくいかもしれません。BtoB向けのWebサイトに対して、BtoCのユーザーが多く訪問してしまってもコンバージョンは伸び悩むでしょう。
ターゲットのユーザーインサイトを理解し、それに合わせた設計を心がけましょう。
ランディングページを改善する
ランディングページ(LP)はユーザーがコンバージョンに至るまでの重要なページです。
FV(ファーストビュー)やコピー、CTA(コールトゥアクション)ボタンの位置や色など、細部まで最適化していきましょう。
また、ページの読み込み速度が遅かったり、スマホでの表示が最適化されていなかったりすると、ユーザーはすぐに離脱してしまうかもしれません。ユーザーの行動データを分析し、コンバージョンの障壁となる得るボトルネック要素を発見し、改善することが重要ですね。
オファーを改善する
コンバージョンを獲得するには、ユーザーにとって魅力的なオファーを提示することも重要です。
例えば、資料請求のページなら資料の内容を充実させたり、分かりやすい説明を加えたり、何よりユーザーが興味を持っているコンテンツを提示することで、ユーザーの関心を高められるかもしれません。
また、ECサイトなら送料無料キャンペーンや期間限定の割引などのユーザーが思わず購入したくなるような施策や、返品保証やお客様の声の掲載などの不安を取り除く施策を検討してみましょう。
CV地点を見直す
コンバージョンの定義自体を見直すことも有効な打ち手の一つです。
例えば、サービス資料のCVRが低迷しているなら、コンバージョンのハードルを下げるハウツー資料をCV地点に変えてみるのも有効です。
また、資料請求フォームが長すぎたり、必須項目が多すぎたりすると、ユーザーが離脱してしまうかもしれません。そんな時は最低限の項目のみで資料請求できるフォームに変えてみるのも一つの手。
取得できる情報が減る代わりにCVRが向上し、CV数が増加するなら検討してみるべきでしょう。
弊社のCVR改善事例
弊社が運営するオウンドメディアでは、主にSEOで集客する記事ページから資料請求フォームへ遷移し、資料請求完了をコンバージョンとしています。
集客のためのSEO記事制作を始めた当初、CVRが極端に低く推移していた時期がありました。特に課題となっていたのが「記事ページから資料請求フォームへの遷移率」で、わずか0.18%しかありませんでした。
もしこの当時にCVR改善ではなく、CV数を増やすために集客へ注力し続けていたら、どれだけ集客できても低いCVRによって資料請求はほとんど発生しなかったでしょう。
しかし、弊社ではこちらの成功事例資料で紹介している各施策によってCVRの改善に成功。資料請求フォームへの遷移率は0.18%から半年後に1.11%まで改善し、CVRが向上しました。
ここの数値だけでも約6倍のCVR改善に成功したわけですが、当時CVR改善に取り組まずに集客数だけを追い求めていたらCV数はそれほど伸びていなかったはず。
成果を上げるためにはCVR改善が欠かせないのです。
CVR(コンバージョン率)のまとめ
CVRはWebマーケティングの効果を測定し、改善点を見つけるための重要な指標です。Webサイトやページが目的を達成できているかどうかを示す重要な数値と言えるでしょう。
CVRは単体で見るのではなく、CVやCTRなど他の指標とのバランスを見ながら、総合的にマーケティング施策を評価・改善していくことが大切。ぜひ、CVR改善に取り組んでみてください。
また、CVRをはじめ、GA4によるアクセス解析をおこなう際の基本的なレポートの使い方についてはこちらの「GA4レポート活用の基本マニュアル」を参考にして分析に取り組んでみてくださいね。
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