Webでブランディングを行うには?具体的な手法やメリット・デメリットを解説
更新日:2022年08月01日
ユーザーからの信頼や共感を集めてブランドイメージを高める戦略、「ブランディング」。
なんとなくは知っていても具体的に何をすればいいのかまではわからない……という人は多いのでは。
今回は、そんなWebブランディングについて解説していきます。
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Webブランディングとは
Webブランディングとは、その名の通りWebを通して行うブランディングのこと。自社サイトやメディア、SNSなどを使ってブランドの価値を発信し、イメージの浸透を図ります。
インターネットが普及する以前のブランディングといえば、テレビCMや新聞の広告といったアナログなプロモーションが主流でした。近年ではそういった手法に加え、Webの世界でのブランディング施策も増えているのです。
また、ブランディングというと、つい高級なアパレルや時計などを思い浮かべてしまうかもしれませんが、「ブランド=高級」ではありません。マーケティングにおけるブランドとは、顧客が自社に対して抱く印象やイメージのこと。
「〇〇といえば〇〇」という印象づけこそがブランディングなのです。
Webブランディングを行う目的
ブランディングの目的は大きく分けて3つです。それでは、ひとつずつ見ていきましょう。
ブランドの認知度を高める
1つ目は認知度の向上です。
ここで注意してほしいのが、「認知度=知名度」ではないということ。知名度が「名前を知られている度合い」を表すのに対し、認知度は「名前だけでなくその内容まで知られている度合い」を表します。
企業の場合は、どんな事業を行っているか、どんな強みを持っているかまでを知られて初めて「認知されている」と言えるでしょう。
ブランドに対する信頼感・安心感を与える
2つ目はユーザーに信頼感や安心感を与えること。
どれだけ高品質の商品を用意しても、その価値が消費者に伝わらなければ意味がありません。自社の商品を選んでもらうためには、まずブランドに対して良い印象を持ってもらうことが必要不可欠なのです。
例えば、その商品がどのようにして作られたのか、どんなこだわりを持って設計されたのかなど、背景のストーリーを公開することで、品質や安全面での信頼をアピールするという方法があります。
ブランドのファンを獲得する
3つ目はブランドのファンを獲得すること。ファンは「リピーター」と言い換えてもいいでしょう。
パレートの法則によれば、売上の8割は既存の優良顧客が占めていると言われています。つまり、ファンを増やすことは売上の向上に直結するのです。
また、ファンになったユーザーが他のユーザーにブランドを紹介し、さらに輪が広がっていく……という効果も期待できます。ファンを獲得することは、ブランディングの最終目標と言ってもいいかもしれません。
Webブランディングの手法
ここで、具体的なWebブランディングの手法をご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
ブランドストーリー・コンセプトの設定
商品やサービスに物語性を付与し、ユーザーにブランドの価値を訴えかける手法です。ストーリーブランディングとも呼ばれます。
目的の項目でも少し触れましたが、どんな理念・経緯で作られた、どんな製法で作られたというような、商品ができあがるまでの「背景」を公開することによって他社との差別化を図り、同時にユーザーに安心感や信頼感を与えるという手法です。
情報が溢れているインターネットの中で目立つためには、他社とは違う価値をアピールするのが大切。自社ブランドならではの、プラスアルファの価値を付与する方法として効果的だと言えます。
ブランドイメージに沿ったデザインのサイト制作
サイトはブランドの顔だと言っても過言ではありません。
ブランド名で検索した人が最初に見るのが、このブランドサイトです。
上で説明したストーリーやコンセプトを多分に取り入れつつ、一貫したテイストのデザインで制作することをおすすめします。
また、サイトのトレンドは5年ほどの周期で変化していくため、都度のチューニングが必要であるということも覚えておきましょう。
コンテンツによる情報発信
情報発信によってユーザーを集め、徐々にファン化していくという方法も良いでしょう。
コンテンツと言っても様々ですが、ブランディングでよく使われるものといえば、以下のようなものが挙げられます。
オウンドメディア
オウンドメディアとは、自社のコーポレートサイトとは別に設ける、情報発信のためのサイトのことを指します。Webマガジンやブログといった形で運営している企業が多い印象です。
ユーザーが求めているのは、自分にとって有益な情報。専門性の高い情報や、お役立ち情報を発信することで、メディアにユーザーを集めることができるでしょう。また、曜日などを決めて定期的な更新を行うことで、継続的に閲覧してもらえるようになります。
このようにして、〇〇が知りたかったら〇〇のサイトを見ようという意識付けを行うことができるのです。
SNS
SNSでもブランディングは可能です。ユーザーが日常的に目にするSNSという場で継続的にアピールを行えば、イメージの浸透や認知度の拡大を図ることができるでしょう。
特におすすめなのがInstagram。Instagramはビジュアル重視のSNSであるため、ユーザーにイメージを伝えやすい写真という武器を用いて「らしさ」を発信することができます。
また、SNS上でエゴサーチを行うことで、生のユーザーの声を見るという使い方もおすすめです。
インフルエンサー
インフルエンサーに依頼するのも一つの手です。よりユーザーに近い位置からブランドの価値を訴求してもらうことができます。また、インフルエンサーそのものが一種のブランドでもあるため、その力を借りることで権威付けするという効果も狙えます。
インフルエンサーに関しては別の記事でも詳しく解説していますので、興味がある方は是非合わせてご覧ください。
Webブランディングのメリットとデメリット
Webでのブランディングには、どんなメリットやデメリットがあるのでしょうか。それぞれ3つずつ紹介していきます。
メリット1 価格競争に巻き込まれにくくなる
ブランディングとは、商品に付加価値をつけることでもあります。
目には見えないものですが、「持っているとおしゃれ」、「見た目がきれい」など、自分のステータスとなるような価値を商品やサービスに付与することで、他社との差別化を図れます。
例えばスターバックスやapple社。値段的には競合よりも高いのに、世間的に「利用している人はかっこいい」というようなイメージがあり、非常に多くのユーザーに支持されています。このような価値を付与することで、多少値段が高くても選ばれるようなブランドを形成できるのです。
メリット2 取引や採用活動がしやすくなる
ブランディングで強化されるのは、商品やサービスの価値だけではありません。企業そのもののイメージアップにもつながります。
社名やブランド名を見たときに、「ああ、〇〇の会社か」と思ってもらえるレベルまでブランドを成長できれば、取引や採用活動の面でも有利になることでしょう。
メリット3 マス広告に比べてコストが安い
マス広告とはテレビCMや新聞広告といった、マスメディアに掲載される広告のこと。かつてはブランディングの方法として最もメジャーなものでした。
しかし、制作費や出稿費が非常に高いというネックがあり、なかなか小さな企業や店舗が取り扱えるものではありません。
それに対し、Webでの施策は、マス広告と比べると少ない予算でも手を出しやすいというメリットがあります。サイトの制作などには何十万円とかかることもありますが、一度制作すれば継続的に運営していくことができますので、コストパフォーマンス的に優れていると言えるでしょう。
デメリット1 Webに疎い層にはアプローチしにくい
当然のことではありますが、Webを見ない層にアプローチすることはできません。
そのため、高年齢者がターゲットの商品やサービスは、Webブランディングに向いていないと言えます。この場合は従来のマス広告のほうが良いかもしれません。
デメリット2 即効性に欠ける
ブランドイメージの浸透には時間がかかります。短期的に売上を伸ばしたいという場合にはあまり向かないでしょう。ブランドが定着するには数年、場合によっては数十年かかることもあります。
数十年は極端な例ですが、ユーザーが認知→ファン化するには継続的なアプローチが必要です。ブランディングは日々の施策の積み重ねであるため、地道に運用していくことがが大切になります。
デメリット3 効果測定がしにくい
ブランディングは広告などとは違い、明確な数字で結果が表れることはありません。認知度やイメージの定着などは可視化しづらいのです。
仮に、施策を開始してから売上が上がったとしても、それが完全にブランディングのおかげであるとは言い切ることはできないのが事実。効果を測定したい場合は、エゴサーチやアンケート調査などの方法に頼る必要があります。
まとめ
今回はWebブランディングについて解説しました。
長期的な目線で行う必要があるため、なかなかハードルは高いかもしれませんが、ブランディングに成功すれば、継続的な売上の向上を狙うことができます。また、認知度が高まることによって、売上以外の面でも恩恵が受けられるというのも魅力です。
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