コンバージョン(CV)とは?具体例やCVRを改善する方法を解説

更新日:2025年02月18日

Webマーケティングを行う上で必ず押さえておくべき「コンバージョン」指標。

コンバージョンとは何かを把握し、実務で困らないよう理解しておきたい専門用語です。今回は、Webマーケティングにおいて重要なコンバージョンと具体例や改善方法について解説します。

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コンバージョン(CV)とは?

Webマーケティングにおけるコンバージョンとは、Webサイトや広告を通じてユーザーが特定のアクション(購入・登録・問い合わせ等)を完了すること

WebサイトやWeb広告といった施策の効果を図るために使われる重要な指標。

サイトによって成果となる地点は異なるため、サイトに応じたゴールとして最適なユーザーの行動をコンバージョン地点として設定する必要があります。

コンバージョンの具体例

コンバージョンの例としては以下のようなものが挙げられます。

  • 商品の購入・申し込み
  • お問い合わせ・資料請求
  • 会員登録・メルマガ登録

商品の購入・申し込み

ECサイトやサービスサイトの場合は、最終的なゴールが売上の向上となるため、商品購入やサービスへの申し込みがコンバージョンとなります。

お問い合わせ・資料請求

コーポレートサイトや、Webサイトでの購入が難しい商品の場合は、お問い合わせや資料請求をコンバージョンポイントとして設定することとなります。

商談機会を獲得し、売上につなげていくパターンです。

オンライン商談でも、オフライン商談でも、Webサイト外で発生するイベントの計測が難しいため、その手前でWebサイトが直接獲得できるお問い合わせや資料請求をコンバージョンとして計測する方法が一般的。

電話でのお問い合わせコンバージョンの場合は、電話を発信する電話番号リンクがタップされた地点をコンバージョンとして計測することが可能です。

会員登録

会員登録やメルマガへの登録時点でコンバージョンとするケースもあります。

このように直接的な利益が発生しない場合でも、見込み顧客の獲得・情報の収集など間接的に利益につながるポイントがコンバージョンとなりえるのです。

コンバージョンの種類

コンバージョンのなかにも様々な種類があるため、一つずつ見ていきましょう。

  • 直接コンバージョン
  • 間接コンバージョン
  • クリックスルーコンバージョン
  • ビュースルーコンバージョン

直接コンバージョン

直接コンバージョンとは、広告などを経由してWebサイトに訪れたユーザーが途中で離脱せずにコンバージョンすることです。

間接コンバージョン

直接コンバージョンに対して、間接コンバージョンとは広告などを経由してWebサイトに訪れたユーザーが一旦離脱し、再びWebサイトへ訪問してコンバージョンに至るケースを指します。

クリックスルーコンバージョン

クリックスルーコンバージョンとは、広告のクリックを経由して発生したコンバージョンのことです。

ユニークユーザー数を計測するため、クリックしたユーザーが複数回商品を購入したり、後日再度商品を購入した場合もクリックスルーコンバージョンとしてのカウントは1となります。

但し、広告ごとにカウント対象期間は異なります。また、複数のコンバージョンを個々にカウントするかどうかも設定できる場合があります。

ビュースルーコンバージョン

ビュースルーコンバージョンとは、一度広告を見たがクリックはしなかったユーザーが一定期間内に別の方法でサイトに訪れて発生したコンバージョンのこと。

ディスプレイ広告や動画広告といったイメージ広告の効果を知る際の参考となる指標です。

クリックスルーコンバージョンは一度クリックされた広告の効果を計測する、ビュースルーコンバージョンはクリックされなかった広告の効果を計測するという違いがあります。

 

Webサイトのコンバージョンを計測する際はアクセス解析ツールの利用が一般的です。定番アクセス解析ツールであるGA4でコンバージョン計測する方法はこちらの記事で詳しく解説しています。

マイクロコンバージョンとは

他にも、マイクロコンバージョンという概念が存在します。

マイクロコンバージョンとは、コンバージョンに至るまでの中間ゴールのこと。

例えばECサイトの場合は、購入完了がコンバージョンとなり、そこにたどり着くまでの「商品ページ閲覧」「商品をカートに入れる」「フォーム入力」といった行為がマイクロコンバージョンとして設定できます。

 

サイトによっては高額な商品を扱っていたり、まだ十分なアクセスデータ量が無かったり、獲得できる最終的なコンバージョン自体の数が少なく、効果検証が難しいことがありますよね。

そんなときに役立つのがマイクロコンバージョン。

先程挙げた例のように「商品ページ閲覧」した段階をマイクロコンバージョンとして設定しておけば、データの分母を増やしやすく、効果検証がスムーズです。

コンバージョン率(CVR)を上げる7つの改善手法

最後にコンバージョン率を上げる改善方法について解説します。

  • 改善方法1.CTAの改善
  • 改善方法2.オファーの強化
  • 改善方法3.ページ追加・コンテンツの改善
  • 改善方法4.キーワードの見直し
  • 改善方法5.EFO(入力フォーム最適化)
  • 改善方法6.ユーザビリティの向上
  • 改善方法7.PDCAサイクルの実施

改善方法1.CTAの改善

CTAとは「Call To Action」の略でコンバージョンへの最終的な導線となるボタンやリンク、テキストのこと。CTAはページ内の配置やデザインによってコンバージョン率に大きく影響を与えます。

現在ご覧いただいているこの記事にも複数箇所に資料請求とお問い合わせのCTAが設置されていますよね。

CTAをわかりやすく表示する、できるだけサイト内のどこからでもコンバージョンできるよう複数箇所に設置する、このような一見些細に思えることでもコンバージョンにつながるため、工夫して改善に取り組みましょう。

  • ボタンの色彩設計:背景色とのコントラストを考慮した視認性の高い配色
  • テキストの工夫:「今すぐ」「無料で」など即時性やメリットの強調
  • 配置位置の最適化:スクロールせずに視認できるファーストビューへの設置
  • サイズ調整:スマートフォンでも操作しやすい適切なサイズ設定

改善方法2.オファーの強化

魅力的なオファーの提供はコンバージョン率を大きく左右するポイント。

例えば、ECサイトでは以下のような施策でコンバージョン改善効果が期待できます。

オファー種別 効果と実施のポイント
期間限定割引 通常価格との差を明確に表示し、時間的制約を設けることで購買意欲を促進する
数量限定特典 「先着100名様」などの数量制限を設けて希少性を演出する
セット割引 関連商品とのセット購入で割引を適用して購入単価を引き上げる

 

魅力的なオファーと聞くとECサイトのような販促におけるコンバージョン改善の印象が強いですが、オファー強化はBtoBサイトでも重要なポイントです。

オファー種別 効果と実施のポイント
無料サンプル提供 製品の実物を体験できる機会による製品理解度を高める
事例資料の提供 導入効果や成功事例で具体的な情報を提供する
無料相談枠の設定 「初回30分無料相談」など、気軽な相談機会を提供する
ホワイトペーパー 業界動向や課題解決のノウハウを提供する

 

これらのオファーを効果的に機能させるためには、ターゲットの課題や目的を深く理解し、その解決に直結する価値を提供することが大切。また、オファーの提供タイミングや訴求方法についても、ターゲットのニーズや状況に応じて適切に設計することでコンバージョン改善が見込めます。

改善方法3.ページ追加・コンテンツの改善

ユーザーの満足度向上やコンバージョン促進に直結するページコンテンツの質。

集客できてもコンバージョンが発生しないWebサイトは、もしかしたらユーザーがコンバージョンに至るまでに欠かせない重要なページが不足しているかもしれません。

例えば、コーポレートサイトに企業の強みや製品・サービスの情報が無く、十分な訴求ができていなければコンバージョンに至りにくいもの。ユーザーが求める情報を提供するページの追加によってCVR改善につながる可能性があります。

 

コンテンツの改善は以下のポイントを抑えることで改善効果が期待できます。

  • タイトルとの一致:ユーザーが期待するコンテンツを提供する
  • 商品説明の充実化:詳細なスペック情報やベネフィットを提示する
  • 比較表の活用:競合との違いを可視化して自社製品の優位性を訴求する
  • 動画コンテンツの追加:製品の使用方法や特徴を視覚的に分かりやすく説明する
  • FAQの充実化:よくある質問と回答を整理して購入前の不安を解消

改善方法4.キーワードの見直し

SEM(検索エンジンマーケティング)によって集客できている場合、ユーザーのニーズとサイトのコンテンツにズレがあることでコンバージョンが低くなっているケースがあります。

Webサイトへの検索流入は主に「自然検索」と「検索広告」に分かれますが、どちらでも大きく関わるのがキーワード設定。

コンテンツ作成・広告配信の際は、ターゲットユーザーがどんな悩みを持っていて、どんな単語で検索を行うかを考え、自社に合ったキーワードを選定しましょう。

改善方法5.EFO(入力フォーム最適化)

入力フォームはコンバージョンが獲得できるかどうかに大きく関わる要素。

ただでさえフォーム入力は面倒なため、せっかくここまでたどり着いたユーザーを逃がすということも多々あります。そこで取り組みたいのが入力フォーム最適化(EFO)

入力項目を極力減らす、不備はリアルタイムで指摘することで手間を減らすなど、ユーザーの負担を軽減する配慮が必要です。

 

具体的な改善ポイント例は以下の通り。

  • 入力項目の削減:必須項目を最小限に絞る
  • フォームの分割:入力ステップを表示して心理的なハードルを下げる
  • 入力補助機能の実装:住所自動入力、カレンダー入力などを実装する
  • リアルタイムバリデーション:入力エラーをその場で表示してストレスを軽減する

改善方法6.ユーザビリティの向上

サイトの使いやすさはコンバージョン率に直結する要素です。

改善項目 具体的な施策
ページ速度改善 画像の最適化、キャッシュの活用、不要なスクリプトの削除
ナビゲーション パンくずリストの設置、グローバルメニューの設置
レスポンシブ対応 スマートフォン向けレイアウトの最適化、タップ領域の拡大

スマホ対応は必須

モバイル端末におけるWebサイトの閲覧は、スマホ対応の有無で快適さが大きく左右されます。

文字サイズが小さくズームしないと読めなかったり、ボタンが押しづらかったりして使いづらいサイトを見たことはあるのではないでしょうか。こうしたサイトはどうしてもユーザーが離れがち。

もし、まだスマホ対応ができていないという場合は以下の記事を参考に改善方法を検討してみてください。モバイルフレンドリーはSEO対策においても重要な要素です。

改善方法7.PDCAサイクルの実施

コンバージョン改善は一度の施策で完了するものではありません。継続的なPDCAサイクルの実施により、改善を繰り返すことも大切です。

効果的なPDCA実施のためには適切な評価期間の設定データドリブンな意思決定がポイント。

十分なデータを得るために必要な期間はサイトやページによって異なります。施策に応じて適切な評価期間を設定しましょう。

また、改善方法は多数ありますが、ベストプラクティスを取り入れるだけでなく。アクセス解析や実際の反響数といった定量データやユーザーからのフィードバックのような定性データも有効活用しながら、継続的に改善していくことが重要です。

コンバージョンとCVR改善方法のまとめ

今回はWebマーケティングを行う上で必ず押さえておくべき「コンバージョン」について解説しました。

コンバージョンとは「成果」を表し、WebサイトやWeb広告といった施策の効果を図るために使われる重要な指標です。適切な設定を行い、コンバージョン改善に取り組んでいきましょう。

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