canonical(カノニカル)とは?意味やタグの書き方を解説
更新日:2024年09月24日
内部SEO対策で重要なcanonicalタグの設定。
本記事ではcanonicalとは何か、その意味や適切なcanonicalタグの書き方を解説します。
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canonicalとは?意味とサイトへ設置するメリット
はじめにcanonical(カノニカル)の意味とcanonicalタグについて理解した上で、Webサイトにどのような影響があるタグなのか、設置するメリットを見ていきましょう。
canonicalの意味とcanonicalタグ
canonicalは「正規の」という意味の形容詞で、Webサイトにcanonicalタグを設置することで「正規のURL」を明示することができます。
URLの正規化が必要な理由
正規のURLを明示することを「URLの正規化」と呼びます。
では、なぜ正規のURLを明示する必要があるのでしょうか?それは重複コンテンツ問題を回避するため。
一つのページが複数のURLを持ち、それぞれのURLを検索エンジンロボット(=クローラー)が別のページとして誤認識してしまうと、重複コンテンツとして扱われる可能性があります。
例えば異なる3つのURLがあり、いずれも同じページコンテンツが表示される以下のような例。
- https://creal.co.jp/canonical
- https://creal.co.jp/canonical/
- https://creal.co.jp/canonical?utm_source=google
仮に2のURLが正規URLの場合、1や3のURLではなく2をクローラーに認識して欲しいですよね。インデックス登録し、検索結果に表示されるページも2が望ましいです。
この時にクローラーが1や3を評価して検索結果へ表示しないように、1や3の正規URLが2であることを明示する必要があるのです。
重複コンテンツが引き起こす問題
重複コンテンツはSEOの面で次のような問題を引き起こします。
- 検索エンジンが正規ではないURLを誤って正規URLと認識する
- 正規URLと正規ではないURLで評価が分散する
- 正規URLがインデックスされない
- 重複コンテンツとみなされて正規URLの評価を下げられる
- 重複コンテンツがあるWebサイトとしてサイト全体の評価を下げられる
つまり、正規URLに対して検索エンジンから正しく評価してもらえないリスクが高まるということ。
それによってSEO評価が下がる、ユーザーに正規ではないURLへアクセス誘導してしまうといった問題が発生してしまうのです。
canonicalタグを設置するメリット
canonicalタグを設置するメリットは、正規URLを明示することで先ほどの問題を回避できる点に尽きます。
- 検索エンジンへ正規URLを正しく伝えられる
- 正規URLへの評価が分散しない
- 正規URLが正しくインデックスされる
- 重複コンテンツとみなされない
このcanonicalタグによる正規URLは設定内容に必ず検索エンジンが従うわけではありませんが、問題を未然に防ぐためにも必ず設置しておきましょう。
canonicalタグを適切に設置することは、内部SEOにおける必須の対策と言えます。
canonicalタグの設定方法
ここからは適切にcanonicalタグを設定する方法を見ていきましょう。
canonicalタグの基本的な書き方と記述場所
canonicalタグは、HTMLの<head>タグ内に記述するメタタグです。
基本的な書き方は以下の通り。
<link rel="canonical" href="正規URL">
canonicalタグの「正規URL」は絶対パスで記述します。相対パスではない点にご注意ください。
○(絶対パス):https://creal.co.jp/canonical/
✕(相対パス):/canonical/
自己参照canonicalタグの意味と書き方
自己参照canonicalタグとは、正規URLが対象ページのURLと同じであることを示すために記述するcanonicalタグです。
例えば、対象ページが「https://creal.co.jp/canonical/」なら、正規URLにも「https://creal.co.jp/canonical/」を記述するcanonicalタグのこと。
仮に「https://creal.co.jp/canonical」というURL末尾のスラッシュが無いURLでも同じページを表示できるサイトの場合、正規URLへリダイレクト設定をおこなうことで、ユーザーのアクセスも検索エンジンの評価も正規URLへ集約させることができます。
ページネーションでのcanonicalタグ設定例
canonicalタグで指定するURLの設定で間違いがちな代表例がページネーション。
ページネーションは「ページ割」や「ページ送り」とも呼ばれる記事一覧のようなページです。ページを分けるためURLが変化するため、canonicalタグの設定が特に重要になるケースですね。
▼弊社コラムのSEOカテゴリ一覧でのページネーションURL例
https://www.creal.co.jp/column/seo/page/2/
https://www.creal.co.jp/column/seo/page/3/
https://www.creal.co.jp/column/seo/page/4/
ここで/page/2/や/page/3/などの各ページから、「https://www.creal.co.jp/column/seo/」へ向けてcanonicalタグを設定されるケースがありますが、このcanonicalタグ設定は間違いです。
なぜなら、URLの正規化とは同じページが複数ある場合に正規URLを明示するものだから。
ページネーション毎に変化するURLのページにはそれぞれ異なるコンテンツがあるため、自己参照canonicalタグを設置するのが適切です。
URLの正規化が出来ているか確認する方法
canonicalタグによってURLを正規化した後に、設定が正しく反映されているかを確認する際はGoogleサーチコンソールを使いましょう。
サーチコンソールの「URL検査」機能から対象ページのURLを調べ、「ユーザーが指定した正規URL」とcanonicalタグで設定したURLが一致していれば正しく設定ができていることを確認できます。
無意味なcanonicalタグ設定を避けるための注意点
canonicalタグを適切に設定することは内部SEOの必須対策と言えますが、せっかく設定していても内容を間違えていてはSEO対策の効果がありません。
場合によってはマイナスの影響もあるため、ここで紹介するような誤った使い方にならないように注意しましょう。
canonicalと自己参照canonicalの意味を理解して使い分ける
canonicalタグは性質上、自己参照canonicalを設定するページが多くなるもの。
正規URLが対象ページのURLになるのは自然なことですよね。
そのため「canonicalタグの設置=自己参照canonicalの設定」と考えて一律で設定してしまうと、canonicalタグを設定する効果が得られず、誤ったcanonical設定になるページが発生する可能性があります。
対象ページのURLとは異なる正規URLがある場合に指定するためのcanonicalタグ、「対象ページ=正規URL」の際に使う自己参照canonicalをそれぞれ正しく理解して、適切に使い分けましょう。
<body>内にcanonicalタグを記述しない
canonicalタグの記述箇所は<head>内です。
誤って<body>内にcanonicalタグを記述しないよう注意しましょう。
複数のcanonicalタグを同一ページへ記述しない
canonicalタグは対象ページの正規URLを明示するもので、正規URLは一つです。
そのためcanonicalタグを同一ページに複数設置するのは誤った使い方となります。
canonicalタグを全ページへ設置する
適切なcanonicalタグが全ページへ設置されている状態が理想的。検索エンジンが誤った正規URLと判断しないためにも、全ページの正規URLを明示できるに越したことはありませんよね。
特に、httpsとhttpやwww有無、PCとSPでURLが異なるといった、検索エンジンが正規URLを取り違える恐れがあるURLが存在するWebサイトほどcanonicalタグを全ページへ設置したいところです。
SEO目的で異なるコンテンツのページ評価を集約させない
canonicalタグによってSEO評価の分散を防ぐ効果が期待できることを利用して、複数のページに対する評価を特定のページへ集約させる目的でcanonicalタグが使われるケースがあります。
しかし、canonicalタグはあくまでも内容が同じページの評価分散を防ぐことでSEO評価を集約するもの。
先ほどのページネーションの例にあったように、ページ内のコンテンツが異なる複数のページから特定ページへ評価を集めるのは間違った使い方になります。
canonicalの意味と活用法まとめ
本記事ではcanonicalの意味やcanonicalタグの活用法について解説しました。
canonicalタグの他にも、SEO対策に欠かせない15項目を解説した「基礎SEO対策チェックリスト」の内容ももれなく対応しておきましょう。これらは本来得られるはずのSEO評価をみすみす逃さないために重要なSEO対策です。