見出しとSEOの密接な関係とは?効果的な設定のポイントを解説

更新日:2024年09月24日

SEO記事を制作する際に重要な要素の見出し。

この見出し、SEO対策をおこなう上でも必ず最適化したいところです。本記事ではSEO対策を踏まえた効果的な見出しの設定方法をご紹介します。

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見出しとSEOの密接な関係

はじめに見出しとSEOが密接な関係にある根拠と、見出しがどのようにSEOへ影響するかを見てみましょう。

「SEOに影響がある」の定義

見出しはSEOに影響するわけですが、ここでは検索エンジンからの評価や検索結果の表示順位に加え、ユーザー体験に影響があることを「SEOに影響がある」と定義します。

これは、前者は直接的なSEOへの影響があるのに対して、後者は間接的なSEOへの影響があるからです。

優れたユーザー体験を提供するWebサイトやページは、Googleがユーザー行動から判断して高く評価するのです。

SEO記事の枠組みを決める見出し

SEO記事とは、検索エンジン集客を目的としたWebコンテンツのことで、その王道はブログのような記事コンテンツです。

記事本文のライティングをおこなうまでの流れ以下の通り。

  1. 対策キーワードを選定する
  2. 検索するユーザー像を具体化する
  3. ユーザーの検索ニーズとゴールを明確化する
  4. コンテンツ制作の方針を策定する
  5. 記事コンテンツの構成や見出しを決める
  6. 記事コンテンツの本文をライティングする

 

記事の見出しから成る記事構成は、それまでにおこなったコンテンツ設計を踏まえた記事の全体像を固めるフェーズであり、優れた見出し構成こそがコンテンツの品質を決めると言っても過言ではありません。

記事の全体像を伝えられる見出し

Webのユーザーはコンテンツを流し読みする傾向が強く、記事コンテンツを流し読みする際に特に読まれるのが見出しです。

見出しだけを流し読みして気になったところだけを読むユーザーも多いもの。

つまり、見出しが分かりにくい、読みにくい、魅力的ではない、ニーズに合ってない、このような見出しの場合にどれだけ優れた本文を用意していても読んでもらえない可能性が高いのです。

そのため、見出しだけを読んで記事全体の流れや概要を読み取れるようにしておくことが重要になります。優れた見出しは、見出しだけでも全体像が伝わるように制作されているのです。

SEOに効果的な見出しタグの使い方

ここからは見出しを適切に記述するための見出しタグの使い方を見ていきましょう。

SEO対策を踏まえた効果的な見出しタグの使い方をご紹介します。

見出しタグとは

見出しタグとは、Webページを作成するためのHTML言語で使われるタグの一種です。

見出しタグは<h1>から<h6>までの全6種類。数字が小さい見出しタグほど、より重要度が高くなります。

▼見出しタグ記述例

<h1>見出しテキスト</h1>

見出しタグの役割

見出しのテキストへこの見出しタグを設定することで、検索エンジンのロボットが見出しテキストを正しく認識する手助けとなります。

また、Webページへ訪問したユーザーがコンテンツを理解しやすくなったり、読みやすくなったりと、ユーザー体験を高める上でも役立つ見出しタグ。

どちらも大切な役割のため、適切な見出しタグの設置は絶対に実施したいですね。

見出しタグの使い方例

ここでは一例として見出しタグの使い方をご紹介します。

H1タグ:メインテーマ

H1タグはページ全体のメインテーマを表す見出しに設定します。

そのためH1タグはページ内に一つだけ使用することが推奨されていきましたが、現在はセクションごとに使用しても良く、その際はページにセクショニングタグを記述する必要があります。

つまり、ページのメインテーマだけではなく、各セクションのメインテーマとして設定する活用法もあるということですね。

 

Googleのジョン・ミューラー氏も自身のTwitterで「複数のH1を使っているサイトで何か問題を見たことがありますか?HTML5は2008年から存在している。(H1タグを複数使っても良い)」との見解を示しています。

但し、ページのテーマを表すH1タグの特性上、特に理由が無ければページに1つだけ使用するのが自然です。

 

また、H1タグにはページの内容を端的に表現するキーワードを含めることも重要です。

なぜなら、検索エンジンはH1タグに含まれるキーワードをページ(またはセクション)の主題として判断しますし、ユーザーもH1タグに書かれた見出しからページの内容を判断するからです。

H2タグ:章タイトル

H2タグはページ内の章タイトルを表す見出しに設定します。

H2タグには章の内容を端的に表現するキーワードを含めることも重要。

Googleのランキングシステムの一つにある「パッセージ ランキング システム」により、Googleではページ全体だけでなく、文章の一部だけでも検索クエリとの関連性を評価する精度が高まりました。

そのため、ページ全体の文章だけでなく、見出し一つをとってもGoogleが内容を理解しやすい書き方にしたいですね。これは同時にユーザーへの伝わりやすさにもつながります。

 

H3タグ:章のポイント

H3タグは章内のポイントを表す見出しに設定します。

H2を章タイトル、H3を章のポイントとして見出しを設定する場合は、H2とH3の見出しだけで章全体の内容を読み取れるようにすることが重要。

 

加えて、H3同士の表現を揃えることも大切なポイントです。

見出しがバラバラの表現になっていると、章全体の内容を把握しづらくなっていまいます。下記の悪い見出しを見てみましょう。

▼悪い見出しの例

<h2>SEOに効果的な見出しタグのポイント</h2>

 <h3>端的なコンテンツ表現</h3>

 <h3>SEOキーワードを詰め込みすぎないで下さい</h3>

 <h3>画像ではなくテキストで見出しを設置する理由とは?</h3>

 <h3>見やすい見出しデザインに設定する方法</h3>

H2タグが「~のポイント」とあるのに対して、H3が各ポイントを表現していない、統一感が無い見出しになっているため分かりにくい、結果的に章全体が伝わりにくい見出し構成になっていますよね。

 

▼良い見出しの例

<h2>SEOに効果的な見出しタグのポイント</h2>

 <h3>端的にコンテンツを表現する</h3>

 <h3>SEOキーワードを詰め込みすぎない</h3>

 <h3>画像ではなくテキストで見出しを設置する</h3>

 <h3>見やすい見出しデザインに設定する</h3>

H3の見出し表現を統一し、H2に対応するよう改善したのが上記の見出し例です。

悪い見出しの例と比べると読みやすく、章全体を理解しやすい見出し構成になりましたね。

 

見出しタグは階層構造を守ることが最重要

見出し構成を考え、見出しタグを設定する際に気をつけたいのが見出しの階層構造

H2の中ではH3以降、H3の中ではH4以降の見出しタグを使用するルールを守る必要があります。

例えば、章タイトルにH3、章のポイントにH2の見出しタグを配置するのは間違った設定です。この見出しタグでは「章のポイント」が「章タイトル」より上位階層にある状態のため、本来の位置づけと逆になってしまいますよね。

見出しタグは必ず階層構造を守って設定しましょう。

ページタイトルとH1タグの違い

ページタイトルとH1タグは似ているため違いが分かりにくいかもしれませんね。

タグを記述する場合、ページタイトルには<title>を使用するため使用するタグの違いは明確ですが、使い分け方は混同されがちです。

 

ページタイトルはブラウザのタブに表示されるものの、検索エンジンのクローラーが読み取る方が主な用途であり、検索結果画面へ表示されることで結果的にWebページへ訪問する前のユーザーに表示される仕組みです。他にも外部サイトで引用された際に使用します。

一方でH1タグはWebページ内に表示する見出しの中で最も重要なもの。

どちらもページ全体を表すテキストを設定するため、同じテキストになるケースも多く違いが分かりにくいかもしれませんが、Webページ訪問前のユーザー向けに記述するタイトルタグとWebページへ訪問したユーザー向けに記述する見出しタグは別ものなのです。

 

H1タグを使わないとダメ?

H1タグを使用することで検索順位に大きく影響するわけではありませんが、検索エンジンがページ全体の理解をするための手助けとなるため、H1タグを設置するメリットはあります。

但し必ずしもH1タグを使う必要があるわけではありません。見出しの指定や階層構造は、例えばH2以降の見出しタグだけでも設定はできるからです。

それでもSEOの観点では、特別な理由が無い限りはH1タグを設置しておいた方が良いと言えます。

SEOに効果的な見出しタグのポイント

ここまでに見てきた見出しの使い方を踏まえ、SEOに効果的な見出しタグを設置するためのポイントをご紹介します。

端的にコンテンツを表現する

見出しとはそもそもがコンテンツのタイトルに該当するもので、冗長化させるべきではありません。

不要な文言を削除し、端的にコンテンツの内容を伝える表現で見出しを作成しましょう。

SEOキーワードを詰め込みすぎない

見出しがSEOに影響し、本文以上にクローラーが認識しやすい見出しに適切なキーワードを含めることはSEO対策に効果的です。

一方で、SEOを強く意識して対策キーワードを過度に詰め込むことは避けましょう

キーワードの詰め込みは検索エンジンから評価されない上に、ユーザーにとっても読みづらく、分かりにくい見出しになってしまいます。

画像ではなくテキストで見出しを設置する

見出しの見栄えを良くするために画像を設置するサイトもありますが、SEO対策の点ではテキストの方が効果的です。

クローラーは画像の中身まで正確には読み取れないため、コンテンツの骨子にあたる見出しはテキストで明示した方がクローラーに内容を理解してもらいやすいのです。

もし画像を使う場合は、SEO対策の一つとしてalt属性を設定しておきましょう。

見やすい見出しデザインに設定する

適切に見出しタグを設定しておくだけで、クローラーは見出しに該当する箇所を正確に読み取ります。

しかし、見出しが本文と区別しにくいデザインや見にくいデザインになっていると、ユーザーが見出しを認識できずにページ全体の可読性が低下する要因に。

見やすい見出しデザインに設定することでUXが向上します。

SEOに最適な見出しの文字数は存在しない

「SEOに最適な見出しの文字数って何文字なんですか?」

このような質問をよく耳にしますが、実は明確な答えはありません。なぜなら、SEOに最適な見出しの文字数はケースバイケースだからです。

重要なのは文字数ではなく、見出し文の質。ユーザーにとって分かりやすく、かつ検索エンジンにも理解しやすい見出しが理想的ですね。

  • ユーザーが求める情報を端的に表現しているか
  • 本文を読みたくなるような魅力的な表現になっているか
  • コンテンツの内容を正確に反映しているか
  • キーワードを自然に含められているか

 

これらのポイントを押さえつつ、読みやすさとSEO効果のバランスを取ることが大切。「最適な文字数」にこだわるよりも、ユーザーファーストで見出しを考えることで、結果的にSEOにも好影響を与えられるはずですよ。

見出しの文字数に悩んだときは、「必要な情報を含む最短の表現」を考えてみるのもおすすめです。

見出しとSEOの関係まとめ

本記事では見出しとSEOの関係についてご紹介しました。

SEO効果が期待できるように適切な見出しを設定し、ユーザーと検索エンジンの両方がページのコンテンツを理解しやすくなるよう工夫したいですね。

見出しタグ最適化の他にも、SEO対策に欠かせない15項目を解説した「基礎SEO対策チェックリスト」の内容ももれなく対応しておきましょう。これらは本来得られるはずのSEO評価をみすみす逃さないために重要なSEO対策です。