SGEとは?対策とSEOに影響するGoogleの取り組みをご紹介
更新日:2023年12月22日
Google検索の新機能、SGE。
本記事では今後のSEOに大きな影響を与え得るSGEとは何か、Googleの取り組みやWeb担当者がおこなうSGE対策についてご紹介します。
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SGEとは?
SGEとは、Search Generative Experienceの略で、Google検索において生成AIを利用した新しい検索体験のこと。
SGEとは検索ユーザーの質問に対して、Webサイトから情報を抽出して独自に回答を生成し、Google検索の結果ページ(SERPs)へ表示する機能です。
SGEではGoogleが開発した最先端の生成AIモデルであるSearch Labsが活用されています。
SGEはGoogle検索の新機能
SGEはSERPsへ生成AIがコンテンツを表示することで、検索ユーザーが簡単に情報を得られる仕組みです。
SGEはGoogle検索の新機能として2023年5月に発表され、アメリカで先行リリースされていました。
SERPsにAIがコンテンツを表示
SGEで使用する生成AIは、Search LabsというGoogleが開発した最先端の生成AIモデルを活用しています。Search Labsは、自然言語処理や画像認識などの分野で高い性能を発揮することができるAIモデル。
これにより、検索ユーザーの質問に対する回答をAIが予測し、生成したコンテンツをSERPsへ表示するのです。
検索ユーザーが簡単に情報を得られる仕組み
SGEが提供されることで、検索ユーザーは知りたいことをより簡単に得られるようになります。
検索キーワードから予測されるニーズを元にAIが回答を自動生成するため、検索ユーザーはWebサイトを閲覧する必要がありません。
また、生成AIは追加の質問にも対応できます。
例えば、「SGEとは?」という検索キーワード(=質問)に対して、「SGEとは、Search Generative Experienceの略で・・・」と回答が表示された後、「SGE対策の方法は?」と追加の質問をすると、「SGE対策の方法は、・・・」と回答が表示されるイメージです。
AIが生成するコンテンツの精度にはまだ課題があるとは言え、検索ユーザーがWebサイトを閲覧せずに知りたい情報を得られるケースが増えると予想されます。
SGEの画面表示例
ここでは日本へ展開されたSGEの実際の画面を見てみましょう。
SGEでSERPsにコンテンツが表示される位置や形式はケースによって異なります。
SEOで1位のサイトより上に表示される例
現在は検索キーワードでSEO1位に表示されているWebサイトよりも上にSGEコンテンツが表示されています。また、「追加で聞く」ボタンや関連する質問も表示されており、クリックすると更にSGEコンテンツが生成されます。
このSGEコンテンツの表示例では、1位に弊社のページが表示されていますが、更にその上にSGEコンテンツが表示されています。
SGEコンテンツ内にも1位に表示中の弊社ページが掲載されていますが、よく見るとページタイトルが異なります。1位の位置には最新のページタイトルが表示されているのに対して、SGEコンテンツ内には古いバージョンのページタイトルが表示されているため、AIの学習データは古いのかもしれませんね。
こちらは検索ユーザーが操作しなければSGEコンテンツが表示されないパターン。
この場合は1位に表示されたページが最上部に近い位置で、SGEリリース前に近い表示となっています。
「AIによる概要を生成しますか?」の横にある「はい」をクリックすると、先ほどと同様にSGEコンテンツが生成されます。
リスティング広告より下に表示される例
以下の画面ではリスティング広告の表示位置は従来通りで、SGEコンテンツはその下に表示されています(SGEコンテンツの下部にリスティング広告が表示されるケースも確認できています)。
この場合は検索キーワードでSEO1位に表示されても、リスティング広告とSGEコンテンツの下となり、検索ユーザーの画面にすぐには表示されない位置ですね。
強調スニペットの上に表示される例
検索キーワードによってはSEOで1位のWebページより上に強調スニペットが表示されますが、SGEコンテンツが表示される場合は、強調スニペットよりも更に上に表示されるようです。
強調スニペットもSGEコンテンツと同様に、検索キーワードに対する答えをWebページから抜粋して表示するため、両者の役割はとても似ていますね。
但し、強調スニペットは特定のWebページからの抜粋に対して、SGEコンテンツは複数のWebページを元にAIが生成するためより柔軟なコンテンツの表示が可能になると考えられます。
SGEの使い方
どのような表示パターンがあるのか、今後どのように変化するのか、SEO担当者ならSGEを注視する必要があるため、すぐにSGEを使い始めることをおすすめします。
Google検索でSGEを使うのはとても簡単。
Search Labsに参加するとすぐにSGEを使えるようになります。
Search Labsに参加する
Search Labsに参加するには、Googleアカウントへログインした状態で「Search Labs」へアクセスし、ボタンを有効化するだけでOK。
有効化するとすぐにSGEコンテンツが表示されるようになります。
SEOで重要になるSGE対策
検索ユーザーにとっては検索キーワードに対する簡単な答えがSERPsから手軽に得られるようになると利便性が高まりますが、SEO担当者にとっては悩ましいですよね。
Webページへ訪問するユーザーが減り、SGEコンテンツの端的な答えだけで検索行動を止めるユーザーが増えるとSEOによる集客効果は落ちてしまいます。
しかし、SGEコンテンツで担当サイトのWebページが掲載されるようになれば露出を増やすチャンス。
今後はSGEコンテンツへ掲載されるための対策が重要になるでしょう。
ここからはSGE対策で重要になると予想されるポイントを解説します。
E-E-A-Tの強化
ベータ版のSGEコンテンツには最上部に「生成 AI は試験運用中のため、品質にむらがある可能性があります。」と表示されているように、GoogleもAIによる生成コンテンツの品質に課題を抱えている様子。
Google は、新しい生成 AI 技術を活用した検索体験を導入するにあたり、責任ある慎重なアプローチをとっています。生成 AI と LLM には既知の制限があり、検索が常に正しく機能するとは限りません。
(出典:Google Japan Blog: 生成 AI による検索体験 (SGE) のご紹介)
より信頼できる正確なコンテンツを生成するためには、SEOで重視されるE-E-A-TをSGEにも活用して参照するコンテンツを選択すると考えられます。
E-E-A-Tを高めることは、SGEコンテンツへ掲載されることにもつながるでしょう。
FAQコンテンツの作成
SGEは検索ユーザーへの質問に答えるコンテンツをAIで生成する仕組み。
その性質上、SGEはFAQコンテンツと高い親和性があると考えられます。
- 事実や定義に関する質問(例:SGEとは?)
- スキルやノウハウに関する質問(例:SGE対策の方法は?)
- 商品やサービスの選び方に関する質問(例:おすすめのSGE対策会社は?)
ページコンテンツ内に質問と回答を掲載し、構造化データを実装することで、SGEコンテンツに掲載されやすくなる可能性があります。
一方で、日本においてFAQリッチリザルトは一部のWebサイトを除いて表示されなくなる動きもあるため、この辺りの判断は難しいところ。
要約コンテンツの作成
SGEコンテンツは検索キーワードに対して短い文章で回答を提供するもの。
これはSEO対策キーワードに対して制作するページコンテンツの要約文と近い性質があります。
ページ内に要約コンテンツを掲載することで、AIがコンテンツ生成時に利用する可能性が高まるのではないかと考えられます。
SGEコンテンツの表示調査
Google検索で全てのキーワードに対してSGEコンテンツが表示されるわけではありません。
SGEコンテンツが表示される検索キーワードを調査し、どのようなコンテンツが表示されているかを調査し、担当サイトのコンテンツ改善の参考にしましょう。
この辺りは強調スニペットの表示対策と同様の考え方が有効です。
日本でSGEはいつから導入されるのか
日本ではまだ正式にSGEが導入されているわけではありません。
今後いつから日本にSGEが正式導入されるのでしょうか?
テスト運用は2023年8月30日に開始済み
現在利用できるのはベータ版で、2023年8月30日に開始されました。
Search Labs に参加するとGoogleアカウントさえあれば誰でも使える状況です。
本格導入は2024年3月以降か
Search LabsのSGE有効化の画面には、「終了日:2024年2月」との記載がありました。
もしかしたら2024年2月までをテスト運用の期間とし、3月から本格的にSGEを導入する計画なのでしょうか。ユーザーからのフィードバックも反映しながら時期も柔軟に変えると思われますが、2024年3月が一つの目安となりそうです。
Google検索の新機能「SGE」のまとめ
本記事ではGoogle検索の新機能、SGEについて確認できている状況と考察を中心にご紹介しました。
SEOに大きな影響が予想されるSGEですが、SEO担当者として取り組むべき対策は変わりなく、基本の対策を前提に、テクニカルな手法を組み込むことになるでしょう。
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