ドメインとSEOの関係性を解説!鍵を握るドメインパワーとは?
公開日:2023年09月28日
SEO対策に大きく関係するドメイン。
本記事ではドメインパワーと呼ばれるドメイン評価指標やSEOとの関係性、サブドメイン・サブディレクトリとSEOの関係についても詳しく解説します。
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ドメインとSEOの関係性
ドメインとはインターネット上の住所のようなものですが、SEOにおいてはページ単位だけでなくドメイン単位での評価が影響するため、ドメインとSEOは密接に関係しています。
ドメインはSEOへ大きく影響する
SEOに影響するドメインの主な要素は以下の通りです。
- ドメインエイジ
- ドメインの被リンク
- ドメインの使用履歴
ドメインエイジ
ドメインは長く運用されているほど検索エンジンから信頼されやすい傾向があります。これは古いドメインの方がスパムである可能性が低く、長期間に渡り健全に運営されていると見なされるためです。
ドメインの被リンク
多くのWebサイトからリンクされているドメインほど権威性が高まり、検索エンジンから高く評価される傾向があります。被リンクは質が特に重要で、低品質な大量の被リンクは検索エンジンから低評価を受ける可能性も。
被リンクの量と質がドメインの評価に影響するということですね。
ドメインの使用履歴
過去にペナルティを受けたり、悪質なコンテンツを掲載したりしていないかどうかも重要。良くない履歴があるドメインはSEOにおいてマイナス要素となります。
Googleはドメイン全体の評価を重視する
Googleはページ単体だけでなくドメイン全体の評価を重視して表示順位を決める傾向があります。
これは検索エンジンによって違いがあり、例えばBingは比較的ドメイン全体の評価の比重が低いとされています。
SEEO評価に影響するのは主に以下のドメイン要素。
- ドメインの品質
- ドメインの関連性
- ドメインの信頼性
ドメインの品質
ドメイン内に低品質なページや重複したページが多いとドメイン全体の評価が下がり、高品質なページや有益なオリジナルコンテンツが多いとドメイン全体の評価が上がります。
ドメインの関連性
ドメイン内に関連性の高いページやキーワードが多いとドメイン全体のテーマが明確になります。これにより、検索エンジンはドメインを特定の分野やトピックに関連付けやすくなります。
ドメインの信頼性
ドメイン内に信頼性の高いページや情報が多いとドメイン全体の信頼性が高まります。信頼性が高まると検索エンジンはドメインを信頼できるソースとして認識し、評価されやすくなります。
ドメインパワーという概念がある
ドメインの評価を指すドメインパワーという概念があります。
かつてはGoogleがPageRank(ページランク)という指標を公開していましたし、Mozの「ドメインオーソリティ(DA)」やAhrefsの「ドメインレーティング(DR)」などサードパーティツールでもドメインパワーを表す指標が使われています。
このような概念が業界内で定着すること自体がSEOとドメインの密接な関係を表していると言えるでしょう。
ドメイン名はSEOに影響しない
SEOに強いドメイン名を気にする必要はありません。
かつてはSEO対策キーワードを含むと有利、日本語検索の対策には日本語ドメインが強いといった関連性が指摘され、実際にそのような傾向がありました。
そこで2012年にGoogleが対策をおこなったのがEMDアップデート。
EMD(Exact Match Domain)は対策キーワードに完全一致するドメインのことで、例えば「SEO ドメイン 強い」でSEO対策したいWebサイトのドメインを「https://SEOドメイン強い.jp」とすることで、「SEO ドメイン 強い」と検索した際に上位表示されやすい傾向がありました。
しかし、EMDアップデートによってアルゴリズムが改善された現在、ドメイン名はSEOに影響しないと考えて問題ありません。
ただし、ユーザーにとっての分かりやすさを考慮するとドメイン名はWebサイトの内容を示すものが望ましいと言えます。
サブドメインとSEOの関係性
サブドメインとは、ドメインの下位にある別のドメインです。
例えばhttps://sub.creal.co.jp/というURLはサブドメインです。
ドメイン:https://creal.co.jp/
サブドメイン:https://sub.creal.co.jp/
サブドメインはWebサイトの内容や構造を分類するために使われることが多く、例えばポータルサイトYahoo! JAPANの運営ドメインはhttps://www.yahoo.co.jp/ですが、Yahoo!ニュースはサブドメインのhttps://news.yahoo.co.jp/でサービスを提供しています。
サブドメインのSEO評価はドメインの影響を受ける
Googleは公式見解として、サブドメインやサブディレクトリを使用することでインデックス登録や検索順位への違いが無いことを発表しています。
サブフォルダやサブドメインを使用するメリットの有無
ご自身にとって整理や管理が最もしやすくなる方法を選んでください。インデックス登録や掲載順位に対する影響は特にありません。
(出典:クロールとインデックス登録:よくある質問 | Google 検索セントラル)
しかし、実際はGoogleから高く評価されているドメインを使用したサブドメインは、新規ドメインよりもSEO的に評価されやすい傾向があります。
Googleの品質評価ガイドラインにある「E-E-A-T」の一つである「A:Authoritativeness(=権威性)」が高いドメインを使用して運営するサイトは、新規で取得するドメインよりもSEO面で有利。
現在はSEOの現場でサブドメイン利用がSEO面でメリットを期待できるものと考えられています。
サブディレクトリとSEOの関係性
サブディレクトリとは、URLの末尾に付けられるスラッシュ(/)で区切られた部分です。
例えば、https://www.creal.co.jp/column/というURLの場合、/column/はサブディレクトリ。
サブディレクトリはWebサイトの内容や構造を分類するために使われ、例えばhttps://www.creal.co.jp/では弊社クリエルのコーポレートサイトを運営し、https://www.creal.co.jp/column/ではブログメディアを運営しています。
また、サブディレクトリもサブドメインと同様にSEO評価はドメインの影響を受けます。
ドメインを変更する際のリスクとSEO対策
Webサイトを運営するドメインはSEO評価に大きく影響するため、ドメイン変更時はリスクを認識した上で適切に対処しましょう。
ここからはドメイン変更によるSEO面のリスクとSEO評価を引き継ぐための対策をご紹介します。
ドメイン変更によるSEO面のリスク
ドメインを変更して適切に対処していない場合、以下のSEOリスクが懸念されます。
- ドメインパワーの低下や検索順位の下落
- 被リンクの減少
- ユーザーの離脱
ドメインパワーの低下や検索順位の下落
古いドメインで積み上げてきたSEO評価がリセットされます。
新しいドメインは古いドメインよりもSEO的に弱くなり、検索順位が下落する可能性があります。
被リンクの減少
古いドメインに向けられていた被リンクが失われます。
被リンク(外部リンク)はSEOにとって重要な要素で、被リンクが減少すると検索エンジンからの評価が下がることに。
また、被リンク元のWebサイトが古いドメインに対してリンク切れのエラー状態になることで、被リンク元のWebサイトもユーザー体験や信頼性を損なうことになります。
ユーザーの離脱
ユーザーは古いドメインに慣れていたり、覚えていたりする場合があるため、新しいドメインにアクセスした際にWebサイトの内容や目的が変わったと感じたり、Webサイトの信頼性や安全性に疑問を持ったりすることがあります。
その結果、ユーザーはWebサイトから離脱したり、再訪しなくなったりする可能性が高くなるのです。
SEO評価を引き継ぐための対策
ドメイン変更によるSEO面のリスクを回避するために以下の対策が有効です。
- 旧URLからの301リダイレクト
- Googleサーチコンソールの設定
- XMLサイトマップの更新
旧URLからの301リダイレクト
301リダイレクトとは、WebサイトのURLが変更されたことを検索エンジンやユーザーに伝える方法。
301リダイレクトを設定することで、旧URLにアクセスしても自動的に新しいURLへ転送されます。これにより、ユーザーは旧URLへアクセスしても表示エラーが発生せず、検索エンジンは旧URLから新しいURLへの移行を認識してSEO評価を引き継ぎます。
Googleサーチコンソールの設定
Googleサーチコンソールにはドメイン変更ツールという機能があります。これはドメインを変更したことをGoogleに通知できる機能。
このツールは Google に変更を通知し、Google 検索の結果を元のサイトから新しいサイトに移行するのに役立ちます。
(出典:アドレス変更ツール - Search Console ヘルプ)
ドメイン変更ツールを使用することで、Googleは古いドメインから新しいドメインへの移行を認識し、SEO評価を引き継ぐことができます。
XMLサイトマップの更新
XMLサイトマップはWebサイト内のページの一覧をXML形式で記述したファイルで、検索エンジンにWebサイトの構造や更新状況を伝えることができます。
ドメインを変更した場合は、XMLサイトマップを作成して新しいドメインに合わせて更新しましょう。これにより、検索エンジンは新しいドメイン内のページを正しく認識し、クロールやインデックスをおこなえます。
ドメインの種類は検索順位に影響しない
Googleは検索セントラルブログで、ドメインの種類が検索順位に影響しないとの見解を発表しています。
基本的に、新しい gTLD も他の gTLD(.com、.org など)と同じように処理されます。検索において、特定の TLD のキーワードが有利に働くことも不利に働くこともありません。
(出典:新しいトップレベル ドメイン(gTLD)に対する Google での取り扱いについて)
ただし、国別トップレベルドメインに限っては、対象地域と異なるドメインがSEO評価に悪影響を与える可能性があるため注意しましょう。
日本を対象とするWebサイトではイギリス(.uk)やブラジル(.br)のドメインではなく、日本(.jp)のドメインを使用するのが望ましいということです。
ドメインとSEOの関係性まとめ
本記事ではドメインとSEOの関係性について解説しました。
ドメイン名や種類はSEOにあまり影響しない一方で、ドメイン評価はSEOへ大きく影響するため、ドメインパワーを強化することは有効なSEO対策ということです。
「基礎SEO対策チェックリスト」に記載のSEO対策をはじめ、基本の対策をおこなった上でドメイン強化のSEO対策にも取り組んでいきましょう。
対応必須の15項目を解説付きで公開!
基礎SEO対策チェックリスト
SEOは基礎となる項目の対策から。
様々な手法があるSEO対策ですが、基礎項目を間違っているとせっかく取り組んだ対策も期待した効果が得られなくなってしまいます。まずは普遍的な対策から固めていきましょう。
▼本資料に掲載されている内容の一例は・・・
・SEOにおける2つの目的とは?
・Webサイト全体設定に関わるSEO対策
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