SEOの分析方法を解説!業界のプロがおこなう解析手順とは?
更新日:2024年03月22日
SEO経験者でも意外と見落としがちなSEO分析の手順。
本記事ではSEO現場のプロがおこなっているSEOの分析方法をご紹介します。初心者からSEO経験者まで、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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SEO分析とは?
SEO分析とは、SEO対策へ取り組む前段階でおこなう分析で、検索ユーザーと競合について把握した上で自社のSEO施策を計画するために実施します。
SEO分析でターゲットとなるユーザーの検索ニーズや競合サイトのSEO対策状況を調査することにより、自社サイトでの上位表示化の可能性を判断したり、改善策を検討したり、SEO対策の打ち手を検討する上で欠かせない現状把握ができます。
SEO分析は検索エンジンマーケティング(SEM)の基本プロセスの一つ。
正しくSEO分析をおこない、SEO対策に取り組むことで、自社サイトの検索順位やアクセス数、コンバージョン率など向上によって事業成果が期待できます。
また、SEO分析は一度で終わりではなく、定期的におこなうことで自社サイトのSEO対策の状況を維持・向上を図り、これによって更に継続的な成果創出が可能となります。
SEO分析の目的と得られる効果
ここからはSEO分析をなぜおこなう必要があるのか、その目的と解析結果から得られる3種類の情報について解説します。
SEO分析の目的
SEO分析の目的は、自社サイトの検索順位を上げてオーガニック流入を増やすために最適なSEO施策を打ち出すこと。
加えて、何を実施するかだけでなく、何を実施しないかの意思決定もSEO分析の目的です。
SEO分析によって自社サイトで上位表示化を達成するためには何が必要かを検討し、それが実現可能であれば実施計画に組み込みます。
しかし、自社で実現が難しい場合は実施しないという判断も時には必要。SEO分析をしたことで、自社サイトでは難しいと分かればそれは大きな収穫で、より成功率が高いSEO施策へリソースを割り振る方が見込める成果は大きくなるものです。
解析結果から得られる3種類の情報
自社サイトの上位表示化成功率を高めるためにSEO分析をおこなうことで、3種類の情報を得られます。
1.検索ユーザー像と検索ニーズ
自社サイトのターゲットとなるユーザーが置かれている状況や行動特性、動機などの解像度を高めるために明確化しておきたいのが検索ユーザー像。
検索ユーザー像を把握することで、ユーザーがどのような情報や解決策を求めているのか、どのようなキーワードで検索しているのか、どのようなコンテンツに興味や関心を持つのかなどの理解度が高まります。
また、検索ニーズを深く読み取ることで、ユーザーがどのような問題や課題を抱えているのか、どのような解決策や情報を求めているのか、どのようなコンテンツを提供できると満足してもらえるのかなどを把握できます。
2.競合サイトのSEO対策状況
競合サイトのSEO対策状況を把握することで、自社サイトのコンテンツやSEOと比較し、これから自社サイトでSEO対策を実施した際に競合サイトを超える順位を狙えるかどうかを判断します。
後述するSEOの分析方法によって、仮に競合サイトと十分に競えるだけのSEO対策が自社サイトでも可能であれば、現在競合サイトが集客できているキーワードでの上位表示化や、同等またはそれ以上の検索流入数を狙えるという判断に。
もし、自社サイトと比べて競合サイトが圧倒的にSEO対策において優れている場合、同じテーマやキーワードを避けることも選択肢になってきます。
3.自社サイトのSEO対策状況
自社サイトのSEO対策状況を把握することで、自社サイトのコンテンツやSEOの現状、課題、改善が必要なポイントを整理できます。
自社サイトのSEO対策状況を調査する際も、競合サイト同様の観点からSEO対策の状況を把握していきましょう。今後自社で実施できるSEO対策によって競合サイトを超えられる場合は、現時点の状況が劣勢であっても気にする必要はありません。
明確になる現在地と目的地
SEO分析をおこなうことで、自社サイトの現在地と目指すべき目的地が明確になります。
現在地は自社サイトのSEO対策状況やコンテンツの状態のこと。
これから目的地へ到達するために、Webサイトの内部改善(内部SEOの内、テクニカルSEO)や被リンク獲得(外部SEO)、制作するコンテンツの量と質(内部SEOの内、コンテンツSEO)などを総合的に評価した上で、自社サイトが今後目指すべきSEOの目標や実施する施策の方向性が定まります。
現在地と目的地を明確にすることで、自社サイトのSEO対策へ取り組む上で以下のようなメリットが得られます。
- 無理無く、無駄無く、効率的にSEO対策を実施できる
- SEO対策の計画や予算を立てられる
- データに基づいてSEO対策の効果やROIを測定することができる
SEOの分析方法
SEO分析の方法は次の3ステップで実施します。
- ターゲットユーザーを調査・可視化する
- 競合サイトを調査する
- 自社サイトの成功見込み度合いを見極める
1.ターゲットユーザーを調査・可視化する
はじめに自社サイトのターゲットとなるユーザーの検索ユーザー像と検索ニーズを明確にします。これは、SEO分析の最も重要なステップ。
ターゲットユーザーを調査・可視化することで、自社サイトのコンテンツがユーザーのニーズに合致しているかどうか、どのように改善すべきかを判断できます。これからコンテンツ制作に入る場合は制作方針が固まり、ターゲットユーザーのためのコンテンツをブレることなく制作できるようになります。
ターゲットユーザーを調査・可視化する方法は前述した通りですが、以下のポイントに注意しましょう。
- ペルソナを設定する
- コンテンツ制作に影響するペルソナの要素に絞って設定する
- 検索ニーズは顕在ニーズと潜在ニーズを深く読み取る
- 検索時にユーザーが置かれている状況まで想定する
- どのようなコンテンツを提供するとユーザーが満足するかを考える
- 自社サイト閲覧後の利用的なユーザーの状態を設定する
2.競合サイトを調査する
競合サイト調査では、テクニカルSEOとコンテンツSEOから成る内部SEO、外部SEOの両面から調査します。ここでは目視によるチェックやマーケティングツールによるデータ解析をおこないます。
競合サイトのSEO対策状況を調査する際は、SEO対策キーワードで上位表示されている競合ページとそのWebサイト全体の両面から総合的に評価しましょう。
競合ページ分析によるコンテンツ調査
自社サイトで対策したいSEOキーワードで、現在上位表示されているページのコンテンツの種類や内容、構成などを分析するのがコンテンツ調査。
これは、検索エンジンが高く評価しているページのコンテンツを知り、自社サイトの改善点や差別化ポイントを見つけるために必要なステップです。
コンテンツ調査をおこなうことで次のような判断ができます。
- 自社サイトのコンテンツがユーザーのニーズに応えられるかどうか
- 競合ページと差別化が可能か
- コンテンツの品質において競合ページを上回ることで上位表示化が可能か
競合サイトのSEO対策の状況調査
競合サイトのSEO対策状況を調査する際は、Webサイト全体のSEO評価をおこないます。これによって、自社サイトとの差を把握し、自社が同等またはそれ以上にSEO評価を得られるかを判断できます。
競合サイトのSEO対策状況調査は以下のポイントを確認していきましょう。
- 上位表示化に成功しているキーワードや集客数
- ドメインオーソリティやページオーソリティなどのSEO指標
- 被リンクの数や質などの外部SEO要因
- コンテンツの量や質
- ユーザビリティやデザイン、レスポンシブ性などのサイト品質
3.自社サイトの成功見込み度合いを見極める
ターゲットユーザーと競合サイトを調査し、把握した上で、自社サイトの成功見込み度合いを見極めます。
ユーザーニーズを満たす良質なコンテンツを自社で制作できるか、競合サイトと比べてテクニカルSEO・コンテンツSEO・外部SEOの総合評価から自社が参入して勝てる見込みがどのぐらいあるか、これらの観点から判断しましょう。
自社サイトの成功見込み度合いを見極めることで、自社サイトでのSEO対策における各施策の実施判断やコンテンツ制作の方針が明確になります。
ユーザーニーズを満たすコンテンツを制作できるか?
ユーザーニーズを満たすコンテンツを制作できるかどうかは、自社で保有するノウハウ、制作担当者のスキル、外注パートナーの品質など、自社運用のプロジェクト体制・メンバー・予算などから判断します。
コンテンツ評価は以下のような観点で見ていきましょう。
- ターゲットユーザーの検索ニーズに合致するコンテンツ制作が可能か?
- 競合サイトのコンテンツよりも優れたコンテンツ制作が可能か?
- ユーザーにとって有益で魅力的で信頼できるコンテンツ制作が可能か?
- 十分な量や質のコンテンツ制作が可能か?
- 定期的に更新できるか?
自社サイトのSEO状況が競合サイトと競えるレベルか?
自社サイトのSEO状況が競合サイトと競えるレベルかどうかは、自社サイトのSEO指標やSEO要因をチェックすることで判断できます。
SEO評価は以下のような観点で見ていきましょう。
- ドメインオーソリティやページオーソリティは、競合サイトと比べてどうなのか?
- 被リンク数や質は、競合サイトと比べてどうなのか?
- コンテンツ量や品質は、競合サイトと比べてどうなのか?
- デザイン、レスポンシブ性など、ユーザーにとって使いやすく魅力的か?
一度で終わりではないSEO分析
SEO分析は一度で終わりではありません。
SEO分析は、定期的に行うことで自社サイトのSEO対策やコンテンツ制作の効果や成果を測定し、改善することができます。競合サイトもSEO対策に注力していると日々状況が変化するでしょう。
また、検索エンジンのアルゴリズムやユーザーのニーズも変化します。
これらの変化に対して柔軟に対応しながら、ユーザーへの提供価値を高めるWebサイトの運用を継続するためにも、SEO分析は一度だけではなく定期的に実施していきましょう。
SEO分析ツールの活用
SEO分析を行う際には、SEO分析ツールを活用することをおすすめします。
無料で得られる分析データもありますが、どうしてもできる分析は限定的。事業規模や事業予算に応じて、有料のSEO分析ツール活用も検討してみてくださいね。
分析ツールには様々な種類や機能があります。
GoogleサーチコンソールやBingウェブマスターツールは、自社サイトのSEO対策に欠かせないツール。Webサイトの検索パフォーマンスやインデックスに関する重要な情報などを無料で得られます。
GA4(GoogleAnalytics4)も無料で使えるツールで、こちらは自社サイトのアクセスデータ分析に活用します。検索エンジン集客の状況確認はもちろん、SEOにUXが影響することからもアクセスデータ分析はSEO対策において必須。
他にも、キーワード分析に使えるGoogleキーワードプランナー、ラッコキーワードも無料から利用できます。
有料ツールではAhrefsやSEMrushが有名で、これらは自社サイトだけでなく、競合サイトの被リンクや集客キーワードなどを独自データから分析できます。
弊社ではAhrefsを導入していて、これ一つでもSEO分析は可能。
内部リンク設置候補のページ抽出やページのステータスチェックなどの内部SEO分析、外部リンクやそれらを踏まえてレーティングされる独自指標などの外部SEO分析に重宝します。
成功率を高めるSEO分析のまとめ
本記事ではSEO分析についてご紹介しました。
事前の分析なしにSEO対策しても成功率が低くなり、成果を上げるには非効率ですし、何より価値あるコンテンツをユーザーへ届けられなくなってしまうため、SEO分析はとても重要です。
弊社自身も自社サイトや競合サイトを分析し、SEO集客で大きな成果を上げてきました。そんな弊社が現在、貴社サイトのSEO診断を無料で実施しています。SEO分析に興味がある場合はぜひお気軽にご活用くださいね。