ページネーションとは?SEOに効果的な実装方法を解説

公開日:2024年01月26日

ページ間を移動する際に便利なページネーション。

本記事ではページネーションとは何か、Webサイトへ設置する効果やSEO対策につながる実装方法を解説します。また、SEO対策を狙って間違った実装をしがちなcanonicalタグのベストプラクティスもご紹介します。

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ページネーションとは

ページネーション(pagination)とは、Webサイトのコンテンツを複数のページに分割して表示する機能です。

例えば、当コラムでも以下のようにページネーションを設置しています。

ページネーション

このような記事一覧を表示する際に、1ページに一定数の記事を表示し、以降の記事を表示する次のページへのリンクを設置するのが一般的なページネーションの設置方法の一つです。

 

ページネーションはコンテンツの量が多い場合にページの読み込み時間や表示速度改善に有効な機能です。また、ユーザーにとって目的のコンテンツを見つけやすくするためにも役立ちます。

しかし、ページネーションを設置する際にはSEO対策の観点からも注意が必要。ページネーションを適切に設定しないと、逆効果になってしまう可能性があるからです。

ページネーションを設置するメリット

ページネーションの設置には主に以下の2つのメリットがあります。

  • クローラビリティの向上
  • ユーザビリティの向上

クローラビリティの向上

クローラビリティとは、検索エンジンのクローラーがWebサイトのページを巡回しやすいか、コンテンツを理解しやすいかの指標です。

クローラビリティが高いと、クローラーからページを発見されやすく、コンテンツを正しく認識されやすくなります。このクローラビリティが低いと、ページがインデックスされなかったり、ランキングが下がったりする可能性も。

 

ページネーションを設置すると、このクローラビリティの向上が期待できます

なぜなら、ページネーションによって各ページ間でリンクが張られることで、クローラーがコンテンツを巡回しやすくなるから。

例えば、ブログの記事一覧をページネーションで表示する場合、各記事に対して1ページ目から2ページ目以降へ順番にリンクが張られます。このようにページネーションを設置することで、クローラーは最新の記事から過去の記事までスムーズに巡回することができます。

 

ただし、ページネーションを設置するだけではクローラビリティの向上は不十分。ページネーションをSEOに効果的にするためには、URLやインデックスの設定などさらに細かい工夫が必要です。

ユーザビリティの向上

ユーザビリティとは、Webサイトの利用者が快適に操作できるかどうかの指標です。

ユーザビリティが高いと利用者の満足度や信頼度が高まります。逆に、ユーザビリティが低いと、利用者が離脱したり、再訪しなかったりする可能性が高まるため要注意ですね。

ページネーションを設置することでユーザビリティを向上させることができますが、ページネーションを設置するだけではユーザビリティの向上には不十分。

ページネーションをユーザビリティに効果的にするためには、ページの数や順序、リンクの表示方法など、さらに細かい工夫が必要です。

SEOに効果的なページネーションの作り方

ページネーションを設置することでクローラビリティやユーザビリティを向上させることができますが、その際は以下の3つのポイントに注意しましょう。

1.ページを順番にリンクする

ページネーションを設置する際には、各ページを順番にリンクすることが重要。これによって、ユーザーもクローラーもページ間を移動しやすくなります

ここではページを順番にリンクする2つの方法を見てみましょう。

ナンバリングによるページネーション

ページに番号を振って、1、2、3…と番号順にリンクを表示する方法です。

当コラムで採用しているのもこの形式です

この方法のメリットはページの数や順序が明確になること。デメリットは、ページの数が多くなるとリンクが多くなりすぎて見づらくなることです。

前後のリンクによるページネーション

ページに「前へ」「次へ」といった前後のページへのリンクを表示する方法です。

この方法のメリットはリンクがシンプルで見やすくなること。一方で、ページの数や順序が分かりにくくなるデメリットもあります。

2.URLを正しく使用する

ページネーションを設置する際には、各ページのURLを正しく使用することが重要です。これによってクローラーがコンテンツを正しく認識できます。

URLを正しく使用する2つのポイントを確認しておきましょう。

パラメーターを使用する

ページネーションの各ページのURLはパラメーターの使用がおすすめです。

パラメーターとは、URLの末尾に「?」や「&」などの記号と、キーと値の組み合わせを付け加えることで、Webサイトに情報を伝える方法。

例えば、ページネーションのURLに「?page=2」といった、ページ番号をパラメーターとして付け加えることによって、クローラーは各ページが同じコンテンツ群であることを理解できます。

固有URLを使用する際は適切なURL構造を実装する

パラメーターを使用せず、固有URLでページネーションを実装する場合は、適切なURL構造にしましょう。

この場合は意味のある(ページネーションを表す)URLにすることがポイント。例えばコラム記事の2ページ目であれば「https://www.creal.co.jp/column/page/2/」といったURLです。

3.インデックスを適切に制御する

ページネーションを設置する際には、各ページのインデックスを適切に制御する設定も重要です。

インデックスとは検索エンジンがコンテンツを保存するデータベースのこと。インデックスを制御することで、クローラーがコンテンツを適切に評価できます。

ここではインデックスを適切に制御する2つのポイントをご紹介します。

rel="canonical"を使用する

rel="canonical"はHTMLのlinkタグに付ける属性の一つで、クローラーへ正規のURLを指定するために使用します

このcanonicalタグを適切に設定することで以下のメリットがあります。

  • 検索エンジンへ正規URLを正しく伝えられる
  • 正規URLへの評価が分散しない
  • 正規URLが正しくインデックスされる
  • 重複コンテンツとみなされない

rel="prev"とrel="next"を使用する

rel="prev"とrel="next"はHTMLのlinkタグに付ける属性の一つで、ページネーションの前後のページを指定できます。

canonicalタグ設定のベストプラクティス

ページネーションをSEO対策の観点で効果的に実装する上で、意見が分かれるのが各ページのcanonicalタグ設定です。

ページネーションの各ページ、例えばページ1とページ2以降において、canonicalタグを自己参照(ページ2ならページ2のURLに向ける)のか、ページ1へ集約させた方が良いのかはSEO業界でも意見が分かれるところ。

 

しかし、Googleは公式に次のように説明しています。

ページ分けされたページ列の最初のページを正規ページとして使用しないでください。

(出典:ページネーション、無限スクロールや「もっと見る」ボタン | Google 検索セントラル

canonicalタグをページ1へ集約させないように説明されています。つまり、Googleが推奨する設定は、自己参照canonicalということになります。

ページネーションのまとめ

本記事ではページネーションを実装するメリットやSEO効果についてご紹介しました。

Webサイトの中でもごく一部にあたりページネーションも、ユーザーと検索エンジンの双方に良い形で実装することがSEO対策につながります。最適な形でページネーションを実装しましょう。

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