オウンドメディアのKPIを設定するポイント!効果測定ツールもご紹介
更新日:2024年06月07日
オウンドメディアの成功に欠かせないKPI設定。
長期的な施策となるオウンドメディアの運営において、適切なKPIの設定とレビューは成果を出す上で重要なポイントです。本記事ではKPI設定のポイントや効果を測定するツールをご紹介します。
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オウンドメディアのKPIを設定する際のポイント
弊社でもオウンドメディアを運用して当初の計画以上に大きな成果が出ていますが、やはりKPIの設定は重要性が高いことを実感しています。
ここではオウンドメディアのKPIを設定する際のポイントを5つご紹介します。
KGI(=ゴール)から逆算してKPIを設定する
まず大切なのは、オウンドメディア運用の最終的なゴール、つまりKGI(Key Goal Indicator)を明確にすること。
KGIとは、そのメディアで最終的に達成したい目標のことです。例えば、自社の商品やサービスの認知拡大、リード獲得、売上アップなどが代表的なKGIですね。
このようなKGIをしっかりと設定した上で、そのゴールを達成するための重要な評価指標となるのがKPI(Key Performance Indicator)です。
KGIからブレイクダウンしてKPIを設定していくことで日々の運用における指針が明確になり、目標に向かってブレることなくオウンドメディアの各施策を実行できるのです。
効果測定できるKPIを設定する
KPIは測定可能な指標を設定します。定性的な目標も大切ですが、オウンドメディア運用においては定量的な指標を設定し、数値の変化を追っていくことも重要ですよね。
例えば、オウンドメディアのセッション数や選定したSEOキーワードの表示順位、記事を読んだ後の行動「問い合わせをする」「資料請求をする」などをKPIに設定するのはよくあるケースです。
数値が分からないとオウンドメディアの費用対効果を判断できないため、企業として事業投資するからには測定可能なKPIが必要。
ただし、これらのKPIはツールを使わないと測定が難しいため、アクセス解析ツールや順位計測ツールなどを導入し、環境整備をおこないましょう。
KPIは運用フェーズによって変化させる
オウンドメディア運用において、KPIはメディアの成長に合わせて見直しをかけていくことをおすすめします。立ち上げ当初は記事の公開本数を意識したり、記事を充実させることを目的にPVを伸ばしたりと、コンテンツ制作にフォーカスするのがセオリー。
ある程度記事が揃ってきたら、滞在時間やコンバージョン率など、ユーザーのエンゲージメントに関わる指標にシフトしたり、コンバージョン数へKPIをシフトさせていくと良いでしょう。
このようにKPIは固定されたものではなく、オウンメディアの現在地に合わせて柔軟に変更していくことが大切です。
目標達成シナリオの仮説を立ててKPIを設定する
KPIは闇雲に設定しても意味がありません。目標達成に向けて具体的にどのようなロードマップを進んでいくのかをしっかりと定めておく必要があります。
そのためにも、KPI設計の際は「目標達成シナリオ」の仮説を立てるのがおすすめ。
例えば、リード獲得100件のKGIを目指すなら、そのために必要なユーザー数やセッション数、CVRを仮説として設定し、それらをKPIとして落とし込みます。
オウンドメディアを通して具体的にどのようなユーザー体験を提供するのか、そのストーリーを描きながらKPIを設計していくことが効果的な運用につながるのです。
KPIの振り返りを定期的におこなう計画を立てる
せっかく適切なKPIを設定しても、そのままにしておいては意味がありません。KPIはモニタリングし、定期的に振り返りをおこなうことが重要です。
週次や月次など、サイクルを決めてKPIの達成度を評価・分析していきましょう。目標に対して結果が思わしくない場合はその原因を考察し、打ち手を検討する必要がありますからね。
このようにPDCAサイクルを回すことが、オウンメディアを成長させるための鍵となります。KPIは設定して終わりではなく、KPIの振り返り・見直しのプロセスを運用の計画へ盛り込んでおきましょう。
フェーズ毎にオウンドメディアのKPIを変化させた事例
ここでは弊社で実際に運用しているオウンドメディアでフェーズ毎にKPIを変化させていった事例をご紹介します。あくまでも弊社の事例は一例ではありますが、参考になれば幸いです。
実行数をKPIに設定するフェーズ
弊社では初期フェーズで実行数をKPIに設定しました。つまり、新規記事の制作を継続することをKPIに設定したのです。
全ての記事を内製しているため、記事制作のフローを決めて手順書に落とし込み、複数名でも同じ手順で記事制作できるよう標準化をおこないました。
こうすることで未経験者でも短期間で戦力化し、継続的な記事制作ができるようになります。
また、記事公開のサイクルも週単位で取り決め、安定的にコンテンツを増やすことができました。
この時期のKPIは「記事公開数:週◯本、月◯本」など、アウトプットにフォーカスしたものがおすすめ。コンテンツの品質も大事ですが、最初はコンテンツの量を増やすことに重視することで、オウンドメディア運営が頓挫しないように取り組みました。
集客をKPIに設定するフェーズ
オウンメディアにコンテンツが揃ってきたタイミングで、集客のKPIへ設定を変更しました。
オウンドメディア立ち上げ当初から集客数もKPIに設定していましたが、当初は記事制作本数の方がより重要な位置づけとしつつ、徐々に集客数へとシフト。
上位表示率や上位表示に成功しているキーワードを細かく追い、既存記事の見出し構成や本文も最適化するために改善し、検索エンジンからの集客力を上げるための施策を積極的に実施しました。
その結果、検索順位は上がり、検索流入数も毎月増加する結果に。
この時のKPIは月ごとの検索流入数。KPIを記事制作数からセッション数へと重視するKPIをシフトさせたからこそ、施策の意思決定もスムーズになりました。
オウンドメディアのPV数の目安についてはこちらの記事もぜひ参考にしてみてください。
CVをKPIに設定するフェーズ
コンテンツが増え、集客も順調に増えてきたら、次はコンバージョンに関連するKPIを重視します。自社サービスの申し込み数、問い合わせ数、無料会員登録数、売上などですね。
弊社の場合はユーザーにとって役立つ資料、ホワイトペーパーのダウンロード数をKPIとして設定。読者の悩みを記事コンテンツで解決しつつ、更に役立つ資料の提供を目指しました。
また、オウンメディアの記事から資料請求フォームへの導線改善にも注力。サイト内の導線を洗い出し、ユーザビリティを高めながらとCVR改善へ取り組んだのです。
ここでのKPIは「オウンメディア経由の資料請求:月◯件」と設定することで、集客だけ上手くいっても達成できない指標へのシフトがポイント。
KPIを経営指標に近づけることで、オウンメディアが自社のビジネスにおいてどのように貢献するのかが更に明確になりました。
KPIツリーを活用したオウンドメディア運用改善
オウンドメディア運用のKPIを考える際にKPIツリーを活用するのも効果的。KPIツリーとは、KGIを頂点に置き、KPIを階層的に整理して可視化するための図のことです。
KPIツリーを作成することでKGIとKPIの関係性が明確になり、より戦略的に運用をコントロールできるようになります。
例えば、KGIがリード獲得数であり、重点施策が資料請求数(CV数)の増加なら、KPIとしては資料請求フォームの閲覧数、資料請求フォームの登録率(CVR)などが考えられますね。
さらに、資料請求フォームへの回遊数を増やすためのKPIとして、オウンドメディアのセッション数や資料請求フォームへの回遊率など、KPIを更にブレイクダウンしてそれぞれを施策と紐付けていきます。
こうしてKPIを可視化することで、目標未達成の際もボトルネックがどこにあるのかを把握しやすくなります。オウンドメディア運営チームでKPIを共有する際や改善施策を検討する際にも、KPIツリーを用いると認識のズレを防げて便利。
オウンメディア運用がうまくいかないと感じたら、ぜひKPIツリーを活用してみてくださいね。
オウンメディアの効果測定に活用できる3つの無料ツール
オウンドメディアのKPI達成状況を把握する上で必要なのが効果測定。データを活用してオウンドメディアの改善によってKPI、そしてKGIの達成に向けて取り組むことが大切です。
ここではオウンメディアのKPIを把握する上で役立つ無料ツールを3つご紹介します。
SEO集客の効果測定に使えるGoogleサーチコンソール
SEO集客の効果を測定するならGoogleサーチコンソールは必ず導入しておきたいツール。
Googleサーチコンソールでは、自然検索の流入数やクエリの表示順位、クリック数、表示回数など、検索パフォーマンスに関するデータを確認できます。
また、サイトのインデックス状況や、モバイルフレンドリー対応状況のチェックなど、サイト改善に役立つデータが満載。
「Google Search Console入門資料」を参考に、オウンメディアを運営する際は活用しましょう。
アクセス解析に使えるGA4
アクセス解析ならGA4(Google Analytics 4)がおすすめです。
GA4ではセッション数やコンバージョン数、チャネル別分析やランディングページ分析など、オウンメディアの主要指標の多くを把握できます。
集客もCVも、KPIを追う上でアクセス解析ツールは必須ツールですね。
ヒートマップ解析に使えるClarity
ユーザーがオウンメディアのページを閲覧中にどこをクリックしているか、どこまでスクロールしているかを可視化できるのがヒートマップツールのClarity。
ページ内のクリック箇所やスクロール到達率をヒートマップで表示してくれます。
直帰率や離脱率を下げたり、CTAのクリック率を高めたりと、データに基づいたオウンメディア内のコンテンツ改善に活用できる便利なツール。Clarityを使うことでKPI達成に向けて効果を見込める施策が分かります。
オウンドメディアのKPIに関するよくある質問
ここからはオウンドメディアのKPIに関するよくある質問と回答をご紹介します。
Q. KPIとKGIの違いは何ですか?
A. KGIはゴールそのもの、KPIはゴールまでの過程における重要な評価指標のことです。
Q. KPIは何個設定すべきですか?
A. 多すぎると施策の実行と振り返りが難しくなるため、数個に絞ってKPIを設定するのがおすすめ。また、KPIの数をどうするか決めて設定するのではなく、オウンメディアのフェーズに合わせて特に重要な指標に絞ってKPI設定しましょう。
Q. KPIの振り返りはどれくらいの頻度でやるべきですか?
A. 週次や月次など、状況に合わせてKPIを振り返るルールにしましょう。ただし、少なくとも月1回は振り返り、次月の実施計画に見直しの必要がないか、前月のKPI達成状況はどうか、振り返ることをおすすめします。
オウンドメディアのKPI設定まとめ
以上、オウンドメディアのKPI設定についてご紹介しました。
適切にKPIを設定し、オウンドメディア運営に取り組みましょう。弊社で実際にオウンドメディアを運営して成果を出した事例が参考になれば幸いです。
オウンドメディア運営を検討する際は、弊社がオウンドメディア立ち上げ後の6ヶ月をどのような施策で急成長させたのかを紹介したノウハウ資料も参考にしてみてくださいね。
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