ECサイト構築におけるオープンソースとは?メリットやデメリット、費用まで解説
更新日:2022年08月01日
自由度の高いECサイト制作が可能な、オープンソース。
この記事では、オープンソースのメリット・デメリットからサービス例まで詳しく解説します。
ぜひECサイト構築の際の参考にしてみてください。
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オープンソースとは?
まずはオープンソースとは何なのかについて説明しておきましょう。
オープンソースとは、Web上で無償公開されているソースコード(プログラミング言語によって書かれた設計図のようなもの)のこと。これを自分でカスタマイズすることによって、オリジナルのサイトやソフトウェアを制作することができます。
ECサイト構築以外だと、WordPressやAndroid OSなどが有名でしょう。
オープンソースでECサイトを構築するメリット・デメリット
ここで、オープンソースによってECサイトを構築した場合のメリットとデメリットを見てみましょう。それぞれ3つずつ紹介します。
メリット1 カスタマイズの自由度が高い
1つ目のメリットは、カスタマイズの自由度が比較的高いこと。
例えば、ASPの場合は仕様や機能がそのサービスに依存するため、制限が多く、カスタマイズ性が低くなりがち。
しかし、オープンソースの場合は自分でサイトの構築を行うため、機能やデザインの制約が少ないというメリットがあります。フリーページを追加したり、独自の機能を実装することもできるため、オリジナリティの高いECサイトを構築することができるでしょう。
メリット2 拡張機能が豊富
2つ目は、プラグインと呼ばれる拡張機能が豊富にそろっていること。
会員ランクを導入したり、定期購入機能をつけたりと、様々なものが用意されています。追加で機能をつけたいと思ったときには拡張機能で対応できないか調べてみましょう。ただし、プラグインには有料のものもあるので注意が必要です。
メリット3 利用料自体は無料
3つ目は、利用料がかからない点。月額利用料や販売手数料といった固定費がかからないため、月々の運営費用を抑えたいという方におすすめです。
また、構築に必要なソースコードは無償で公開されています。自社で開発ができるのであれば、構築費も大きく削減することができるでしょう。
デメリット1 構築には高度な専門知識が必要
オープンソースを使ってECサイトを制作する場合、デザインやコーディング等の専門知識が必要です。例えば、HTMLやCSS、JavaScript、PHPといった技術が求められます。一応カスタマイズをしないまま利用することもできますが、それではECサイトトとして物足りないものになってしまう可能性が高いです。
また、知識がないと、万が一トラブルが発生した際に対応できない…ということにもなりかねません。
デメリット2 運営時のサポートが受けられない
オープンソースの場合、ASPなどは異なり、運営企業と契約を結んだ上でサービスを利用しているわけではないため、運営のサポートなどは存在しません。
自社内の体制を整えておく、制作会社に保守を依頼するなど、スムーズに運営を行うために備えておきましょう。
デメリット3 制作業者に依頼すると初期費用が高額になりがち
メリットの項目で「構築費を大きく抑えられる」と言いましたが、これは自社で開発できる体制が整っているのが条件。外部に制作を依頼する場合は割高になる可能性が高いので注意しましょう。
サイトの規模によって金額の幅はありますが、通常数十万~数百万ほどの構築費がかかります。
オープンソースでの構築・運営にかかる費用
先程からオープンソースでの構築する場合の費用についてたびたび触れていますが、結局どの部分に費用が発生するのでしょうか。以下にまとめましたので、参考にしてみてください。
ドメイン費用
ドメインとはインターネット上の住所のようなもの。サイトを維持するための家賃のようなイメージです。
費用的にはだいたい年間2000~4000円程度。
サーバー代
オープンソースでECサイトを構築する場合、そのソフトウェアをインストールするためのサーバーが必要となります。
レンタルサーバーの場合、月額で1000~3000円ほどかかるのが一般的。また、初期費用に3000~5000円程度かかります。
決済手数料
これは実際にECサイトを運用し始めてからの話ですが、商品を購入されたとき、決済方法によって手数料が発生します。
クレジットカード決済の場合は、だいたい3.5~5%ほど。クレジットカード以外にも様々な決済方法がありますので、商品の値段、購入発生頻度などと相談して、適切なものを選ぶことをおすすめします。
デザイン・コーディング費
デザインに拘りたい場合は、デザイナーに依頼したり、有料のデザインテンプレートを使うことになるでしょう。
また、それに伴ってサイトに動きなどをつけたい場合は、コーディングの費用も加算されます。
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オープンソースの例
オープンソースにはどんな種類があるのでしょうか。ここでは3つ紹介します。
EC-CUBE
EC-CUBEは国内最大手のオープンソース。日本でのシェアNo.1を誇り、EC-CUBEを導入している事業者同士のコミュニティや開発者の掲示板も存在するため、困ったらすぐに情報を得ることができます。
基本機能やデザインテンプレートが充実しており、追加機能として使えるプラグインはなんと800種以上。メジャーなオープンソースであるため、外注先を探しやすいというのも強みの一つです。
https://www.ec-cube.net/
WordPress(WelCart)
無料でサイトやブログが構築できることで有名なWordPress。
実は、プラグインを入れればECサイトも構築することができます。「Welcart」「WooCommerce」などが代表的。すでに持っているWordPressのサイトにEC機能をつけるということも可能です。
https://www.welcart.com/
magento
Magentoは、アメリカ発のECサイト向けオープンソースです。
もともと海外産のオープンソースなだけあってグローバル化機能が充実しており、多言語・多通貨に対応しています。特に欧米向けの越境ECにおすすめだと言えるでしょう。ただ、日本語版サイトがないため、サービス内容を理解するためにはある程度の英語力が必要です。
https://magento.com/
オープンソースの注意点
最後に注意点を紹介します。以下の2点には気をつけておきましょう。
サーバー・ドメイン等は自社で準備
費用の項目でも触れましたが、ECに限らず、サイトを作るにはサーバーとドメインの準備が不可欠。
クラウド上でサービスが提供されているASPとは異なり、オープンソースの場合は自前で用意する必要があります。必ず事前に準備をしておきましょう。
セキュリティー対策必須
有名なオープンソースほど、セキュリティの穴を狙われる危険性があります。というのも、誰でも見ることができるソースコードのため、脆弱性の情報が出回りやすいのです。
特にECサイトは大量の顧客情報を預かることになりますので、細心の注意が必要。実際にサイト情報が改竄されたり、クレジットカード情報が流出したりという例もあります。
こまめに最新バージョンに更新する、セキュリティ用のプラグインを入れるなど、対策を怠らないようにしましょう。
まとめ
今回はオープンソースによるECサイト構築について解説しました。
自社構築の難易度はやや高いものの、そのハードルを超えることができれば、オリジナリティの高いサイトを比較的安いコストで制作する事が可能です。もし、社内にECサイト構築が可能な体制が整っていなければ、弊社でも売上に貢献するECサイトのご提案・制作を行っていますので、ぜひお気軽にご相談ください。
また、本文中で何度か触れたASPについては以下の記事で解説していますので、こちらも是非合わせて御覧ください。