ホームページをリニューアルしたクリエルの戦略を公開します。
更新日:2022年10月13日
「リニューアルしてから、Web経由の反響が増え続けています……!!」
これは弊社(株式会社クリエル)が2021年9月15日にホームページをリニューアルした直後から現在まで続いている大きな変化です。
本記事では弊社クリエルが自社コーポレートサイトをリニューアルした背景や目的、戦略について具体的に公開しました。企業のホームページを担当される方にとって何か一つでもヒントになれば幸いです。
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企業サイトにおけるリニューアルの効果的なやり方
弊社の戦略やリニューアル事例をご紹介する前に、一般的なホームページのリニューアルにおける効果的なやり方を見ていきましょう。
ホームページをリニューアルする目的は?を明確化する
意外と多いのが「目的なきリニューアル」。
上司からリニューアル指示を受けたから見た目だけ変えました、なんてことも……。リニューアルすることが目的化してしまい、見た目が変わっただけのホームページではリニューアルに成功したとは言えませんよね。
企業のホームページである以上はビジネスの成果につながらなければ意味がありません。リニューアル実施で具体的にどのような目標を達成したいのかを言語化しましょう。
リニューアル時こそ!SEO設計を見直す
頻繁に実施できないリニューアルのタイミングで、サイト構造とセットでSEO設計も見直しましょう。
既存サイトのままでは実装できないSEO施策も盛り込めるように見直すならリニューアル時こそがチャンス!SEO設計はリニューアル後の検索エンジン経由での集客に大きく影響するポイントです。
SEO設計を変更する際はテクニカルな知識と実行リソースも欠かせません。社内に専門知識を持つ人が不在の場合は迷わず専門の会社へ相談しましょう。弊社ではWebサイトを制作する際に50を超えるSEO項目をはじめ、チェックリストを活用して制作品質を担保しています。
業者任せにせず定量的数値目標を設定してリニューアルする
何をもって効果がない、失敗だったとするか、それはやはり目標を達成できたのかを定量的に判断するのがオススメです。
リニューアルを実施することで半年後に集客数を2倍に増やす、お問い合わせ数を月10件増やすといった定量的な目標もあれば、自社の強みが伝わるコンテンツを整備するといった定性的な目標まで、リニューアルの目的・目標はさまざま。
しかし、どのような目的・目標でも、突き詰めるとビジネスの成果につながる要素であれば数値化して振り返ることは可能です。
リニューアル前のホームページにどのような課題があり、クリアするとどのような成果が期待できるのか。これらを事前に整理してからリニューアルを実施して振り返る、これが失敗するリニューアルを避けるポイントです。
ホームページをリニューアルする最適なタイミングは?
ホームページは定期的にリニューアルに合うタイミングが訪れます。
頻繁におこなうものではありませんので、然るべきタイミングを待ってリニューアルを検討してみてはいかがでしょうか?
ここではホームページをリニューアルする良いタイミングを4つご紹介します。
1.デザインが古く、ユーザーの期待値を下げるようになった時
Webの変化スピードは早く、何年も前に制作したホームページは既に古くなっているかもしれません。
検索行動が当たり前となった今、時代遅れの古いデザインではせっかくホームページを見てもらっても不信感につながってしまいます。
常に最先端のデザインへ刷新し続けるまではいかなくても、やはり数年に一回はリニューアルをおこなわなければいつしか古いホームページになってユーザーから悪い印象を抱かれてしまいます。
また、スマホからのホームページ閲覧が主流となった今、スマホ対応・レスポンシブ対応していないホームページも時代遅れ。パソコンからのホームページ閲覧だけを考えれば良かった頃に制作したままのホームページは、既に古くなっていると考えて間違いありません。
2.ホームページの規模が大きく膨れ、構造から見直しが必要になった時
ホームページを制作した当初は想定していなかったような、大きな規模になった場合はサイト構造の見直しが必要になるケースがあります。
しかし、既存ホームページを微修正して対応するには限度があり、リニューアルによって全体的にサイト構造から見直し、作り直した方が良い場合もあるでしょう。
3.ホームページの目的を変更する時
制作した当初はお客様へ企業情報が伝わり、お問い合わせフォームと電話からコンタクトできれば良いと考えていた企業ホームページ。その後営業方針を転換し、ホームページの主な目的に見込み顧客のリード獲得が加わったものの、リード獲得を想定したサイト構造になっていないケース。
この場合は既存ホームページに修正を加えていくよりも、思い切ってリニューアルした方が良いかもしれません。後ほどご紹介する弊社のリニューアル事例もこのケースに該当します。
弊社クリエルがホームページをリニューアルした理由・背景
企業のホームページ担当者にとって、自社ホームページのリニューアルは大きな負担がかかり、失敗するリスクもあるため気軽に実行できる施策ではありませんよね。
しかし、世の中が一気にオンラインシフトした現在、戦略的にサイト設計をおこなってリニューアルすると大きな効果が期待できるホームページの役目はこれまで以上に重要に。自社のホームページに課題が多くて部分的な修正では解決できないケースなど、思い切ってリニューアルに踏み切ることも時には必要です。
弊社がホームページをリニューアルした主な理由は以下の2つです。
- デザインやコンテンツが古くなったから
- 自社の営業戦略に必要な機能が不足していたから
デザインやコンテンツが古くなり、良いタイミングだったから
弊社はホームページ制作事業で創業し、お客さまに成果を出していただくために事業領域を拡大してきたWebマーケティング会社です。
5年以上前に制作したリニューアル前のホームページは制作会社のカラーが強く、Webマーケティングを幅広くご支援していることが伝わりにくいという課題がありました。
現在提供しているMA(マーケティングオートメーション)パッケージの「atsuma(あつま)」や新設した「カスタマーサクセス」など、気がつくと前回のホームページ制作時にはまだ無かったサービスばかりです。
「クリエルさんはMAも扱われていたんですね、知りませんでした。」と言われることも……。弊社がご支援できる領域なのに、サービスを必要とされているお客さまへお届けできていないのは大きな問題です。
また、提供サービスだけでなく、Webデザインのトレンドも変化し、コンテンツの内容もデザインも古いままアップデートしていなかったためホームページのリニューアルに踏み切りました。
リニューアル前のTOPページ
リニューアル後のTOPページ
社外の方たちにとっては大きな成果を生み出すほどの変化を感じられないかもしれませんね(リニューアルに気がついてご連絡くださった方は本当にありがとうございます!)。
でも、マス広告やPR活動をほとんどおこなっていない弊社において、リニューアル後から反響が増え続けているということは、リニューアルの実施内容が事業貢献したことは間違いありません。これについては後ほど詳しくご紹介します。
自社の営業戦略に必要な機能が不足していたから
クライアントファーストを掲げる弊社は創業以来1,500社以上の企業様のホームページ制作をおこなってきた一方で、自社のホームページ制作・運用を後回しにしてきました(はい、言い訳ですね)。これは制作会社にありがちで、同業の方なら身に覚えがあるかもしれません(あるはずです!)。
でも、お客さまへ成果が出るホームページの制作サービスを提供する弊社自身が、自社のホームページで成果を出していないと説得力がないんじゃないか? そんな想いから自社でもWebマーケティングに取り組むことになります。
ありがたいことに、弊社はこれまで地元福岡を中心にお客さまからのご紹介で売上を拡大してきました。そして今後はサービス提供エリアを全国へ拡大するため、自社でもWeb集客に注力する営業戦略へ。
Web集客を考えた場合、リニューアル前のホームページでは集客力が弱く、ホームページをご覧いただいた方との顧客接点も不十分。これはページ追加や修正で解決できる内容ではないため、サイト設計を見直してリニューアル実施へ至ります。
戦略を公開!株式会社クリエルのリニューアルプロジェクト
ここからは弊社クリエルが実施したリニューアルについて具体的にご紹介していきます。
リニューアル前の課題とリニューアル後のゴール
「Webマーケティング支援をおこなう企業なら、自社サイトでも成果を上げよう。」
一言で表すとこれに尽きます。
自社サイトからの事業成果創出
リニューアル前はほとんど成果が出ていなかったホームページから、成果を生み出すホームページへ創りかえるプロジェクト。難しいように思えるかもしれませんが、これまで弊社がお客さまへ提供してきたことを自社のホームページで再現するだけですから難しいことはありません。
本記事での具体的な数値の公開は割愛しますが、「ビジネス成果=Webからのお問い合わせ・資料請求=リード獲得」と定義し、すべての項目でビジネス成果の創出を目的に実施しています。
リニューアルにあたり、自社サイトへの集客数とそこから獲得するリード数・商談件数・案件化数・受注数と受注金額を具体的に事業計画として設定し、目標達成に向けてプロジェクトを進行しました。
事業拡大に伴う公開情報のアップデート
リニューアル前はホームページ制作サービスだけが全面に押し出され、GoogleやYahoo!の認定代理店でもある弊社の得意領域であるWeb広告運用代行サービスやMA、SEO・MEO……と、いつの間にか事業拡大に伴って拡張してきた自社サービスがお客さまへ伝わりにくいホームページに。
そこで、サービス紹介ページの強化と構造の見直しを実施し、同時にサービス資料の充実化も図りました。現在はサービス資料の他にも多数のノウハウを無料で公開しています。
リード獲得型サイトへの転換とデザインの刷新
リニューアル前の弊社ホームページには資料請求フォームが存在していませんでした。ホームページからの成果は指名検索からのお問い合わせのみ。
後述する営業のオンラインシフトにおいて、見込み客へ有益な情報を提供すると同時に顧客接点を強化するために資料請求フォームは欠かせない機能です。リニューアル前は資料請求フォームがなかったため、当然ですが導線設計も何もありません。
無料公開中のノウハウ資料
また、デザイン変更ありきのリニューアルは避けたいところですが、そこはホームページ制作が主軸事業の一つでもある弊社クリエル。自社のホームページが古い時代のデザインではお客さまへのデザインご提案時に説得力が弱く、受注率にも影響するでしょう。
ホームページ全体の設計とデザインを見直すため、改修ではなくリニューアルが必要になったということですね。
営業のオンラインシフトに合わせたサイト設計
弊社は2021年から営業戦略を変革してオンラインシフトを図っています。本記事を公開した2021年12月時点ではまだ取り組み開始から1年にも満たない実行フェーズですが、短期間でも既に着実な成果が出始めています。
そんなオンラインシフト転換に欠かせないのが自社のホームページ。
今回のリニューアルでは以下の施策を実施しました。
コンテンツマーケティング施策による集客強化
ホームページを整備し、資料請求やお問い合わせのコンバージョン設計が出来上がると、次に必要になるのが集客です。Web広告による集客も効果的ですが、長期的に安定した集客の土台を作るにはコンテンツマーケティング施策が効果的。
弊社ではオウンドメディアを完全内製で運営し、自社マーケティングノウハウを活用してWebマーケティングの各分野において検索エンジン経由での集客数を伸ばしています。具体的なノウハウもこちらの資料で公開していますのでぜひご覧ください。
<主な上位表示実績キーワード>
- 「ホームページ」1位
- 「Webサイト」1位
- 「GA4」1位
- 「キーワードツール 無料」1位
- 「SNS 宣伝」1位
- 「Googleアナリティクス」7位
- 「Web広告」7位
- 「アクセス解析」6位
- 「Webサイト」8位
リニューアル後のオウンドメディア
リード獲得を最大化する導線設計
自社ホームページの目的を「ビジネス成果=Webからのお問い合わせ・資料請求=リード獲得」と定義した以上、リード獲得の最大化を目指したリニューアル検討を実施。
サイドエリアへのCTAボタン設置やコンテンツ内でのCTA設置など各ページからリード獲得動線を設置し、オウンドメディアの記事ページからはカテゴリごとに最適なホワイトペーパーを訴求し、サイト閲覧者にとって有益なコンテンツの提供に努めています。
ユーザーニーズに答えるサイト設計の検討
SEO設計の刷新
以前のホームページではSEO施策も十分に実施せず、お客さまへのご提案時に弊社ホームページで実施していない施策があるなど矛盾が生じていました。そこで日頃からお客さまへご提供している制作品質を自社ホームページでも再現しようと、基本項目から改めて見直しを実施。
サイト構造や新旧ページのURL、titleタグ、descriptionタグ、canonicalタグといったSEO設計の基本項目をディレクトリマップに整理し、内部SEOの強化も実施しました。
サイト構造とSEO設計を可視化するディレクトリマップ
また、サイト構造を整理したことと、お問い合わせフォームをユーザーの目的別に設置したことで、アクセス解析や成果管理が簡単になるメリットもありました。
BtoBコーポレートサイトで不足していたコンテンツの充実化
弊社のようなBtoB領域のコーポレートサイトには絶対に抑えておきたい定番のコンテンツが存在します。
資料請求やお問い合わせはもちろんですが、提供サービスや実績、料金、お客様が同業他社と比較検討する際に確認したい自社の強みなど。
クリエルが話を聞く価値のある企業かどうかを判断するために必要なコンテンツを充実させることで、ホームページへ訪問していただいた方に必要な情報が伝わりやすいサイト構成としています。
Web制作会社としての”遊び”要素
これはリード獲得最大化と矛盾するのですが……弊社ホームページのTOPページにはWebでの再現が難しい3DコンテンツをJavaScriptライブラリ「Three.js」の利用によって実装しています。
技術者にとっては面白く、そうでない人にとっては意味不明なコンテンツかもしれません。
正面からライトを当て、後方パネルは暗く、前方パネルを明るく照らしています。
パネルはくるくる回転し、マウスでドラッグすると更に回転スピードが上がります。
パネルをクリックすると高速回転&接近拡大します。
パネル詳細から個別ページへ。
……はい、完全に自己満ですよね。
リッチコンテンツは読み込みに時間がかかり、快適なユーザー体験を損ねるデメリットがあります。
マーケティング目線で考えると、動的コンテンツは実装せずに少しでもページの読み込み速度を高めてCTAを表示させ、サイト訪問ユーザーからのリード獲得最大化を目指したいところでしょう。
しかし、効率化だけを追求することがホームページ制作会社の在り方として正しいのか? そんな葛藤があることも事実。少なくとも動的なサイトを見て興味を持っていただく機会はあり、「自分たちも動きのあるホームページを作りたい!」とお問い合わせをいただけるのでは、と少しばかり期待しているんです。
事実、TOPページの読み込みが遅くなったにもかかわらず、アクセス解析データからはリニューアル前と比べて直帰率が落ちることはなく、滞在時間はむしろ増加しています!
いつまで使い続けるかは未定ですが、合理化だけを追求せず遊び心を持ったホームページがあっても良いのかもしれません。弊社が創業した頃のWebの世界は、今よりもっと自由な表現の場だったのですから。
制作前の設計がポイント!ホームページリニューアルの効果
本記事ではホームページリニューアルのポイントと弊社事例をご紹介しました。弊社のホームページはリニューアルを実施した9月からこれまで、検索エンジン経由の集客数は毎月増加し、獲得リード数も増加を続けて着実に効果が出ています。
成果を上げるキモは、リニューアル前の設計にあり。
現状課題とリニューアルの目的を明確にし、設定した目標のために必要なサイト設計をおこなったことが成果につながっていると考えています。
もし今後リニューアルを検討される際にはぜひクリエルへご相談ください。「BtoBコーポレートサイトの勝ちパターン」も無料公開中です。
【BtoB向け】
コーポレートサイトの勝ちパターン
コーポレートサイトには勝ちパターン、つまり成果を出す公式があります。
予算ありきで外注先を決めてしまったり、制作会社へ任せっきりで期待した結果にならなかったり、コーポレートの新規制作やリニューアルでの失敗はよくある話。そんな失敗を未然に防ぐためのノウハウを公開しました。
▼本資料に掲載されている内容の一例は・・・
・制作前に目的を明確化する3項目とは?
・ターゲットユーザーの設定
・ユーザーが求める定番の9コンテンツ
・サイト構造の設計ポイント
・事業貢献するサイト制作で重視するべきこととは?
コーポレートサイト制作を進める前に、ぜひご一読ください。